「中途半端な公的資格よりも即戦力になるベンダー資格」これが、これまでの情報処理系資格の常識だったのではないでしょうか?しかし、最近は少し風向きが変わっているようなのです。
 IT系ベンダー資格は確かに個別の製品を扱う能力を証明することはできるのですが、その製品の寿命とともに、資格自体にも価値がなくなるという事実に企業が気づき始めたとも言えます。それに伴って、公的資格や新手のベンダーニュートラル資格に注目が集まり始めています。

【IT系ベンダー資格】
 シスコ社のCCNA、オラクル社のオラクルマスター、マイクロソフト社のMCP(Microsoft Certified Professional)のように、特定のソフト/ハードベンダーが自社の製品の利用技術を認定する資格で、たとえばMCPではWindows2000やExchange2000等のカテゴリごとにさらに細分化されています。この資格の特徴のひとつは有効期限があることで、たとえばWindowsNTのように既に次のバージョンがリリースされているものについては、いずれはMCPとしての有効性を失います。
 認定ベンダー自らが、資格に有効期限があることを明示しているわけですが、実はこの資格の有効期限こそが、最近のベンダー資格に対する評価に関わっているのです。

【IT系公的資格】
 定番とも言える情報処理技術者試験の各カテゴリがその代表です。システムアナリストや、テクニカルエンジニア(ネットワーク、データベースなど)、初級システムアドミニストレータなどがあります。知名度も高く、歴史も長いのですが、MCPなどのベンダー資格に最近は押され気味でした。公的資格を認定する機関は以外に多く、他にも、ITコーディネータのようなコンサルタント向けの資格や、パソコン検定などがあります。
 個別のハード/ソフトに依存しないのが最大の特徴で、資格取得者は個別の製品には強くない代わりに、どんなシステムにでも一定の能力を発揮することを証明することにもなります。
 プロフェッショナルサービスを提供するIT系企業の中には高額の報奨金を支払っている例も多く、特にその上級資格であるシステムアナリストなどは数十万円の一時金を受け取れる例もあるようです。その理由はおそらく、知名度の高さからくる営業的効果からだと思われます。例えば名刺に「プロジェクトマネージャ」と刷り込んであれば顧客に対するアピール度はかなり高くなるというものです。また、後述するように一旦取得した資格の内容が比較的長期に渡って有効であることも有利な理由の一つとなっています。

【IT系ベンダーニュートラル資格】
 民間企業が1社または数社集まって、独自の資格制度を創設して認定するもので、最近特に注目を集めています。
 代表的なものを表にまとめてみました。

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