カエル飼育のもう一つの楽しみは「鳴き声」でしょう。
一部の壁チョロ系ヤモリなども鳴きますが、カエルの声には敵いません。日本でも古くから「河鹿籠」などで楽しまれていたわけですから、鳴くカエルはきれいな声で鳴かせたいですよね。
当然、いい環境で飼ってあげればご機嫌もよくなるわけですから、いい声で鳴いてくれることでしょう。アマガエルみたいにうるさいくらいの声のカエルもいれば、ヤドクが飼育下で繁殖させた個体が小さな声でも鳴いてくれたりする喜び、これもカエル飼育ならではの魅力です。
▼魅力を堪能するために
前述しましたが、カエルはその生態がさまざまです。ですから飼育のポイントもいろいろです。ですから、一概に「カエル飼育のポイントは、こう!」みたいには言えませんが、要はカエルがリラックスできて「思わず鳴きたくなってしまう」ような環境を作ることでしょう。
カエルに限らず両爬の求める、そしてリラックスできる環境というのはたいていは「人間の視界の外」になれる環境でしょう。つまり「飼育者からは見えにくい」環境です。
でも、それでは飼育していてもおもしろくないし、観察が行き届かなくなってしまいますよね。人間とカエルの希望がぎりぎり合致する環境を探って、そういう環境を維持する事が飼育の上では大切でしょう。
たとえば、そういう点では先述の日本古来のカジカガエルの飼育法「河鹿籠」は優れています。水盤やバットのように浅い容器に砂利や石を積み上げて、浅く水を張りカゴをかぶせるわけですが、通気もいいし石があるのでカエルは安心する、それでいて水も換えやすく病気なども見つけやすい。実に合理的な飼育法であると言えるでしょう。なるほど、これならばカエルもご機嫌できれいな声で鳴いてくれるはずです。
▼恵みの雨が理想の湿度
一部の例外はありますが、カエルは基本的には湿度が大好きです。しかし、ここで注意したいのは「湿度の調節」です。常に多湿で蒸れているような環境というのはよくありません。ですから、ある程度大きめのカエルならば定期的に「霧吹き」と「じょうろ」で雨を降らせて空気と床材を湿らせてあげればいいでしょう。ただし、小型のカエルの場合はうっかり乾燥させたりすると、あっという間に干上がってしまいますので注意が必要です。
床材を湿らせるときには「水はけ」を考慮します。ケージの床面に穴を開けて水抜きをする飼育者も多いようです。穴から床材が出てしまわぬようにミズゴケを敷いてから床材を敷くと良さそうです。
繰り返しますが、私はカエルの飼育が下手っぴです。今回の飼育のポイントもカエル飼育に詳しい方からアドバイスをいただきました。それでも私はカエルが大好きです。カエルの魅力って、きっと「そこにカエルがいる」って言う存在感なのかもしれませんね。
<関連サイト>
両生類の飼育法
ワイルドスカイ