■食餌について
運動量、新陳代謝が共に低下して来るので、若い頃と同じ食餌を与え続けているとカロリー過多になって、肥満をひきおこします。肥満は心臓や腎臓、そして背骨などに悪い影響を与える為、まずは太らせない事が大事です。その為には、少量でも栄養価が高く消化のよいものを、胃に負担がかからない様に回数を分けて与えるとよい様です。具体的にはたらなどの白身の魚、鳥のささみ、チーズなどがそれに当たります。(ただし、人間用のチーズは塩分がきついので塩分の控えてある動物用のチーズを与える様にしましょう。)
また固いものは歯が欠けてしまったり、丸飲みして腸に留まったりする事があるので与えない様にしてください。
また、歳をとってくると便秘がちになる猫ちゃんもいるので、便の具合をみながら繊維質の多いもの(例えば柔らかく煮たキャベツなど)を与えるのもよいと思います。
ただし、猫は元々は肉食動物ですから、野菜を多く与え過ぎるとかえって負担になってしまう事もありますので与え過ぎない様に注意が必要ですが。
昨今では、ペットショップに行くとローカロリーで消化のよい、老猫用の食餌も沢山販売されていますので、こういったものを利用されるのもいいと思います。
多頭飼いの場合には、育ち盛りの若い猫と老猫との食餌が混じらない様に与える事も大切です。
■室内について
筋力の衰えと共に視力も低下して来ますので、思わぬ所で怪我をする事がありますので、いつも飛び降りる場所があれば、そこの高低差をなるべくなくして階段状態に降りられる様にする、落ちても致命的にならない様に下にクッションを置いてやるなどすると、怪我を未然に防いでやる事ができます。
また、俊敏さにも欠けますので、重いものが倒れて来た場合などにはよけ切れない事も考えられますので、重いものは壁に立てかけたり、高い所にはのせないといった注意も必要でしょう。(もっともこれは若い猫にとっても危険な事ですので、生き物を飼っている場合には老猫に限らず注意すべき事ではありますが)
歳をとった猫は若い頃にも増して、睡眠時間が長くなりますので、静かにぐっすり眠れる環境を作ってあげましょう。
夏の暑い時にはクールマットを用意したり、冬の寒い時期にはヒーターなどをお気に入りのベッドに入れてやってもいいと思います。