ロコモティブシンドロームとは、体を動かす器官である骨や関節や筋肉、神経などの「運動器」の障害によって、移動能力が低下してしまう病気。要介護や寝たきりになってしまうこともあり、メタボに続く国民病として、今注目されています。
ロコモの原因となる主な病気
骨粗しょう症とは、骨の強さ(骨強度)が低下して骨折しやすくなる病気で、60歳代後半から多くなり、80歳代では女性のほぼ半数、男性の2~3割と推定されています。女性が男性の約3倍多いのが特徴です。加齢によるエストロゲンなどの性ホルモンの低下や、カルシウム、ビタミンDの欠乏が原因と考えられています。
サルコペニアとは、「加齢による骨格筋の筋肉量の減少と、それに伴う筋力や身体能力の低下」のこと。そもそもは1989年に始めて提唱されたもので、ギリシャ語のsarx(肉)とpenia(減少)に由来した造語です。最近では特に高齢者の転倒、骨折や日常生活の活動能力の低下、死亡の危険性などとの関係が注目されています。
ひざ関節の関節軟骨が変形・摩擦することにより関節の破壊が生じた状態のことで、原因不明の1次性ひざ関節症と、骨折や脱臼などが原因の2次性ひざ関節症とに分類されます。
ロコモの予防法
ロコモの原因のひとつである骨粗しょう症の予防のためには、カルシウムだけでなく、ビタミンDやコラーゲン、イソフラボンやクエン酸などの栄養素を満遍なく摂取することが必要です。まだ心配のない、若いうちから気をつけて摂取していくことが、予防につながります。
ロコモの原因のひとつである骨粗しょう症の予防のためには、適度な運動も必要です。運動は骨を強くする大きな要素。使わないと骨はすぐにスカスカにもろくなってしまいます。まずはウオーキングや水泳など、比較的無理のない運動を一日30分でも継続するのがお勧めです。
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