ツリーハウス暮らしのススメ、第3回はいよいよ、ツリーハウスの作り方を紹介します。なあに、作り方といってもそんなに構える必要はありません。シンプルな暮らしのための家作りです。作り方もいたってシンプル。材料選びから組み立ての流れまで、早速ご紹介しましょう。

たどり着いた理想のツリーハウスは、「高床式」!

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地上3~4mのベーシックな高床式ツリーハウス。中に入れば思ったより高さを感じます
ツリーハウスの作り方はいくつもあるのですが、河口湖の森の中で私がやっているやり方は、実にシンプル。柱4本を適当な立ち木に添わせて立てて土台を作り、その上にデッキを張って家を建てる。それだけです。ちょっと見ると樹木に負担をかけているようですが、立ち木には釘一本打たずに完成させることが出来ます。

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ツリーハウスにもいろいろな形があります。用途と趣味、とにかく自由です
これまで色々なやり方で建ててみました。鳥の巣のように材木を枝に絡ませて土台を作ったり、ボルトでドーンと木を貫いて固定したり。ゴムを木に巻きつけてから挟み込む方法もやってみました。けれど、木へのダメージを気にして半端なことをすると、建物が不安定になります。ボルトを貫通させたり釘を打ったりするのは可哀想にも思いますが、さほどの影響はありません。釘やボルトを使わないで、何かを巻きつけたりする方が、木にとってはかえって迷惑です。木は中心部ではなく表皮の部分で地面からの水や栄養を運んでいるので、首を絞められているようなものです。

結局、木には一切負荷をかけずに安定させる一番の方法として、立ち木に寄り添わせて柱を立てる、というやり方にたどりつきました。いわば高床式の小屋ってことですね。まずこの高床を作ることが作業の第一段階で、これさえ出来れば後は簡単。というか後は地面の上に小屋を建てるのと同じですから、ある程度作業の予想が付くでしょう。

ツリーハウスの命・土台を作る!

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すべての礎となる柱作りが肝です。なかなか思うように立ってくれません
2005年の秋、河口湖の森の中にツリーハウスを造ろうと決心し、一人で高床の土台を作り始めました。4メートルの柱を木に添わせて立てるのですが、結構重くてなんとか一本を立てかけ、次の柱と格闘しているとき最初の柱がバタンと倒れてしまいました。アララと起こそうとしていると2本目も倒れ、汗だくでようやく4本立てたかと思うと、またどこかがバタン。まるで賽の河原で石を積んでいるような有様でした。この土台作りの作業には、何人か手伝ってくれる仲間がいりますね。けれど森の中に見晴らしのいい高床が完成すると、もうそれだけで最高の気分。この地球上に自分専用の空間を手に入れた、という満足感を味わえます。

柱の材料はホームセンターの資材コーナーにあります。赤松やカラマツの丸太をそのまま柱に使っている人もいますが、誰もが手に入れやすいのは、角材ですね。10センチ角で長さが4メートル。CCAという防腐剤が注入されているもの、4~6本。高床にどんな大きさのものを建てるかで、使用する本数が違ってきます。しっかり筋交(すじかい)を入れましょう。

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木材は市販のものでそろいますが、広さ高さを考慮するだけでなく、断熱性も忘れずに
床材は2x6材、その上に建てる小屋の材料は2x4材を使います。2x4で枠を組み、合板で4枚の壁パネルを作ります。断熱材の幅45cmで間柱を入れ、窓やドアの空間を作り、4方に立てれば壁の完成。同じように妻壁のパネルを2枚。その上に2x6材を2枚張り合わせた棟木を渡します。その棟木から壁パネルに垂木を斜めにかけ、合板と防水紙、屋根材で仕上げます。材料は概算で50万円くらい、でそろうでしょう。

次のページでは、家具や窓の取り付けから完成までの流れを説明します。

土台にあわせた家具作り

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ベッドは、自分がすっぽり埋まるくらいのサイズがちょうどいいんです
次は内装について、出来るだけ詳しく。と言ってもさほど特別なものを作るというのではありませんが、注意するところはサイズが全て小さくて軽い、というくらいです。立ち木に合わせて土台を組みますからその上の小屋も真四角とはいかず、変則なサイズや角度になります。それに合わせてハンドメイドでベットやテーブル、家具の一切を、作り付けにします。壁に打ち付けたベットや家具を、建物の補強材としても活用するのです。

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小さなテーブルと椅子ですが、自然の中で立派な書斎として活躍します
自分の身長プラスちょっと位の大きさのベット。壁に折りたためるテーブルと椅子。必要な家具は以上です。それ以外は室内に入れない方がいいです。ツリーハウスは座ったまま、ちょっと手を伸ばせば用が済むくらいの広さが取り柄です。


寒さをしのぎ自然に触れる、ドアと窓作りにも愛情を

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せっかくの手作りハウス。ドアノブひとつとっても個性を持たせられます
部屋に置くものがそろえば、次はドアと窓です。はっきり言って不安定な土台で、建物が揺れるのでキッチリと作る必要はなく、多少の隙間があっても大丈夫。というか隙間がないと開かなくなる場合があります。揺れる土台のことを僕は「免震構造」と呼んでいますが、要するに風で木が揺れると同じように家が揺れるのです。

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陽光を採り入れ、寒さをしのぐ。お世話になる窓もしっかり作りましょう
とはいえ寒さの対策はきちんとします。隙間をカバーする幅木をドアや窓の枠に打ち付ければ、風は十分防ぐことが出来ます。外壁内壁の間や屋根、床下にたっぷりと断熱材を入れ、窓は二重窓にします。溝切や丸鋸で窓枠に二本の溝を掘って、僕は2ミリのアクリル板をはめ込んでいます。自然を毎日感じられる、太陽や空気との接点が出来上がればもう、完成です。


駆け足でツリーハウス作りを語ってみました。

簡単すぎる? 

仕方ないですね、これがすべてなんですから。自然暮らしを楽しむ、シンプルな生活を心がける。ツリーハウス暮らしの原点にして最大の魅力はそこにあります。作りこめばいくらでも凝ったツリーハウスにすることは可能でしょう。しかし、「見せる」ために作るのではなく、そこに「住む」ことを目的にすれば、余計なものはいらないはず。

私は、富士山のふもとの森の中に建てたツリーハウスで、森の動物たちや草木と語り合い、触れ合いながら楽しく暮らしています。これからも、ツリーハウスの魅力的な世界を紹介していきます。扉は開きました。ツリーハウスの世界へようこそ!


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