内申点とは

内申点とは、通知表の9教科の「5」~「1」の評定の値を足したもの。「5×9=45点満点」が基本となりますが、5教科の評定値を2倍にして合計したり、1年生~3年生の評定値を合計したり、都道府県によってその計算方法はまちまち。

詳しくは、各都道府県の入試要項を調べてみるとわかりますが、高校受験においてこの内申点は、学力試験と同じくらい重要なのです。

つまり通知表の成績が決まる仕組みを理解した上で、内申の上げ方対策をしていく必要があります。そこで今回は通知表の評定の仕組みと、A君の数学の事例をもとに内申の上げ方を具体的に紹介します。
 

内申点に影響!通知表の評定は「観点別の評価」がカギ

高校受験で重要な内申点(=通知表の評定の合計値)。「テストの点数は悪くないのに、内申が良くない子」は少なくありません。それには通知表の「観点別の評価」が背景にあるのです。

通知表の各教科の成績が「5」や「4」といった評定は、
 
  1. 関心意欲態度
  2. 思考判断
  3. 技能表現
  4. 知識理解

といった、4つの観点の評価の組み合わせによって決まります(国語は、関心意欲態度・話す力聞く力・書く力・読む力・知識理解技能の5つ。教科によって観点は異なる)。

手元に通知表がある方は、観点別の評価がどのような組み合わせになっているのか確認してみましょう(学校によっては、◎、○、無印となっている場合があります)。
観点別評価の組み合わせからわかる、通知表の評定(内申点)の可能性一覧

観点別評価の組み合わせからわかる、通知表の評定(内申点)の可能性一覧

通知表の「5」~「1」といった評定は、AやBといった各観点の評価の組み合わせによって決まります。ですから、同じ「4」の評定でも、「AAAB」の人もいれば「AABB」の人もいると思います(順不同)。

こうしたケースでは、Bの部分の観点の評価を上げれば「5」の評定がもらえる可能性が高くなります。つまり、弱点となっている観点を見つけて対策をとることが、内申を上げる近道となります。
 

通知表の「観点別の評価」をもう少し砕いて解説

ここで、観点別の評価のつけ方についてもう少し説明をつけ加えておきましょう。通知表の各教科の観点の「A~C」の評価は、次の基準に基づいて決められています。
 
  • A …… 十分満足できる(80%以上)と判断されるもの
  • B …… おおむね満足(60%以上)と判断されるもの
  • C …… 努力を要する(60%未満)と判断されるもの
まず、各観点の総合評価を決める前に、例えば授業態度(発言や活動への取り組み)、宿題・ノートへの取り組み、ワークシート、発表の仕方といった具体的な活動、小テストや定期テストなどで、まず個別の評価を「a~c」で行います。

次に「a~c」の個別の評価を総合的に評価して、各観点の総合評価「A~C」を決めます。
 

定期テスト=通知表の評定(内申点)ではない!

通知表の評定の決め方で、ややこしいのが定期テストの扱いです。定期テスト=「知識理解(通知表の観点別評価の1つ)」ではありません。

実は100点満点の定期テストは、思考(30点)、表現処理(30点)、知識理解(40点)といったように、3つの観点に振り分けられているのです(解答用紙にこのような配点の振り分けがされている場合がありますので、チェックしてみて下さい)。

テストの点数が良くても、通知表の評定が良くない場合があるのは、このためです。
 

A君の数学の通知表の事例

ここまで紹介してきたことを、A君の数学の成績を例に解説します。

A君の数学の学力の様子は、
  • 授業態度は普通で、発言回数も普通
  • 課題などの提出物の提出が時々遅れることがある
  • 今回の定期テストの点数は「90点」
  • 思考力を問われる問題がやや苦手
A君の通知表の数学の4つの観点評価は、順に「BBAA」で、評定は「4」となりました。 このことから分かる通り、絶対評価では定期テストが「90点」だったのに、通知表の評定が「4」になることは十分あり得ます。

さらに、A君の数学の通知表評価を観点別に詳しくみてみましょう。
授業態度、宿題やノートなどの提出物、テストの点数で通知表の評定(内申点)は決まる。

授業態度、宿題やノートなどの提出物、テストの点数で通知表の評定(内申点)は決まる。

思考力を問われる問題が苦手なA君は、定期テストの思考の問題では30点満点中「23点」しかとれていません。A君の場合、思考力を問われる「数学的な見方や考え方」の観点では、定期テストの評価が「b」、他にもワークシートの評価も「b」でした、結果としてこの観点の評価は「B」となっていたのです。

また「数学への関心意欲態度」の観点は、活動への取り組みが「a」なのに対して発言が「b」、宿題・ノートへの取り組みが「b」なので、評価は「B」となっています。

こうして、A君の場合は4つの観点の評価が「BBAA」なので、評定は「4」となっていたのです。
 

A君の内申点の上げ方は?通知表はどうしたら「5」になる?

活動が中心となる教科は、ペア練習やグループ発表なども評価の対象になるので注意が必要
活動が中心となる教科は、ペア練習やグループ発表なども評価の対象になるので注意が必要
では、A君の内申点の上げ方、ここでは通知表の数学の評定はどうしたら「5」になるのでしょうか。

それは、具体的な活動で「b」の評価になっている部分を上げることです。

授業中、積極的に挙手をして発言回数を増やしたり、ワークシートへ書き込む文の量を増やし自分の意見もつけ加えるなど工夫をすると良いでしょう。課題(宿題やノート)などの提出物は毎回必ず期日までに提出することが大切です。

とはいっても、これはあくまでもA君のケースについてです。しかも実際には「具体的な活動の評価」の部分は公表されていることではないので、私たちにはわかりません。
 

内申の上げ方 3つのポイント

内申の上げ方として、一般的には次の3つのことが言えます。
 
  1. テストの点数だけで通知表の評定は決まらない。発言や活動への取り組み方もテストの点数と同じくらい重要
  2. 通知表に載っている4つの観点のうち、上の方の観点ほど発言や活動への取り組みが重要で、下の方の観点ほどテストの点数が重要になっている
  3. どの観点が弱点かを見極め、重点的に対策をとることが重要。特に「C(無印)」の観点や「関心意欲態度」の観点の評価アップを心がける

「テストの点数が良いのに、評定が思ったほど良くない子」に一番多く見られる特徴は、「関心意欲態度」の観点の評価が良くないことです(どの教科も一番上の観点になります)。

「関心意欲態度」の観点は、他の観点に比べ最も対策が取りやすいはずですから、取りこぼしのないようにしたいものです。

具体的には、「授業中に積極的に挙手をして発言回数を増やす」ことを心がけましょう。そして「発言の回数だけでなく中味も重要です。ここでは「事実」は事実として述べ、「意見」は意見として述べたり、結論を先に述べて後から理由を述べるなど、わかりやすい発言を工夫する
ことが大切です。

また、英語や社会科など活動が中心となる教科は、ペア練習やグループ発表なども評価の対象になるので注意が必要です。そして、「課題などの提出物は、毎回必ず期日までに提出する」ようにしましょう。その際、見出しを付けたり、重要な部分は色ペンで強調するなど、丁寧さや見やすさをアピールすることもお忘れなく。

 

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