防犯/防犯関連情報

夜道を無事に自宅に帰るために(2ページ目)

最寄り駅から自宅まで、毎日のように通る帰宅経路にこそひそんでいる危険。無事に帰宅するために必要な警戒点、タクシーの安全な利用の仕方などをを覚えておきましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

携帯電話・メールはしない

「携帯電話をかけているふりをしていれば襲われない」という考え方もあるようですが、ふりをするというのはけっこう難しく、それくらいなら実際に通話してしまうでしょう。携帯電話が点滅して通話状態かどうか分かるものです。常々お伝えしているように、携帯電話を持った手の側の視界が悪くなり、耳をふさぐことによって、周囲の音も聞こえにくくなります。

通話をしながら歩くことは、それだけでなく自分の情報をばらまきながら歩くことだという危険性もあります。自分に近づく危険、自転車やバイク、車など、またスニーカーなどの足音のしない靴を履いた人物に接近されても気づきにくいのです。メールをすることも、同様の危険があります。通話やメールの相手がいざというときに助けてくれるというわけでもないのですから、歩行中は絶対に避けましょう。

夜道で携帯で通話しながら歩いていて、突然、痴漢に襲われたある女性は、驚いて「ひゃあーー」と持っていた携帯電話が吹っ飛んでしまい、いざ110番通報をしようとしても、手元に携帯電話がなかった…ということでした。

自分の行く手、曲がり角などに不審な車がないか、不審な人はいないか、常に自分の周囲360度の安全確認を怠らないようにしましょう。少しでも不安を感じたら、ひと気のあるほうに戻ることです。(なんだろう。ちょっとイヤだな。でも、自宅はすぐそこだし)と、不安をなかったことにするのではなく、不安は当たるものという認識を持って行動しましょう。
 

タクシー利用時のポイント

夜間のタクシー利用
夜間のタクシー利用
夜道の危険を避けてタクシーで帰る場合は、自宅前までつけてもらえばあとは家に入るだけ。それでも自宅周辺にひそんでいる人がいないかどうか、周囲を見回す習慣を忘れないようにしましょう。ある若い女性は、自宅前が暗くうっそうとした樹木が覆うようになっているため、タクシーを降りるときにドライバーに、「家に無事に入るまで見届けてください」といって家に入るといいます。マンションに入るまで見届けてもらうのもいいでしょう。

反面、タクシーのドライバーに不快感や不信感を持つ女性がいることもありますが、これには、乗ったときから「降りるときに領収書をお願いします」言っておくと、乗車したタクシーが特定できるため、ドライバーに自覚を持ってもらうことができるでしょう。領収書を受け取っておくと、万が一の忘れ物や何かあったときにも役立ちます。

領収書を必ずもらうことのほかにも、車内の「エコーカード(後部座席に用意されている意見や苦情を投稿する用紙)」を手に取り、じっくり見て持ち帰るようにするといいでしょう。ドライバーの顔写真、氏名等が記載されている「運転者証」を見て、名前を呼びかけて会話をする、という人もいます。名前を呼ばれることにより、いっそうの自覚を持ってもらうために有効だと思われます。

最近は、子どもが犯罪被害に遭わないようにタクシーを避難場所とする「こども110番」として利用できるようになっているタクシーも多くなりました。こうした防犯意識の高いタクシーなら、何かあった際に救助を要請することもでき、安心でしょう。「こども110番」のステッカーは、後部ドアのすぐ横に貼られています。

最寄り駅からでは近すぎてタクシーに乗るほどではない、という場合は一駅手前で降りて利用するといいでしょう。何らかの被害に遭ってしまったときのことを考えて、安全のために必要な経費=安全経費として、自分を守る費用と思いましょう。

■あなたの一票/タクシーに乗ったとき、領収書をもらっていますか?
あなたの一票【過去の一覧】で結果をご覧下さい。

☆新規記事アップしています! ピッキング被害再び増加!狙われやすい地域と家もぜひご覧ください!


■関連ガイド記事
  • 女が夜道でつけられる時(前編)
  • 女が夜道でつけられる時(後編)
  • だから、あなたは狙われる!
  • 後ろのストーカー
  • 父が娘に読ませたい「安全作法」
  • 渡る世間に“ひったくり”
  • ちょっと待て!歩行中の携帯電話
  • ヘンタイに反対!

    ■関連サイト
  • 女性のためのセキュリティ講座
  • 読めば身につく防犯講座~知的護身術の勧め
  • 【編集部おすすめの購入サイト】
    楽天市場で防犯グッズを見るAmazon で防犯グッズを見る
    • 前のページへ
    • 1
    • 2
    ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます