離婚/離婚を決意する前に

夫婦の温度差、どう埋める? 離婚を避けるには

夫婦の間で、お互いが心地よい関係を長い間維持していくのは、本当に難しいですね。夫婦の温度差が開き、離婚の危機を避けるにはどうすればいいのか? それはちょっとだけ考え方を変えるだけで可能です。そんな夫婦円満の秘訣をお教えしましょう。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

夫婦の温度差……離婚の危機を避けるためには

夫婦の温度差

夫婦の温度差

夫婦の間で、お互いが心地よい関係を長い間維持していくのは、本当に難しいですね。新婚当初は、あんなに幸せだったのに、どうして今ではこんな冷めた関係になってしまったのかしら? 浮気している様子はないけど、いまでは男と女ではない。

ただの共同生活者みたい…。どうして夫は風俗やクラブ、スナックなんかに行くのかしら? 愛人なんか作ってしまったのかしら? こんなはずじゃなかった…。離婚して新しい人生をやり直したほうがいいのかしら…?

相談に見える方の悩みは、確かにご本人にしてみたら深刻です。今のパートナーとの関係を、結婚当初と比較してしまうと、それは、がっかりした気分になるのも当然でしょう。だからこそ、比べてはいけないのです。

新婚時代、二人の絆をつくったら、夫婦とはいえ、ある程度の距離を保つということはできませんか? スレ違っていって取り返しがつかなくなるということがない程度のちょうどよい距離。新婚時代は、お互い束縛し合うことに心地よさを感じる時期です。でも、お互いにそれを一生続かせていくのは無理な話。

どちらか一方は新婚時代と同じ気持ち。でも一方は段々冷めていき、嫌いではないけど、空気のような存在になる。この時の温度差が一方を辛くさせてしまうのです。だったら、自分も少し距離を置く努力、温度差を同じくらいにまで下げる努力をする、ということをしたら上手くいきます。

夫は仕事があり、外の世界を持っている。妻も仕事を持つなり、趣味に熱中するなり、自分の世界を持っている人はいいです。でも、専業主婦だとどうしても、自分のために生きる時間は持ちにくいものです。
 
夫や子どものために、食事の仕度をして、部屋を整えて1日が過ぎていく。これだけ家族のために尽くして生活しているのに、どうしてもっと夫はねぎらってくれないのかしら? 分かってくれないのかしら? 

そうですよね。だって家庭の中の仕事を評価してくれるのは、パートナーである夫でしかあり得ない。それなのに、やって当然、という態度。食わしてやっているんだからやるのが当たり前だろ、という態度。日本の男性はどうしても、妻の家事労働に感謝の気持ちを持ちねぎらうということをしない人が多いから、妻は鬱憤がたまってしまう。

もっとねぎらって! と角が立たないようにストレートに言って、それでもダメなら、少しパートナーとはいえ精神的に距離を置いてみましょう。そして、忙しい家事の合間をぬって、自分の時間を確保してください。自分の世界を築くことができれば、パートナーへのさまざまな不満もいっぺんに解消されてしまうということがあります。
 

自分の世界を持ってみる……趣味が高じてビジネスへ

夫婦関係修復カウンセリングに通っていたS美さん(38歳)。S美さんは結婚12年目。一人息子は中学に入り、いよいよママからは離れてお友だちとの付き合いが楽しい時期に。大手建設会社勤務の夫(40歳)は1年前課長に昇進してからは、毎夜接待と称して? ただ寝に帰るだけのような生活。この3年間セックスレス。クラブの女性ともただならぬ関係が想像されるようなメールをやりとりしているのを、S美さんは発見。でも、のめりこんでいる様子はない。

S美さんとしては、子どもから手が離れたこともあり、その穴埋めが欲しいところ。新婚時代のようにもっと夫に構って欲しい。でも、S美さんが子育てに明け暮れている間に、夫は外に自分の世界、新しい居場所をつくりあげている。夫は外の世界に楽しみを見出している時期のようです。

こういう時の男性は、妻が家庭を顧みろだのなんだの言ってくると、ますます外の世界へいってしまうもの。うるさくすればする程、妻が鬱陶しくなります。ですから、放っておくのが一番。

そしてS美さんに趣味とか、何か好きなことはある? と聞けば「今ビーズアクセサリー作りに凝っています」との返事。「だったら、それをもっと勉強して、ビジネスにするくらい頑張ってやってみたら、どう? 」「そうですね。ビジネスまでは無理にしても…。学校でも通って見ようかしら? 」。

それからのS美さんは見違えるように元気に。ビーズアクセサリー制作講座では、同年代の人が多くお友だちが沢山できました。方向性が同じ人たちの集まりなので、ランチをしたり一緒に制作をしたり、急にS美さんの生活は活気づいていきました。

それまで悶々として、夫はどうして自分の理想とはかけ離れているのかしら?と、そんなことで頭がいっぱいだったのに、次はどんなアクセサリーをどんな色遣いで作ろうか? ということで毎日がウキウキワクワクしたものに変化を遂げました。

おしゃれな新しい友人たちに刺激も受けて、髪を明るい茶色にして流行の服も着るようになり、表情も明るくなりました。そのせいか、夫婦の会話も増えたそうです。半年間の講座を終了してアクセサリー作りのテクニックやセンスを身につけたS美さんは、その講座でできた友人と、ビーズアクセサリーのネット販売を始めます。

それから3カ月経った頃から、注文が増えて、二人では制作が追いつかないほどに! 講座で一緒だった仲間に声をかけて下請けを雇うまでになりました。

いかがですか? カウンセリングに通い始めてからたった1年の間に、これだけ精神的にも生活的にもいい方向へと変化させたS美さん。パートナーが自分の思い通りにならない、と嘆いている人、そこで辛くなって離婚を考えている人、ちょっとだけ視点を変えてみて、自分の世界を持ってみませんか? 自分が楽しく生きていると、パートナーにも伝わって、いい関係が築けるものですよ!

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