ペットだけでなく飼い主にも被害が及ぶ悪質な動物病院。
悲しいけれども実際にあるんです。
被害に遭わないようにするために、信頼できる病院を見つけるまでの間どうすればいいのか覚えておいて下さい。

1.ぼったくり

一番トラブルとして多いのではないかと思うのがこれ。
法外な金額を請求してくる場合です。
私が受けた相談では、犬が排便しにくそうにしているからと 動物病院に連れて行ったところ手術が必要と言われ、 1回の手術の費用に100万請求された、というものです。
手術を受けた後も排便はスムーズに行うことができず、 再手術まで受け、薬代なども含め、数ヶ月で300万以上使った後での相談でした。

私が知っている中で一番高額な治療は、犬の股関節形成不全の手術(人工の関節を移植するもの)とリハビリを兼ねた入院半年のもので、これで約100万と聞いています。
知り合いの獣医さん達に聞いてみたものの、排便が困難なことから想定される病気の手術で1回の手術で100万、すぐに再手術を必要として更に100万、なんて手術・治療で一般開業医が行うものを思いつける獣医さんはいませんでした。
1度で100万の手術っていったいどんなものだったのでしょうか?

動物病院は診察や治療、手術にかかる金額が一定ではありません。
例えば予防接種にしたって、同じものでも動物病院によって金額に違いがあるのです。
けれども、こんなに法外な値段はこの相談を受けたときに初めて聞きました。

良心的な動物病院は、病院の待合室などに初診料や予防接種代を書いた料金表をかかげています。
また、手術のときには事前に金額を聞くこともできますので、ぼったくられないように事前に確認をするようにしましょう。
聞いてみて高額な治療費を言われたならば、そのうちわけを聞いてみて下さい。
術前検査に何をしていくら、麻酔代にいくら、と説明して下さるはずです。 その中で必要なのかわからないものやえらく高額なものがあったら、そこを突っ込んで聞いてみて下さい。
それで納得できない場合には、他の動物病院でも診てもらうといいでしょう。

悪質な動物病院の場合、他の病院でも有名だったりしますので、 隠したりせずに「○○動物病院で診てもらってこう言われた」と言いましょう。
先生によりますが、「あそこはねぇ~」と話してくれることがあります。
(私は獣医師の名簿まで引っ張り出して説明をされたことがあります)

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2.選ばせない処置

今ではフェレットの副腎疾患の治療法は薬を用いることが多くなってきましたが、数年前までは副腎を切除する手術が一般的でした。
その頃にあるフェレットの飼い主さんと出会いました。
その方は、「副腎疾患と診断されたものの手術はしないでこのまま寿命をまっとうさせてあげましょう、とかかりつけの先生に言われ、丸坊主状態で飼っています。」という方でした。
手術が難しいところに腫瘍があるのですか?と聞いてもこの方の答えは「わかりません」の一言。
腫瘍の大きさや位置については何も聞いてないと言うのです。
私は獣医でもなければ相談を受けているわけでも無かったので何も言えませんでしたが、ものすごく疑問でした。

ペットの病状について、獣医さんは飼い主に説明する義務があると思います。
人間のお医者さんだったら必ず説明するものですから、ペットにだってすべきでしょう?
また、治療法というのも、どういう治療法があるかを先生が説明し、どの治療法でいくかを飼い主が決めるインフォームド・コンセントが大事です。
ペットの性格や生活パターンを良く知る飼い主だからこそ、どの治療法がペットにとって一番負担が少ないかを判断できるというものです。
それをしないで獣医さんの独断で治療法を決められては、何かあったときにはたしてそれが最適の治療法だったのかどうか飼い主が後々まで悩むことにもなりかねません。

ハムスターのお腹が1箇所だけいつも濡れているところがある、と動物病院に連れて行ったところ、先生がハムスターを連れて奥に行ったと思ったら「そこんとこだけ切除しておきました」と何の説明もなくいきなり手術をされていた、という体験談もあります。
何かあったらどう説明するつもりだったのか聞いてみたくなりましたわよ。

ペットに最適な治療法を選ぶために、私達飼い主は動物病院まかせではなく自分でも病気について調べる必要があります。
そうすることで先生がちゃんと治療法について説明をしてくれているのか、先生が治療法を決めていないか判断することができます。
また、知らせぬままに処置をされないためには、先生がペットを預かったときに何をするのかをちゃんと聞きましょう(普通は、レントゲンを撮るとか採血するとか何をするために預かるのか言います)。

ペットの病気について調べるのに役立つリンク集:
フェレットウサギチンチラモモンガハリネズミモルモットハムスターラット・マウス・スナネズミプレーリードッグシマリス鳥類

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3.副作用のある薬

ウサギのように薬に敏感に作用してしまう子に薬を出すときは、当然のことですが処方する薬が安全かどうかを確認して出します。
しかしながら、確認せずに出す動物病院もあるようです。

数年前に「ウサギを診てもらえる動物病院を紹介して欲しい」と相談を受けたとき、この方がかかりつけにしていた病院で処方してもらった薬が、ウサギには危険な薬としてウサギを飼う仲間同士で閲覧していた薬一覧にあったのだそうです。
この飼い主さんはそういう知識があったためにウサギを守ることができましたが、もし知らなかったら疑いを持つことなく薬を与えていたでしょう。
そして最悪の場合には・・・、と考えると怖くなります。

ペットに安全な薬であっても、与えることで何か異常(嘔吐や下痢等)があれば連絡を下さい、と言うのが普通の動物病院です。
また、長期服用による副作用が心配される薬の場合、一定期間を過ぎたら処方されなくなります。
間違っても危険な薬は出しませんし、薬の説明をしてくれる病院が圧倒的に多いはずです。 けれども、中にはこういった病院もあるそうです。
心配な場合には、迷わずに何の薬なのか、ペットに安全なのか聞いて下さい。
説明を嫌がるような薬であれば与えない方が安全でしょう。

4.頼りない夜間対応

ペットは必ず平日日中に体調を悪くするとは限りません。
人間のように救急病院は無くとも、夜間・休日診療もしてくれる動物病院もありますので、こういったところを利用されたことのある方も多いのではないかと思います。
この夜間・休日診療、料金が上がることが多いのですがそれでいつもの先生が診て下さるのならいいでしょう。
怖いのは、見ていて不安になるような先生が診療している場合です。

知人の猫の話なのですが、病気持ちで通院している状態で夜、かなりひどい嘔吐があったそうなんです。慌てて夜間料金を覚悟して動物病院に連れて行ったところ、出てきたのは初めて見る若い先生で、猫の病名を言っても困惑した表情で、病状の説明をしてもどうしていいのかわからないかのように固まったままだったそうです。
結局何も処置はされず、夜間料金だけ支払い、翌朝一番でまた病院へ連れて行ったのでした。
もし、一晩持たない状態だったらどうなっていたのでしょう?

夜間・休日の診療というのはそう多いものではないのでしょう。
それだけに、いざというとき困ってしまうことがあるんだと思います。
行く予定は無くとも、事前に夜間や休日の診療はどうなっているのか確認しておくといいでしょう。

▼悪質な病院にかからないために

信頼できる病院を探すことが一番なのですが、探している間は 病気についてや治療法・薬について、治療費について等を自分から聞くようにしましょう。
そして、隠し事の無い病院にかかるようにするといいと思います。
どんなに些細なことでも聞いて納得できるようでなければ危険です。

ペットは人間と違って医療事故があっても公にしにくいのが現状です。
私自身、アメリカだったら医師免許を取り上げられるような精神的苦痛を受けたことがありますが、日本では苦情を出した段階でなだめて丸め込もうとされてしまいます。

治療は大切な家族であるペットの命に関わることですので妥協をしてはいけません。
「わからない」治療をされないように自分でも調べ、何でも聞き、そして、 できるだけ早く信頼できる動物病院を探すようにして下さい。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。