トラファルガー広場の噴水。ここで禁止されている違法行為とは? |
切符窓口で順番抜かし、ピンポンダッシュは実刑も
イギリス人は順番抜かしが大嫌いだ。列を無視するような無礼者には、冷たい視線や罵声が飛ぶ。そんな背景があるからかどうかは定かではないが、ロンドンの地方条例には「切符窓口では係員の指示に従い、列を作って並ぶこと」と明文化されている。なんともイギリスらしい法律だ。急いでいるときにはついやってしまいそうになるが、ロンドンでは違法行為。ご注意あれ。ピンポンダッシュは子供の頃、誰もが一度はやってみたことがあるだろう。しかし、これも犯罪。捕まったら実刑もあり得る。最長14日までの禁固刑らしい。
一方で、「そんなこと、一体誰がするの?」というような行為も法律で禁じられていることがある。たとえば「甲冑を着て国会議事堂に入る」。これは甲冑を着けているのが普通だったはるか昔の法律が、改訂されないまま残っているもの。いまどきそんな人はいないだろうが、もしやってしまったら、もちろん逮捕。
「トラファルガー広場の噴水で洗濯をする」。ロンドン観光コースに必ず入るトラファルガー広場には、なみなみと水をたたえる噴水が二基。阪神タイガースが優勝すると、ロンドン在住のタイガースファンは、道頓堀の代わりにこの噴水に飛び込むのがお約束。しかし、ここで洗濯している人は見たことがない。
酔っ払いにお酒を出すは法律違反!
「順番抜かしも、ピンポンダッシュもしないし、トラファルガー広場で洗濯もしないよ」という人も、この法律には違反してしまったことが、きっとあるはずだ。それは「パブで酔った客に対して店が酒を提供すること、もしくは、酔った人のために酒を買うことは禁止」。パブはお酒を飲むところだから、酔っぱらいだらけである。「酔っぱらい」の定義は様々だが、酔っぱらいが集うパブにおいてこの法律を守れというほうが難しい。
イギリス人の泥酔ぶりは世界的にも悪名高く、この大泥酔の理由は彼らの酒の飲み方にある。ほとんど何も食べずに、かなり速いペースで飲むのだ。空腹に酒を流し込めば、ベロンベロンになるのは当然のこと。英国政府は数年前、「お酒を飲むときは、ちゃんと食べようキャンペーン」を打ったが、どうも効果は薄いよう。
いっそのこと、「酒を飲むときは、必ず食べ物も一緒に摂ること」という法律を作ったらどうだろう?
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