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生命保険料控除は損保で加入しても対象?

生命保険料控除は年末調整や確定申告の際には必須!でも意外にも損保会社で加入しても生命保険料の対象となるものがあります。損保と生命保険料控除について解説していきます。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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損保でも生命保険料控除?

損保の契約でも生命保険料控除の対象?

損保の契約でも生命保険料控除の対象?

税金の負担を軽減する所得控除(14種類)の中で民間の保険契約の関わる控除が生命保険料控除(現在3種類)と地震保険料控除です。

そのため保険に加入すると(生命保険・損害保険)税務上の計算で所得控除を受けることができるため、所得税や住民税が安くなります。

一般的なイメージとして生命保険会社で加入した保険は生命保険料控除、損害保険会社で加入した地震保険は地震保険料控除という印象が強いでしょう。

ところが損害保険会社で加入した保険でも生命保険料控除の対象となる商品もあるのです。生命保険料控除と損害保険会社での契約について解説していきましょう。

生命保険料控除と損害保険会社

生命保険料控除は、改定があったため2011年以前の契約か2012年以降の契約かで控除できる金額が違います。

契約している保険料によって細かい計算がありますが、各控除の限度額は具体的には次のようになります。

■新制度(2012年以後の契約)
  • 一般生命保険料控除:所得税最高4万円 住民税最高2.8万円
  • 個人年金保険料控除:所得税最高4万円 住民税最高2.8万円
  • 介護医療保険料控除:所得税最高4万円 住民税最高2.8万円
合計 所得税 最高12万円 住民税 最高7万円

■旧制度(2011年以前の契約)
  • 一般生命保険料控除:所得税最高5万円 住民税最高3.5万円
  • 個人年金保険料控除:所得税最高5万円 住民税最高3.5万円
合計 所得税 最高10万円 住民税 最高7万円

新旧契約が混在している場合でも所得税12万円、住民税10万円が限度です。

すでに損保で該当契約がある人は分かっていることでしょうが、これから契約する人は、新制度の部分が対象になると覚えておきましょう。

なぜ損保で加入しても生命保険料控除なの?

生命保険(死亡保障)を第一分野、損害保険全般を第二分野の保険といいます。さらに人の病気やケガに備える保険を第三分野の保険といいます。この分野は生命保険会社・損害保険会社のいずれでも取り扱うことができます。

同じ医療保険の加入をしても販売先の保険会社が生保なのか損保なのかによって税務上の取り扱いが変わるようでは不公平ですから、損保で第三分野の保険(医療保険など)に加入しても生命保険料控除(介護医療保険料控除)の対象となるのです。

損保で加入しても生命保険料控除の対象商品

それでは具体的に生命保険料控除(介護医療保険料控除)の対象となるのか確認していきましょう。ざっくりしたイメージで簡単に説明すると人の体にかかる医療介護部分の商品です。
  • 医療保険
  • がん保険
  • 介護保険
  • 所得補償保険など
これらの商品は損害保険会社で加入した場合、介護医療保険料控除の対象となりますので確定申告の際にも忘れないようにしてください。

医療保険に加入しても保険料控除の対象にならないケースとは?

このように損害保険会社で契約しても該当するものがあれば介護医療保険料控除の対象になります。しかし生損保以外の会社で医療保険などの契約をする場合、保険料控除の対象にならないケースがあります。

具体的には少額短期保険で契約するケースです。この場合は各種生命保険料控除及び地震保険料控除も適用になりません。

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