世界の投資家が心配しているアメリカのサブプライム問題とは?

サブプライムって、いったい何?

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世界の経済に大きな影響を与える米国の住宅市場だが、今は住宅ローンの延滞が心配の種となっている。
アメリカでは、低所得者や信用力の低い個人層を「サブ・プライム」と呼びます。そして、そうした層への住宅ローンが「サブ・プライム・ローン」です。

通常のローンよりは高い延滞率を予想してはいましたが、それを超える延滞率発生、さらに上昇しているという事実が明らかになりました。そして今年の3月にニューヨーク証券取引所がサブ・プライム・ローン大手会社を上場廃止にしたのをきっかけに、そのリスクが顕在化してきたのです。

サブ・プライム・ショックの特徴は、その影響力の大きさです。サブ・プライム・ローンの資金は住宅ローン担保証券(RMBS)により金融市場から調達されています。その資金の出し手は、投資家やヘッジファンドです。焦げ付きが拡大すれば、RMBSが元本割れを起こし、ヘッジファンドの運用が行き詰る可能性があります。

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サブ・プライムの住宅ローン延滞があなたの資産にどんなインパクトを与えるか、知っておいても損はない。


【関連サイト】米経済の爆弾?!サブプライムローン問題

サブ・プライム・ショックはLTCMの再現か?


以上を大胆に描くと次のようなストーリーになります。

住宅ローンの延滞→RMBSの価値低下→ヘッジファンドの破綻

ヘッジファンドの破綻というと、1998年のロングターム・キャピタル・マネージメント(LTCM)の破綻を思い出します。あのときには、本当に世界金融システム崩壊に直結しかねない最大のアクシデントでした。当時のFRB議長のグリーンスパンの超法規的処置により、世界の巨大金融機関が痛み分けの手仕舞いをしたことで最悪の事態を免れました。

投資家の関心事は、今回の事件がLTCMのときのようなインパクトを本当に持つのか?ということであり、もしそうであれば世界恐慌や同時株安につながりかねません。「サブプライム問題の損失規模はLTCMを上回る可能性がある」と報道するマスコミもありますが、その真偽はどうなのでしょう?

クレディ・スイスではサブ・プライム・ショックの及ぼす損失額を最大で520億ドルの規模になると発表しました。FRB新議長のバーナンキ氏はその倍の最大1,000億ドルと発言しています。1998年のLTCMのときには、ヘッジファンドの自己資本が48億ドル、米系大手金融機関の損失は300億ドルでしたから「LTCMを上回る」という報道になるのも、確かにうなづけます。

しかし、LTCMは25倍以上のレバレッジ=銀行借入等を利かせていたので、グリーンスパン議長(当時)の緊急措置が実らなければ、その損失は1250億ドル(約15兆円)を超えていたでしょう。さらに、同種のヘッジファンドがそのあおりを受けて全部破綻したら8,000億ドルくらいの焦げ付きが起きる可能性があったのです。

サブプライム問題は、果たして私たちの資産運用にどんな影響を与えるのでしょうか?それは、次のページで!