明るい空間を発見! それは台北市天祥路にオフィスを構える魔法網国際股{イ分}有限公司(Magicalsite Taiwan Inc.)。「旅々台北.com」を運営している会社と言えばわかりやすいかな。訪れてわかるこのオフィスの明るさ。その原因は社長の松本眞司さんだった。

今回、All About Japan台湾サイト初の企業レポートを思い立ち、早速同社を訪問してみた。私もちょくちょく拝見している情報サイトの旅々台北.comは、台北から観光や食べ物など足で稼いだ新鮮な情報を発信していることで徐々に知られてきているサイトである。サイトのコンテンツは、通り一遍の観光物件やレストラン紹介にとどまらないのが私好みで、「台北猫パラダイス」はじめ「台北遊透隊」などなど、スタッフがフルに動き回って集めた”台北”が詰まっている、そんなところが妙に気になっていたのだ。

出迎えてくれたのが社長の松本さん。顔がなんだか浅黒い。もしや社長みずから取材で動き回っているかと思い、さてはかなり台北通かと質問を開始。するとこんな答えが返ってきた。「台北、よく知らないんですよ」と。気になる、この松本さん、気になる。

台湾に進出しようとしたきっかけは、えらくシンプル。「ソウルや上海を訪れる人は増加しているのに、台湾への渡航者はなかなか増加しません。それって、台湾を知らないからなんじゃないかなあと思って。ならば、台湾に来て現地から情報を発信して、少しでも多くの人に台湾を知ってもらえたらと思ったわけです」、うん、シンプルな上に明るい発想! 

そもそも同社は、愛媛県にある原印刷株式会社が母体となっている。ISPとコンテンツ制作を10年ほど前に開始し、今では株式会社マジカルサイトとして愛媛県を中心にインターネットの総合サービスを展開している。その台北事業所がここで、設立は2002年10月2日。それからコンテンツを企画、取材、制作し、旅々台北.comとしてグランドオープンしたのが2003年5月1日、今に至っている。松本さん自身が台湾を知らずに、でも非常に台湾が気になって「とにかく行ってみよう」というだけで台北に来ているそうで、こんな松本さんを受け入れている愛媛の本社自体もユニークだ。

「今後、どれだけ台湾にいるのか、自分でもよくわからないし。その後どこへ行くのかもまだ見えてこない。今できることをしているだけです」と言う松本さん、先はわからないといいながらも、実はかなり先を見ている、いや、先を見ていることにすら気付いていらっしゃらないとでも言おうか。「この間も迪化街の先の埠頭から水上バスで淡水へ行こうとしたんですが、乗ったら少し進んでUターン、結局出発地点に戻ってしまい、捷運(MRT)で淡水へ行きました」。爆笑! しかし、こうした体験こそ、台北を訪れる人には是非とも知ってほしい情報ではないか。知らないことが情報発信の企画に結びついているではないか。ユルイようでいて本当は鋭い方に思えてきた。これぞ松本さんマジック?