1鎌先温泉  一條旅館(再々訪)
 31度のNa-Cl,SO4泉 総計2105 鎌先温泉は含芒硝弱食塩泉
 ながら比較的薄いのでマイルドな泉質となっている。
 最奥の一條旅館に行ったが、湯の使い方は手前の最上屋の
 ほうが良さそうだ。
 湯治の温泉で鎌先温泉をはずすことは出来ないでしょう。怪我、傷の
名湯として全国的に有名な湯は含芒硝食塩泉の総計2100mgのものです。
療養の名湯は単純泉が多い中で単純泉と比べ濃度的には約2倍ながら
比較的マイルドな湯です。今回行った最奥部の一條旅館は壮観です。
木造4階建ての建築が重厚な趣を漂わせています。湯は食塩がメインの
含芒硝食塩泉ですが芒硝や石膏の硫酸塩の特徴が良く残り、弱い苦味と
石膏の匂いが良く感知できます。鉄分も少々あるので薄い緑濁りになる
場合もあります。
この宿には湯神社が祭ってありコルセットやギブス、松葉杖などが奉納され
軒下には山積みとなっています。この温泉の湯治宿としての歴史と効能を
物語っています。民俗学的にも貴重なものではないでしょうか。また木造
4階建ての自炊棟は造りがしっかりとした立派なもので、全国的にも少なく
なった現在では木造3階、4階建ての湯宿として屈指のものであることは
間違いありません。客室は四方を廊下が廻っており、木の手摺が付いてい
ます。木造の階段は太い材料でつくられ、良くあるきしみ音がなく立派な
造りです。昔ながらの湯宿を空想すると、懐古的な感覚とともに追憶され
るのは、木造の廊下に欄干があり、手ぬぐいが干してあるという情景が想起
されますが、ここはまさにそんな原風景を体験させてくれるでしょう。

2東鳴子温泉 高友旅館(再々訪)
 高友旅館には4つの源泉がありそれぞれ同系ながら表現しているところと
 使い方によって感触が違っている。しかし黒湯源泉がやはり強力で東鳴子を
 いや日本屈指の名湯であると思う。
鷲の湯(家族風呂)純重曹泉 45度 総計1171  CO2 219 
 視覚 透明大きな泡多し、表面膜張り、味覚 少苦味 匂い 油臭
                          +少硫黄臭
黒湯  含硫黄―純重曹泉 59.2度 総計2568 HS2.4 S2O3 1.3
  H2S 2.2 CO2 189
 視覚 薄い黄黒色(オリーブドラブ)、味覚 少苦味(油分による)
                       +重曹薬味
 匂い 油臭強し+焦げ硫黄臭
プール湯(もみじ湯) 重曹泉  76度 総計2081 ここのみSO4 211
 視覚 透明  味覚 少苦味 匂い 微油臭
玉の湯(ラムネ湯 ひょうたん湯) 重曹泉 51度 総計 1145 
  HS 0.7 S2O3 0.5 H2S 2.5 よわいすべすべあり。
  鷲の湯とほとんど同じ分析。
  薄い黄色濁り表面油分、味覚、少油味、匂い 油臭+少硫黄臭

 温泉で西の横綱を別府とすれば東は鳴子であると思います。鳴子、東鳴子、
川渡、中山平、鬼首、宮沢、神滝、轟、荒湯などの温泉郷は温泉の形態として
観光大ホテルから湯治宿、地元専用共同湯、さらには野湯まであり、泉質的
にも硫黄泉、食塩泉、重曹泉、硫酸塩泉、鉄泉、単純泉、酸性泉、明礬泉、
(炭酸泉)まで9種類の泉質があり、その多様性と湯量は東の横綱の名に
恥じないものです。(続く)