ケータイのプリインストールで加入者を増やす

まず、昨年10月にauの携帯電話にプリインストールが決まったのにつづいて、ソフトバンクの携帯機器(一部)へもプリインストールが決定。これでドコモを除いた二大ブランドに足掛かりを得て会員獲得に拍車がかかります。また、昨年10月からトヨタファイナンスがクイックペイを搭載したTS3カードの発行を始めたことで、発行枚数が増えました。加盟店も4万店に近づいており、今後も順調な伸びが予想されます。その原動力となっているのが名古屋地区での健闘です。

名古屋をクイックペイの街にしよう

3月6日に名古屋駅前に「ミッドランドスクエア」という巨大商業ビルがオープンし、名古屋の新名所となります。そのビルにはトヨタ自動車本社が移転してきます。それを機にトヨタ社員にクイックペイ付きの社員証をもたせるそうです。あわせてトヨタファイナンスは、名古屋駅前の地下街や栄などの繁華街でクイックペイを利用できる加盟店の獲得をすすめました。すでに名古屋駅前地下街1300店舗のうち87%にあたる1132店舗が加盟店となり、トヨタ社員をはじめ、一般のクイックペイユーザーがいつでも利用できるような体制を作っています。

「面」取り作戦で全国制覇!

トヨタファイナンスとすると、様々な業種、業態の店を「地域」「面」として加盟店化することで、クイックペイの加入者増加、利用促進に繋げる考えです。この運動を「名古屋発、キャッシュレス化」と名付けており、今後はこうしたエリアマーケティングを栄、伏見といった繁華街でさらに展開するといいます。その後は、東京、大阪や地方の大きな都市の繁華街まで広げていこうとしています。名古屋を足掛かりに全国のキャッシュレス化を目指そうという壮大な計画なのです。

また、クイックペイ陣営は共用端末の導入にも熱心で、クイックペイ=Edy、クイックペイ=iDなどいくつかのタイプの共用端末を設置し始めています。3月以降は、クイックペイ=iDの共用端末が標準仕様となる予定で、クイックペイ、iDの規格が二つ使えるようになるので、さらに便利になるでしょう。

JCBとトヨタファイナンスの二人三脚

一方、クイックペイの開発者であるJCBはセブン&アイホールディングスのクレジットカードの運用などにタッチしていることもあり、今後はアイワイカードやnanacoに絡めてクイックペイの発行や加盟店開拓をすすめていくように思われます。つまり、クイックペイ陣営は、今後、トヨタファイナンスは「名古屋発」で全国にクイックペイを普及させるのをミッションとし、JCBはセブン&アイホールディングスのネットワークを使って拡販に乗り出そうとしているように思えます。二面作戦でデファクトスタンダードを目指そうとしているのがクイックペイの戦略ではないでしょうか。
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