吉野の花見は難しい

平安の昔から、桜と言えば吉野です。しかし、吉野で完璧なお花見をするのは、なかなか難しいことです。その理由は、東京方面から行く場合、吉野はけっこう遠いということ。もうひとつは、満開の時期が見極めにくいこと。さらに、その時期は正月明けくらいから予約しておかなければ吉野山の宿が取れないということなどです。

実はわたしも、昨年、はじめて吉野の花見に行きました。別のシーズンになら行ったことがあるのですが、桜の時期は、はなからあきらめていたのです。しかし、たまたまふっと思いつき、前に一度泊まった民宿に電話してみると、ちょうどキャンセルが出たので、4月12日なら泊めてあげます、とのこと。

でも、宿の方に聞くと、「吉野の桜のピークは、年によって、ずいぶん違いますよ。気温によって、満開日が10日以上違うこともありますから」
吉野山をうめつくす桜、桜、桜

ベスト日は、
ほんの2~3日

もうひとつの吉野名物、柿の葉寿司ならいつ行っても出会えるが
それにもうひとつ大事なポイントが。
吉野は山なので、一番下の下千本、次の中千本、上千本、奥千本まで咲いていくには、かなりの日数がかかります。なので、4月10日前後に行けば、どこかしらの桜が咲いていてハズレはないと言われます。が、あくまでそれは、どこかが咲いている、ということでしかありません。

吉野が一番美しいのは、下千本がまだ完全には散らず、中千本が満開、上千本が満開近くという状態です。そういった日はほんの二~三日しかなく、上千本から眺めると、吉野山の稜線に沿って、桜の帯が流れるように見えます。しかしそれには、気温だけでなく天候も大きく作用します。

吉野の桜、ベスト日の風景。果たしてわたしはこの景色にめぐり会えたのか?って写真があるから、もうバレてるけど・・・
「やっと満開になったと思っても、その晩雨が降ったら、もうおしまい。風が強くても、すぐに散っちゃう。まあ、12日だったらかなりいいセンだとは思うけど、まだ1ヶ月くらい先のことだから、何とも言えないわねぇ、ほっほっほっ」

吉野でベストな桜を見るのは、理想的な恋人とめぐり合うのと同じくらい難しいようです。

●吉野の桜の推移はこちらをごらんください

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