全国の両爬ファンのみなさん、コンニチハ!!

「オオトカゲの魅力」の後編は、基本的な飼育に関してご紹介してみました!

オオトカゲの魅力・前編・魅力と基礎知識

モニターの飼育

さて、それではモニターの飼育に関して簡単に触れておきましょう。
大きさ、生息環境等により、もちろん細かい飼育方法や設備は変わってきますが、基本的な事柄はそれほど大きな差はないと考えてイイと思います。

飼育容器

個体の大きさに合わせた爬虫類専用のガラスケースがいいでしょう。
何よりも前から開くタイプのケースならば、オオトカゲたちに無用なストレスを与えないで済みます。
オオトカゲは比較的、体が柔軟ですので思っているよりは飼育ケースは小さくて大丈夫なようです。尾が長いタイプならば全長1mくらいでも90cmのケースで飼育できます。
ただし地表性が強い種類には、もう少し床面積を広くとった余裕のあるケージを使いましょう。
前開きのケースを使う場合、彼らが爪でガラスを開けて脱走してしまうことがありますから、カギを必ずつけます。
相変わらず汚い我が家なのでした
我が家のコガネオオトカゲの飼育設備

なんて言ってますが、私の家では熱帯魚用の90cm水槽使っちゃって上から手を入れて世話しちゃってますけど...いや、買う予定なんですよ、専用ケース...

フタ

紫外線とホットスポットが必要な種類ですし、通気性も必要な種類もおおいですから、網のフタをします。
大きい個体は簡単にフタを開けてしまうことはできますので、しっかり固定できるようにしたり、重しを載せる工夫も必要です。

ちなみに我が家では、バーベキューネットを2つつなげてフタにして、四隅にレンガを載せています。
得意技のバーベキューネット。爬虫類飼育用のフタとして開発されたような気がしてならないのは私だけだろうか
四隅にレンガで重しを載せている

保温

たぶん、オオトカゲ飼育でもっとも重要なんじゃないかと思うのが、保温です。
簡単に言えば低温はよくない、と。
特に熱帯雨林性の種類は、オオトカゲに限ったことではありませんが、低温と乾燥に弱いと考えましょう。
ホットスポットももちろん必要ですが、ケージ全体というか空気を温める工夫が必要になります。
理想はエアコンで部屋全体を温めることですが、それができない場合は上から温められるタイプのシートヒーターなどを利用すると良いでしょう。
とにかく最低25℃程度は切らないようにした方がいいようです。

夏の宮崎では、その心配がないので、我が家ではエアコンがついていない部屋で飼育していますが、これからの時期はエアコンつけっぱなしの部屋で飼育する予定です。

照明

基本的には、爬虫類専用の紫外線を照射できるタイプの蛍光灯を使えば良いでしょう。ただし、草原性など種類によってはより強い紫外線を好んだり、あるいは逆に森林性では弱い紫外線を好むなどの差がありますので様子を見て使いましょう。
もちろん、タイマー等で自動でスイッチをオン・オフできるようにした方がよいでしょう。

我が家でも爬虫類用の蛍光灯1本とレフ球をタイマーで管理しています。

床材

これは、とにかくいろいろなものが考えられ、どれが一番いいのかとかは決めがたいものです。
掃除のしやすさ、保湿、入手しやすさ、見た目...とにかく、どれに主眼を置くかによって変わってくるわけです。ちょっと乱暴な言い方になりますが「なんでもいい」という感じかもしれません。
ただ、種類によっては床材の中に潜る種類もいますので、そういう種類には潜ることができるタイプのモノがいいでしょう。
かなりカワイイが、ちょっと悲しい思い出のシミリスなのでした
我が家のもう一匹のモニター・シミリスモニター

ちなみに我が家ではコガネにも、小型のシミリスにもバークチップを使っています。ただ、これだと排泄物が紛れてしまって、掃除のタイミングが掴めないという点が不安ではあります。

ケース内設備

もともと運動量が大きくパワフルな生き物ですから、あまり複雑なレイアウトや設備は適さないと考えましょう。
絶対に必要なのは水容器です。ミズオオトカゲやコガネオオトカゲなどは、非常に良く水に入りますので全身を浸せるような大きめの水容器が必要です。ただし、あまり大きな個体になると、水容器だけで飼育容器の床面積を占有しますから、通常は飲み水の容器のみにして霧吹きをこまめにし、別の容器などで水浴びを定期的にさせるなどの工夫をした方が良いかもしれません。
我が家でも、床面積の半分近くを水容器が占めていますので、その辺を考慮中です。
みこれほど水が好きとは知りませんでした
水容器に入るコガネオオトカゲ

また樹上性が強い種類以外は、あまり他に飼育容器内に石や木の枝などを配する必要はありません。樹上性の種には登り木なども必要ですが、側面が金網など登れる素材ならば、そこで立体活動をするようです。

うちも、試しに木の枝などを入れていますが、バスキングの時くらいしか登らないようです。

エサ

小さいうちはコオロギメインで昆虫類を、成長したらピンクマウスやウズラを与えます。エサはバラエティを持たせることはもちろん理想的ですので、いろいろ与えてみるのもいいかもしれません。もちろんカルシウム剤等のサプリメントは必須です。
ロケットのように飛んできてエサをひったくっていった後です
我が家ではヒナウズラメイン

幼体時には、特に給餌の頻度は多くしますが、成長して、特に成体に近いサイズになってからは肥満に気をつけましょう。ただしボアやパイソンといった大きなヘビと違って、代謝が活発な生き物ですので、成長を遅らせようとしたりする目的で給餌頻度を少なくするのはやめた方がよいでしょう。オオトカゲは大きくしてなんぼ、というような覚悟が必要です。

世話

他の両爬と同様に、通常の世話は給餌、掃除がメインになります。

給餌の際に、注意したいことは咬まれる事故です。
まだ私は経験がないのですが、オオトカゲの仲間は非常に顎の力が強く、さらに細かい歯が鋭いために咬まれると重大な事故になることがあります。
顔は写っていないが情けないくらいにニヤニヤしている
オーストラリアでトリスティスモニターを捕獲したときの写真。私の左手に注目。この大きさでも咬まれるとこのくらいの血は出る

少なくとも我が家のモニターは2匹とも、エサを摂るときに、まるでミサイルのように非常に素早く襲いかかってきます。ですから給餌の際には竹製のピンセットで与えるようにします。またそれでも不安な場合もありますので、万全を期して革手袋を使うこともオススメします。
ただし、トカゲはどんなに小さな種類でもヘビとは比べものにならないくらい顎の力が強く、咬まれると痛いのですから、オオトカゲならなおさらです。革手袋の上から咬まれても、かなり痛い思いをすると思います。とにかく咬まれないように注意深く扱いましょう。

馴致

さて、これだけ大きい生き物なのですから、海外のサイトの写真で見られるように、ダッコしたり、一緒に散歩したり、一緒にフトンで眠れたりできればいいなぁ、と考えるのは当然で、そうなれば本当に楽しいことでしょう。

残念ながら、私自身は、そのような馴致をした経験ももちろんありませんし、私自身のスタイルが、そうではありませんから、これに関して解説することはできません。
ただ、人間を恐れないようにしたり、扱われることに慣れてもらうことは飼育をする上でも大切なことですから、簡単に触れておきましょう。

最初の一歩は、とにかく人間の姿に慣れさせることのようです。
例えば、私の家のシミリスモニターの場合は、冬から春の間は室内で飼育していたので、私の姿を見るとエサと思って近寄ってくるくらいまでになったのですが、夏の間に外にケージを置いて飼育していたら、あっという間にシークレティブになってしまって、私の姿を見るとシェルターに駆け込んでしまうようになってしまいました。

ですから、問題なくエサも食べ飼育が軌道に乗ったら、とにかく人間の姿が見えるような場所で飼育するようにしましょう。

あとは、とにかく「人間の手を怖がらせない」「人間の手をエサと思わせない」「焦らない」というあたりを注意して、ゆっくりと慣れさせていくといいようです。

モニターがいる部屋

さて、そういうわけで始まったばかりの私とコガネオオトカゲの生活ですが、これから冬も来ますし、できればダッコまでは行かなくても、掴まれたときに大暴れされないくらいには慣れさせたいとも思ったり、とやりたいことはたくさんあります。

仕事から帰ってきて、ちょうどタイマーで照明が点くようにしておいてますので、暗い部屋の中で煌々と照らし出された飼育容器内でモニターが首を伸ばして、こちらをうかがうような姿を見ることができます。その姿を見ると、仕事帰りであるにもかかわらず、ケージの前に座り込んで彼の表情を眺めてしまう、というのが日課になってしまいました。

ワニほど、がっつきでなく、かといってヘビほどマイペースでもない。モニターって、実に飼われている爬虫類として、飼育者とちょうどいい位置関係にいるような気がします。
それが、はじめてモニターを飼ってみている私の感想です。

いつまでも野生を忘れない彼が、少しでも私の家のせまいケージ内が居心地が良い、と思ってもらえるようにしたい、そんなことを考えながら、今日も冷凍ウズラを解凍しています。

モニターは、種類にもよりますが、誰にでも飼える、あるいは安易に飼育を勧めることができる生き物ではありません。
大きくなること、馴致できない個体もいること、飼育設備が大がかりになること、多くがWCであること、すべてがCITES II掲載種であること、など飼育を前にして、考えなくてはいけないことが山ほどある生き物です。

しかし、それを乗り越えて覚悟を決めた時、このもっとも爬虫類らしいカッコよさと魅力を持ち合わせた生き物を自分の部屋で一緒に暮らすことができるという喜びは、生き物を飼育をすることに対しての大きな満足感を得ることができるはずです。

モニターの飼育は爬虫類を飼育するという趣味の一つの究極の形なのかもしれません。

※今回の記事の飼育情報の多くは「爬虫・両生類ビジュアルガイド オオトカゲ(誠文堂新光社刊)」および「ビバリウムガイド(マリン企画刊)」を参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。