田んぼの中の一軒家で活動するピュアな人たち

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のどかな田園風景の中に建つピュアボックスの社屋

渋谷や世田谷のおしゃれなショップに行くと、棚の上に並んだ丸いお目々のマークが付いた小袋を目にすることがあります。これ、じつは今回お訪ねした岡山のピュアボックスが開発したオリジナル商品「ドットわん」なんです。

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これがないと見つかりません
岡山駅からクルマで走ること20分。あれあれ、こんな田舎に来ちゃったよというぐらい環境のよい場所に、ようやくピュアボックスの看板を見つけました。
なんだか抱いていたイメージと大きく違ってビックリ! 見ればここはふつうの民家を一軒まるごと改装してオフィスとして使われているようです。だけど、これはこれでピュアボックスさんらしいなーとも思いました。こんなまわりが田んぼだらけの場所だからこそ、本当にピュアなフードをつくるという理想が追求できたのかも…。

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 熱っぽく語る淺沼さん
出迎えてくれたピュアボックス代表の淺沼悟さんに、さっそくお話をうかがうことにしました。
ペットの食べ物とはまったく無縁だった淺沼さんは、あることをきっかけに編集・PRのプロダクションをやめ、この仕事に専念することになったとか。右も左もわからない手探り状態の中で、淺沼さんはいろんな疑問にぶちあたったと言います。

「最初の疑問は、それだけを食べさせればよいという総合栄養食の存在ですよね。人間だって、いろんなものを食べて栄養のバランスを取って生きているわけです。犬や猫の食べ物にくらべたら段違いに研究が進んでいる人間の食品の世界においても、それだけ食べていればよい栄養食なんてものはないのに、犬にはある。そんな常識は信じられなかったということです」(淺沼さん)

「総合栄養食」への素朴な疑問

総合栄養食というのは、アメリカの飼料検査官協会(AAFCO)が示しているドッグフードの「栄養基準」もしくは給与試験を行ったうえでの「評価基準」のいずれかをクリアしたと申請されたフードに対して、ペットフード公正取引協議会という団体が認定している呼称のこと。しかしながら、この総合栄養食という表現について疑問を呈する声は、専門家の間にもあります。

大学で栄養学を学び、日本の大手ペットフード会社の研究所に勤務した経験を持つペットフード研究家の本澤清治さんは、『畜産の研究』(54巻6号 2000年)の中で次のように書かれています。
「ペットフードの主目的はヒトの食品同様、健康性であり、家畜飼料のような畜産物の生産を目的としていません。また、ペットフードの多くは家畜の配合飼料と同様、主食(総合栄養食)として使われ、ほとんどが副食として色々なものを食べる(ヒトの)食品と決定的に異なります。すなわち、ペットフードの総合栄養食はその一品のみを10年以上食べ続けても健康であることが必要ですが、この必要性は食品と飼料にはないものです。(中略)

【ペットフード、食品、飼料の目的と使い方】
目的・使い方  健康性  生産性 主に主食 主に副食
ペットフード                
食  品                
飼  料                

ヒトは食品を毎日、数十種類も食べるので栄養バランスを取り易く、飼料は家畜の健康を犠牲にしても、美味しい畜産物をより多くより安く作ることが目的であり、栄養学的に研究し易い。そういう点で、ペットフードは食品や飼料に比べ栄養学的に責任が重く、難しいと思います。これらの相違点の理解がないペットフード作りは無責任です。」

ともあれ、「それさえ食べさせればOK」というペットフードに疑問を持った淺沼さんは「ならば自分たちは今のフードに欠けているもの補うようなものをつくろう」と思い立ったそうです。

素晴らしい補助栄養食「納豆」

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 お目々のマークは監視の意味だとか
淺沼さんは、自分たちにできることの手始めとして、いま使われているペットフードを補完するものという発想で、補助栄養食をつくることにしました。それが「ドットわん 納豆」で、現在のドットわんシリーズの原点です。

「いろんな素材を使ってと思いましたが、まずは本当に身体によい補助食品は何だろうということで探し、運よく納豆に行き着いたんです。たまたま世界的な納豆博士と呼ばれる研究者の方が岡山におられた。ナットウキナーゼを発見し、その効果を世界に向けて発表された方です。で、さっそく押しかけてお会いして話を聞いた。そうしたら、これが人間にとっても、犬にとっても健康維持に素晴らしい効果が期待できる食べ物であると。じゃあこれを使ってフードづくりをしてみようということで、取り組みを始めたんです」(淺沼さん)

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フリーズドライにした食べやすい納豆
納豆のよさについては、いろんなメディアに紹介されていますが、かいつまんで書きますと、まずは摂取したカルシウムを骨に付着させる働きを持つビタミンK2、つぎに血栓(血管の中にできる血の塊)を溶かして血をサラサラにするナットウキナーゼという酵素、さらには便通をよくする納豆菌、納豆菌が作り出す抗菌作用・抗ウイルス作用のあるピコリン酸、コレステロールなどの脂肪分を分解し体外に出す働きを持つレシチンやサポニン、老化を防止する抗酸化作用を持つといわれるビタミンEや大豆イソフラボンといったものがあります。

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