もしかしてインフルエンザ……? 症状をおさらい
最も危険性が高いのはA型。ウイルスが変化しやすく、世界的に流行する場合があります。A>B>Cの順で危険性が高く、あまり聞き慣れないC型は症状が軽く多くの人が免疫を持っているのでワクチンの対象にはなっていません。
インフルエンザの最も顕著な特徴は「高熱」。発熱するとすぐに38℃を超えます。人の体温は夕方より朝のほうが低いですが、朝起きてすぐ38℃以上ある場合は要注意。その他、寒気、倦怠感、頭痛、関節痛、喉の痛み、咳、鼻水、くしゃみなどが症状としてあげられます。
インフルエンザは法律上「感染症」と定められている点も違いのひとつ。感染した人は、集団感染しないよう出勤や登校はしてはいけないと定められています。
小児では発熱に伴って痙攣発作を起こすことがあります。その際に解熱剤を使うと「インフルエンザ脳症」という重い合併症につながる可能性が指摘されています。強い解熱剤は避け、氷やアイスパックで体温を下げることが推奨されています。高齢者の場合は、肺炎を合併する場合があるので、より入念な予防が必要です。
できる限りの予防を!
インフルエンザワクチンに含まれるウイルスはA型2種類とB型1種類。世界保健機構の予想に基づいて作られています。ただし、最終的に接種したワクチンが有効かどうかは、その年の流行が終わらないと分かりません。例年12月から流行が始まるので、11月中の接種が推奨されています。まだの方はぜひ。
キーボードやドアノブなどいろんなところに触れる手は菌の温床。菌を「殺す」のではなく、「落とす」手洗いは、簡単かつ有効な感染予防対策です。また、家族共用のタオルも要注意! 感染が心配な時期だけでいいので、ペーパータオルを使うなどしましょう。
インフルエンザウイルスは気道から感染するのでマスクでの予防が有効です。空気感染ではなく飛沫感染なので、高性能のマスクではなく、使い捨ての不繊布マスクで十分予防効果があります。
タミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬も予防効果があるとされています。ただし、予防での使用の場合、用法が異なったり(タミフルの場合は一日一錠)保険適用にならないなどするので、医師への確認が必要です。
もともと体に備わる「自然免疫」である抗菌蛋白質の力を強めることでウイルスに対抗できる可能性があります。この抗菌蛋白質の合成に深く関わるのがビタミンD。日光浴や食事で増やすことができます。特にキノコ類や魚類に多く含まれるので、意識して食事に取り入れてみましょう。
まだ症状が出ていない人も
「感染症」であるインフルエンザは誰しも日ごろからの意識が大切。ウイルス保有者かどうか分からない場合であっても、鼻をかんだり咳をしたときのティッシュペーパーや自身の手にも配慮しましょう。
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