イギリスで人気のパブ・ゴルフ。ビール1パイント、「何打」でイケる? |
ルールは本物のゴルフとほぼ同じ
さて「パブ・ゴルフ」。名前の通り「パブで行うゴルフ」のことだ。もちろん紳士のスポーツなので、きちんとゴルフらしい服装で参加しなければならない。1ゲームは基本的に9ホール。各ホールごとにパーも決められており、本物のゴルフとルールはほぼ同じ。スコア・カードは大会主催者が趣向を凝らして手作りし、ネット上にあるひな形をダウンロードしても良い。
ここまでは、あまり大したことはないのだが、「激しすぎて危険」な理由はここからだ。
勝負は「打数」ではなく……アルコール
1軒のパブを1ホールと見立て、合計9軒のパブを回るパブ・ゴルフ。しかしパブ・ゴルフにはボールもクラブも必要ない。普通のゴルフなら打数を競い合うのだが、パブ・ゴルフで競うのは、「一杯のドリンクを何口で飲み干せるか」なのである。つまり、普通のゴルフで言うホール・イン・ワンは、一気飲みのこと。しかも、各ホールで挑戦するドリンクはそれぞれ異なるのが普通で、量は1パイント(=約560ml)かダブルが基本。選手が女性の場合は、半量のハーフ・パイントかシングルでもいいらしい。
そう、パブ・ゴルフとは、平たく言えば「9軒のパブをハシゴする、チャンポンな一気飲み大会」なのである。
パブ側は困惑気味
このパブ・ゴルフ、発祥は定かではないが、90年代後半の南東イングランドというのが有力説だ。単なる一気飲み大会では飽き足らない、インテリ(?)な若者達が考案したのだろうか。誕生パーティーなどのイベントとして人気のようで、愛好者は「一気飲みならみんなやってる。どうしてパブ・ゴルフだけ禁止になるの?」と不満げ。一方、パブ側は「うちの店が何ホール目に当たるのか、『選手』たちが何を飲んできたのかも分からない。何が起きるか分からず心配」と困惑顔だ。ハード・コアな場合には18ホール回ることもあるそうだが、最後まで「紳士的」にプレイできる選手がいたら、彼は相当な酒豪に違いない。
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