預金者保護法

預金者保護法施行
預金者保護法施行
偽造、盗難カードによる被害を預金を取り扱う金融機関が原則補償すると定めた「預金者保護法」が平成18年2月に施行されます。これまで金融機関では、民法を基本とした自主ルールすなわち「約款」などを根拠として、ほとんど補償に応じていませんでした。

新しく施行される「預金者保護法」では、民法に特例を設け、金融機関側が全額補償することを事実上の原則としています。この法律では、被害に遭った預金者に過失があったことを立証するのは金融機関に責任があるとしています。補償は被害に遭って金融機関に届け出てから30日以内に限られます。

  • 偽造カードの被害については、預金者の重い過失を金融機関が立証できない限り、全額補償が原則です。例外として、預金者に「故意」があった場合、預金者に重過失があって、金融機関に過失がない場合は、補償されません。

  • 盗難カードの被害については、
    (1)預金者の過失を金融機関が立証できなければ全額補償されます。
    ・強盗に刃物などを用いて脅されて暗証番号を言わされた場合。
    ・ゴルフ場やコインロッカーなどに預けていて、カード情報だけを盗まれた場合。
    ・地震や台風などの自然災害の際に盗まれた場合。

    (2)預金者の重い過失以外の過失を金融機関が立証できれば75%を補償されます。
    ・暗証番号を書いた紙などを一緒に盗まれた場合は、75%の補償。
    ・暗証番号の変更を金融機関から促されていて、暗証番号を類推しやすい生年月日関係のままにしていて、免許証や健康保険証などと一緒に盗まれた場合は、75%の補償。

    (3)預金者の重い過失(暗証番号を知らせたり、カードに書き込んでいたりする場合)を金融機関が立証できれば補償をしなくてもいいことになっています。
    ・夫や妻などの配偶者や、子や孫など2親等以内の親族が引き出した場合。
    ・家計を同一にする同居人や家事使用人が引き出した場合。
      
    ・戦争や暴動などの社会混乱に乗じて盗まれた場合は補償されません。
    ・特別な事情があったとしても、被害から2年を超えた場合は補償されません。

    各金融機関の取り組み


    各金融機関では、すでに法施行前の自主的なルールを定めるなどして補償開始を始めています。また、一日の引き出し限度額の上限を200万円までにするなどの動きも見られます。

    ただし、「過去の被害については対象外」などとして、補償を断られる事例が相次いでいるようで、実際にどこまで補償されるかはケースバイケースのようです。つまり、万が一、自分が被害に遭ったときに、すみやかに処理されるかどうかは、事例ごとに違うでしょうから、「法律ができたから安心」と、油断することはよくないでしょう。

    金融機関もまた、補償金を騙し取られるような被害の発生が予測されます。詳しくは次ページで。

    個人が警戒すべきこと/金融機関に予測される被害/あなたの一票/関連ガイド記事 p.2