自ら操縦桿を握って

地上で見送るスタッフたちに手をあげて応えると、ステアリングハンドルを巧みに操作しながら機体をタキシーウェイへ。速度は約20ノット。隣に坐る副操縦士の「離陸前チェック!」という呼びかけで、フラップを下げ、補助翼と昇降舵・方向舵を動かし異常がないことを確認。すべての準備が整いました。

コクピットの窓の先にまっすぐに延びる、長さ数千メートルの滑走路。機体はその中心線を正面に見据えて静止しています。××便、離陸支障なし。空港管制塔から離陸許可がおり、さあ、いよいよです。

「テイク・オフ!」──“行くぞ”という意思表示とともに、4本のスラストレバーを前方に押し出すと、エンジンがうなりを上げ回転数が増していきます。車輪ブレーキが開放され、機体は静かに、力強く滑走を開始しました。

夢を叶える二つの道

離陸──それはコクピットクルーたちが最も緊張する瞬間だといいます。自分もいつかはエアラインパイロットとして、同じ緊張を味わってみたい。多くの人が一度はそんな夢を抱いたのではないでしょうか。

エアラインパイロットになるには二つの道があります。一つは航空大学校を卒業し、パイロットとして航空会社に入る方法。入学資格は25歳未満の大学2年修了見込み者で、日本のエアラインパイロットの約40%が航空大の卒業生というデータもあります。そしてエアラインパイロットになるもう一つの道が、JALANAなどが大卒社員を採用し独自にパイロットを養成するシステム──いわゆる“自社養成パイロット”の要員募集に応募する方法です。