時短生活/片付けを時短するコツ

片付けられない人と暮らすとストレス?上手につきあうためのルール

片付けても片付けても散らかされる……片付けない家族と暮らすあなたへ。片付けられない人と暮らすのは、少なからずストレスがたまることでしょう。そんな状態からの脱却方法を紹介します。ポイントは「散らかす→片付ける」という図式から自由になること!

ももせ いづみ

執筆者:ももせ いづみ

時短生活ガイド

片付けられない人と暮らすコツは?

片付けられない人と暮らすコツは?

片付けても片付けても散らかしてしまう家族がいるあなたへ。まずは、そんな状態からの脱却方法をお送りしましょう。散らかす家族とどう付き合うのか。3ステップで考えていくとうまくいきます。ポイントは「散らかす→片付ける」という図式から、まずは自由になること。これは片付け脳を作る前に心に刻んでおきたいしあわせのルールです。さあ、今日から視点を切り替えて、気持ちよくしあわせに暮らしましょう。
 
<目次>
   

「片付けられない人」と暮らすのは本当にストレスなのか?

夫婦でもそれぞれの基準点は違います

夫婦でもそれぞれの基準点は違います


  講演先で女性たちの悩みを聞いていると、「家族が部屋を散らかすので、ストレスが溜まる」「子どもがまったく片付けができないので困っている」「夫が捨てられない人なので、家中が物で溢れかえってすごくいや!」といった悩みがとても多いことに気付きます。もちろん、これは女性の言い分ですから、夫や子どもの側としても「妻が片付け下手でストレス」といった悩みを抱える人が当然いるはずです。

「片付け脳」の能力は人それぞれ。また、家の中がどういう状態になっていれば心地よいのかといった基準ラインも、個人によって大きく差があります。夫婦や親子でこの差が激しいと、基準ラインが高い人にとってストレスになります。自分が「こうあって欲しい」という基準を家族が満たしてくれないとき、自分がせっかく達成した「こうあって欲しい」という風景を家族が壊してしまったとき、自分なりに維持しておきたい自己環境を家族が邪魔をすると感じて、イライラしたり、家族に当たってしまう人、いるのではありませんか?

さあ、ではこうしたイライラを解消するには、どうしたらよいのでしょうか?
多くの人は「家族がどうすれば片付けるようになるのか」と考えます。そして、そのための施策を求めてきます。さて、ここで大きなジレンマが発生します。

人の脳は一朝一夕で飛躍的に変わることはなく、小さなエクササイズを繰り返すことによって1mmずつ時間をかけて成長するという特性を持っています。ですから片付けない家族を、片付ける人に育てるためには、それこそ気の遠くなるような積み重ねが必要ということになります。
しかし、相手は基準値が違うのですから、あなたが耐えられないと感じる部屋の状況に対して、まったく違和感を感じていないはずです。逆に「なぜ、このままではいけないのか?」と思っています。目的意識のない人に、片付け脳を作るためのエクササイズを日々積み重ねさせることほど、難しいことはありません。

「散らかす家族」と暮らすためには、その問題を解決しようと考える前に、大きな価値観のシフトが必要となってきます。そう、「散らかる家」とつきあうために大切なのは具体的な施策ではなく、心の持ち方なのです。
 

「片付けない家族」と上手につきあうルール

そもそも、家はなぜ散らかるのでしょう? それは家族がいるからですよね。

そもそも、家はなぜ散らかるのでしょう? それは家族がいるからですよね。

家族がどうしても散らかしてしまう。そんな「散らかる家」とつきあうための心のルールは、まずはこんな視点のシフトをすることにあります。

・現状(散らかる)を否定して、解決する(片付く方法を考える) 

シフトしましょう

・現状(散らかる)を肯定して、受け入れる(このままでもしあわせと考える)

そもそも、家が散らかるのはなぜですか? 
家族がいるからです。
散らからなくしたいのなら、家族がいなくなればすぐ解決できます。例えば今、あなたが子育て真っ只中にいて、子どもの散らかす物に頭を痛めているのだとしても、子どもたちが成長して家を出ていけば、その悩みはなくなります。夫が亡くなってしまえば、もう散らかす人もいなくなります。そう、家族がいない家は散らからないのです。
誰もいない、散らからない一人暮らしをすることと、どうしても家族が散らかしてしまう家に住むこと。どちらが今の自分にとってしあわせなのでしょう。
 
散らかるって、実はしあわせの形だったんです

散らかるって、実はしあわせの形だったんです

そう、「散らかる」というのは、歴然とそこに家族がいることの証、しあわせの形なんです。ここを、まずは心に刻みましょう。
そんな「家族の手のあとがある家」に住むことを受け入れて、その上でどうしていきたいのかを考える。最初のこの視点のシフトがあるかないかで、ストレスの感じ方は大きく違ってきます。

雑誌のグラビアやモデルハウスのように暮らすことはできません。自分たちの暮らしの基準点は、自分たちで決めればよいのです。その「自分たち」の視点は、家族全員で構成されているはずです。そこにある基準点のズレも、またしあわせの形なのです。
そんな視点で、まずは家族がいるしあわせを受け入れることが、「散らかる家」のストレスから自由になる第一歩だとガイドももせは思います。

とはいえ、それでも散らかる家がストレスを生むことには変わりありません。「散らかる家はしあわせの証」を心に刻んだ上で、それでも散らかってしまう家に自分が耐えられなくなりそうなときには、どうしたらいいのでしょう。

ここでも視点のシフトが大きな役目を担ってきます。それが「エスケープ作戦」です。
 

最後は「エスケープ作戦」でストレスとさよなら

自分のテリトリーはなるべく小さく持つことが、ストレスをためないコツです

自分のテリトリーはなるべく小さく持つことが、ストレスをためないコツです

「家族が散らかす」という悩みを持っている人に多く見受けられがちなのは、本来自分のテリトリーとしなくてもよい場所にまで、「片付いている」ことを求めてしまっていることです。
たとえば子ども部屋。
散らかっていることに常にイライラしてしまうお母さんは多いものですが、もとはといえば、そこは「別の人格を持つ人のプライベートな空間」です。家の中に自分のテリトリーと感じる場所を増やせば増やすほど、イライラは募ります。ここはきっぱりと「この場所は自分とは無縁のテリトリー」と、すっぱり気持ちのへその緒を断ち切ることが大切です。

そのためにも、ストレスの元となるものは「見ない」ことで物理的な距離を取ることも大切。散らかった子ども部屋は見ない。そして、心の中にイライラのもとが進入してこないようにする。

もちろん、子どもの状態を知るために部屋を見ておきたいという人はいるでしょう。でも、一度見ても扉を閉めたら忘れる。そして、それが自分の仕事であると考えないようにする。このスイッチの切り替えができるようになることは、子どもとの適切な距離感を持つためにも大切なことだとガイドは考えます。
 
    その上で。家全体がいつも散らかっていて、見るたびにイライラしてしまうという人は、逆に自分だけが安心してくつろげる小さな場所を家の中に確保するという方法で、自分の精神衛生を守りましょう。

主婦は往々にして、家全体を自分のテリトリーと考えがちです。テリトリーが広ければ、そこを汚されればストレスになり、元に戻さなくてはというプレッシャーも増えることになります。でも、家は家族全員が共用している場所です。全部が自分の思うようにならなくて当たり前。つまりテリトリーを広く持つことが、あなたのストレスにつながっているのです。

まずは、家全体は家族のものと割り切って、心の中のテリトリー感覚を手離しましょう。その代わり、「自分だけの場所」を家のどこかに確保します。一部屋が確保できるならそれに越したことはありませんが、ちょっとしたコーナーでもOK。そこだけは誰にも邪魔されない、誰も汚してはならず、物を持ち込んではいけない場所であることを宣言して、自分だけのテリトリーを作ります。

散らかる家、散らかす家族にストレスを感じたら、この場所に逃げましょう。そしてこの自分の場所だけを片付けます。そこが、あなたが自分らしくいられる、自分だけのテリトリー。ここを守ることが自分の心を守ることにつながります。あとは家は多少散らかっていてもOK!と思えるような心の境界線を家の中に小さく作ってみることで、日々絶え間なく感じてしまうストレスから、ちょっとラクになれるはずです。

どうですか。
家との付き合い方、家族との付き合い方。
どうしても、家事そのもののやり方を工夫して解決しようと頑張ってしまいがちですが、ちょっとした視点のシフトと、心の中のルール作りでストレスからラクになれることがたくさんあります。
家族がいることのしあわせを日々の雑事の中で見失ってしまわないように、小さなしあわせを大切に暮らしていきたいものですね。

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