女性の薄毛・抜け毛/女性の抜け毛・薄毛の対策

桂枝茯苓丸など……漢方で血行促進! 女性の冷えは薄毛の原因!?

薄毛、抜け毛の原因の一つ、血行不良。身体の冷えは血行不良につながり、頭皮や毛母細胞に栄養が行き渡らなくなります。今回は、桂枝茯苓丸など、漢方の力を借りて血行不良を改善する方法についてご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。

執筆者:All About 編集部

桂枝茯苓丸など……漢方で血行促進! 薄毛、抜け毛の予防にも

桂枝茯苓丸などの漢方は薄毛予防にも!

桂枝茯苓丸など……漢方で血行促進!

女性の大敵である、身体の冷え。「暑い夏に身体が冷える?」と思うかもしれませんが、自宅はもちろん、電車やオフィス、デパートなど、どこでもクーラーが効いていて、身体が冷えてしまうのです。合わせて、夏は薄着をしたり、身体を冷やす飲み物・食べ物を多く摂ったりする季節でもあり、余計に身体の冷えを増長させてしまいます。

身体の冷えは血行不良につながり、頭皮や毛母細胞に栄養が行き渡らなくなります。そうなると、ツヤがなく、コシがないやせた髪になり、やがては薄毛・抜け毛に──。

今回は、漢方の力を借りて血行不良を改善する方法について、All About漢方ガイドで、薬膳アドバイザー&漢方コンシェルジュの杏仁美友(きょうにん みゆ)さんにお聞きしました。
 
<目次>
 

漢方では毛髪は「血の余り」

漢方が薄毛に効果的
漢方の力で、薄毛の原因を取り除きましょう!
漢方では、毛髪は「血の余り」と位置づけられています。つまり「血液が変化したものが髪」というわけ。ですから、毛髪にツヤがなく、パサついた状態の時は、血虚(=血液の不足)といい、「血行が悪い」もしくは「血液が不足している」と考えます。それらを改善に導く漢方薬をご紹介します。

■桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血行不良に有効とされる代表的な漢方薬。婦人科でよく処方され、血液が停滞する「オ血(おけつ)」状態を改善する効果があります。
※「オ」=やまいだれに於

■加味逍遥散(かみしょうようさん)
ストレスなどにより血行不良となる気滞オ血タイプの人に処方されます。

■黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体内に余計な熱を持ち、毛穴をふさぐ、血熱タイプの人に処方されます。

■当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
髪のもとの血液が不足している血虚タイプの人に処方されます。貧血ぎみでむくみがちなどの症状がある場合に有効です。

■六味地黄丸(ろくみじおうがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)
髪をつかさどる腎の力が弱い、腎虚タイプの人に処方されます。老化などにも効果的です。

漢方は、その人の体質や体調によって処方が異なります。服用の際は、漢方の知識がある医師や薬剤師、漢方の専門家に相談してください。

ホルモンバランスの乱れを漢方で改善!

漢方の専門家に相談を
漢方薬を服用する場合は、必ず漢方に精通した医師や専門家に相談を
以前、「出産後のホルモンバランスで抜け毛が急増!」の記事でもご紹介したように、薄毛・抜け毛は、ホルモンバランスの乱れで増えると言われています。

漢方では、まずはホルモンバランスが崩れた原因は何か、というところからはじめます。血行が悪く、肩こりやニキビなどもある場合は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)がおすすめです。更年期障害、のぼせやイライラがあるなら加味逍遥散(かみしょうようさん)がいいでしょう。
 

白髪に効く漢方も!

白髪に効果的な漢方もあります。白髪には、血液を養い、つややかな髪質を作る「四物湯」(しもつとう)、胃腸機能を丈夫にして、食事から髪のもととなる血をつくる「四君子湯」(しくんしとう)がおすすめです。
 

漢方薬の正しい飲み方について

漢方は、身体全体のバランスをひとつにとらえ、原因や解決方法を探るというもの。漢方で処方される漢方薬は、薬効の高い生薬を組み合わせて、相乗効果を発揮させた「薬」です。体質や体調によって処方が異なりますので、漢方薬を服用する場合は、漢方の知識がある医師や薬剤師、漢方の専門家に相談して、処方してもらいましょう。

漢方薬は、食間(食後2時間後ぐらい)に飲むのが効果的です。空腹時の方が生薬の有効成分が吸収されやすいからです。ただし、胃が弱い方や効果によっては食後の指示が出されるものもあります。用法を守って飲みましょう。
 

煎じ薬とエキス剤、どちらが効く?

漢方薬には、生薬をそのまま煎じて飲む「煎じ薬」と、煎じ薬を濃縮し、乾燥させて錠剤や顆粒にした「エキス剤」があります。

煎じ薬は、生薬をそのまま煎じたものなので、成分が濃く、香りが高いのが特長です。ただし、煎じる手間がかかる上、苦味も強く、飲みにくい場合もあります。

一方、エキス剤は、煎じ薬に比べるとやや効果は劣りますが、飲みやすく、品質が一定で、携帯に便利です。ライフスタイルに合わせ、飲みやすいほうを選んでください。いずれにせよ、決められた量を、決められた期間、飲み続けることが大切です。

西洋薬を服用している場合は、同じような効果がある成分が含まれている場合もありますので、漢方薬と併用する場合は、必ず医師に相談してください。
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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