鱧
鱧の卵を鶏卵でとじ、絶品親子丼に仕上げます


生命力そのものを食す

以前の「鱧しゃぶ」記事の続編です。

鱧しゃぶは大阪の黒門丸一さんの看板メニューです。毎日、多くの鱧しゃぶの注文が入る黒門丸一さんには、たくさんの卵と白子が余るのではないか? 特に産卵前の鱧は美味ですから、きっと卵もうまいのだろう……
そう思うと何とか食べたくなるもので、黒門丸一さんに問い合わせたところ、鱧の卵は店頭でとても人気がある美味な素材との返事でした。そこで、通常の鱧のメニューにはない、鱧の卵を取寄せました。

人間 生命力の強いものを食すことに貪欲です。それを食すことで、自分までもが強くなれるような錯覚(?)を感じるからでしょうか。蛇やすっぽんを食すこともそうでしょうし、イラブーなどを食す文化も根は同じではないかと思います。
お隣の中国でもいわゆるパワーフードは人気です。オットセイやら虎やら、様々な強壮剤的効能がある食材が珍重されます。

私は鱧にもきっと、その種のパワーがあるのではと思っています。鰻の肝や山椒魚を食すのも同じですが、ともかく簡単に死なない動物に対する畏敬の念があります。

ましてや、魚卵(いくら・たらこなど)は亜鉛などの必須ミネラルが豊富ですから、普通の魚の卵でもパワーフードです。それが簡単には死なない鱧と来れば、それは人間の生命力アップに効果があるのは間違いない……と思います。

鱧の卵はどんな感じか?

鱧
生の状態の鱧の卵です
黒門丸一さんは丁寧に卵の血管を下処理するので、生臭さとは無縁です。色はクリーム色でちょっと見た感じでは、魚卵には思えません。もちろん、よく見れば魚の卵であることはわかります。


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