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PTA活動参加を楽しいものに!1.5倍楽しむ方法とは?

PTA活動は、子供の学校生活において保護者が深く関係してきます。「大変そう」「面倒そう」と敬遠しがちな方が大半でしょうか。でも、どうせ参加するなら少しでも楽しく、自分にとって実りのある活動にしたいもの。PTAを1.5倍くらい楽しむ方法、教えます。

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

PTA活動を1.5倍楽しもう

PTA活動は面倒ですか? でもどうせなら楽しくできた方がいいと思いませんか?

PT活動は面倒ですか? でもどうせなら楽しくできた方がいいと思いませんか?

PTA活動が本格的に動き出したときに、はからずも?役員を引き受けてしまったという方もいるかもしれませんね。役員にならなくても「活動に協力してください」というプリントを何枚も受け取っている方はきっと多いはず!

「忙しくて時間が取れそうにないわ」

はい。ごもっとも。でも、活動を通じて、園や学校、そして子どもたちと関わることで、見えてくることや得られることもあるものです。

「活動より、ママ同士の関係が難しそう」

そうかもしれませんね。だけど、人間関係はいずこも難しいんですよね。PTA活動こそ、誰でも参加できるボランティア。どうせ参加するなら、楽しくいきましょう。5倍、10倍とは申しません。PTAを1.5倍くらい楽しみながら“うまくやれる”コツを考えてみましょう。
   

PTA活動は大人のクラブ活動

「いってきま~す」そう言って出かけた子どもの学校での様子はなかなかわからないものですよね。

「いってきま~す」そう言って出かけた子どもの学校での様子はなかなかわからないものですよね。


PTA活動といっても学校や地域によって活動内容はさまざまです。最も盛んなのは、やはり小学校でしょう。幼稚園や保育園には父母会があり、中学でも小学校とはちょっと違ったPTAが展開されています。

保育園や幼稚園の父母会は親が中心に活動する会ですが、PTAは、親(Parent)と教師(Teacher)の組織(Association)で、協力して子どもの健全な成長をはかることを目的としています。活動の主体はもちろん親ですが、PTAの活発なクラスは、まとまりがあるという話もよく聞くほど学校づくりにも深く関わっています。

特に最近は、学校は「総合的な学習の時間」などをはじめとし、地域と連携しながら、教育力を向上させていくことを求めています。「教師と保護者と連携しながら学校をつくり、子どもを育てていく」ことの意味は高まっているといえますね。

な~んてことを書くと「うわぁ、ますます大変そう」と思われちゃうかもしれませんね。でも、学校はわが子が1日のうちの長い時間を過ごす場所。教室での子どもの様子や、友だち関係など、学年が上がるに連れて親には見えにくくなってきますので、PTA活動で学校に出入りすれば、子どもの様子を見る機会にすることもできます。そもそも学校がどんなところかを親の目で見ておくことも大事ですよね。

また、親にとっても、地域を知り、付き合いを広げることにも役立てることができますので、決して大変なだけ、面倒なだけの活動ではないんですよ。言ってみれば、父兄にとってのクラブ活動のようなもの。学校のため、子どものためではなく、自分自身が楽しく参加でき、友だちが増えたり、仕事や家事以外で自分の力を発揮できたりする場だと捉えてはいかがでしょうか。
 

PTA活動への参加は「できる人が、できるときに、できることを」

「無理はしない」が、PTA活動を楽しく続ける秘訣です。

「無理はしない」が、PTA活動を楽しく続ける秘訣です。


ボランティア活動の基本中の基本が「できる人が、できるときに、できることを」です。家庭や仕事を犠牲にしてまでがんばってしまうと、長く活動を続けることが難しくなってしまいます。なによりも一緒に活動している人や、次に続く人たちに「あんな風には絶対できないからPTAは無理」と思われかねません。

役員など一部の人だけががんばりすぎてしまうことは、本人にとっても周囲にとっても良いことではないのです。1人で抱え込まずに、仕事を分担していきながら多くの人が少しずつ関われるのが理想ですよね。
 

仕事は小さく、間口は広くが活動参加者を増やすコツ

PTA活動の定番、防犯パトロール。これとは別に誰もが年に1回の参加を呼びかける防犯ボランティア活動もあります。

PTA活動の定番、防犯パトロール。これとは別に誰もが年に1回の参加を呼びかける防犯ボランティア活動もあります。


PTA活動はとても深く関わる人と、全く顔を出さない人との二極化が進んでいるといわれます。でも、実は最も多いのは、その中間にいる方々ではないかとガイドは思います。

「できる範囲でなら協力しますよ」

そう考えている人が大多数ではないのでしょうか。でも、

「具体的に何をやればいいのかわからない」

から、参加する機会を失っているのではないでしょうか。PTA活動が活発になるかならないかは、この大多数の人たちをどれだけ上手に巻き込めるかにかかっているといえるでしょう。

もし役員をやっている人なら、できるだけ多くの人が参加できるように仕事を分担して間口を広げることを心がけましょう。具体的に「こんな仕事を手伝ってくれる方はいませんか」と呼びかけてみたり、ときには直接「●日にこういう活動があるんだけど、お手伝いをお願いできない?」と声をかけていけるといいでしょう。

以前、ガイド記事「パパの出番ですよ!Let’s Beginおやじの会」でも触れましたが、「ぜひ参加してください」というだけでは人はなかなか動いてくれません。多くの人が参加できるように間口を広げて、1つ1つの仕事は小さくしながら、具体的に示していきましょう。
 

「自分にはPTAで何ができるか」考えてみる

文章を書いたり写真を撮るのが好きだったりする人は広報委員会に参加してはいかが?

文章を書いたり写真を撮るのが好きだったりする人は広報委員会に参加してはいかが?


逆に役員ではないけれど、「ちょっとくらいなら何かやってもいい」と思っているのなら、自分がどんな形で関われるか、学校から配られた資料などを見ながら考えてみましょう。

最近は1人の人に役割が片寄らないようにと、「年に1回か2回でもいいので」と参加を促しているところも多いようです。PTA活動は少し荷が重いという方には、読み聞かせや、図書室の整理などのボランティア活動もありますよね。学校によってはベルマークの点数計算などは自宅に持ち帰ってもいいとしているところもあります。下の子がいるなどの理由で学校には行けない方は、自宅で少しの時間を使ってできることがないかを尋ねてみてもいいでしょう。

また、平日は無理という方なら土日に子どもたちのクラブ活動があれば、その御世話係に月に1回くらい参加してもいいでしょう。園芸ボランティアを土日も行っている学校なら、1年に1回~2回、草取りに参加するくらいならなんとかできますよね。

逆に「パソコンの入力ならできます」「ミシンがけなら得意です」と、自分ができることを役員の人に伝えておくのも1つの方法です。そして「何かあったら声をかけてね」と添えておきましょう。なにげないことのようですが、とかく負担が大きくなりがちの役員にとっては具体的に協力を申し出てくれる人はうれしいものなんですよ。
 

自分のペースを保つ

PTAを通して、よその子どもたちとふれあい、親しくなっていくのも貴重な時間です。

PTAを通して、よその子どもたちとふれあい、親しくなっていくのも貴重な時間です。


「活動そのものよりも、人間関係が難しそう」

そう思っている方も少なくないでしょう。でも、人間関係が難しいのはどこの世界も同じです。ボランティアも人間関係がイヤになって辞める人も案外多いんですよ。PTAは「子どもの親」同士という微妙な関係で、しかも女性が中心。周りのママの目を気にして、気を遣いすぎてしまう傾向は、他の活動より高いように思います。

他の人から何か言われないように「いい人」であろうとしてがんばりすぎてしまったり、そうやって仕事を抱え込んだもののどこか釈然としないまま「私ばかりが損をしている」と思ってしまったり。でも前ページで触れたように「できる人が、できるときに、できることを」が、活動の基本です。

熱心に取り組んでいる人を見ると、つい自分もと思ってしまうかもしれませんが「人は人、私は私のペース」と考えましょう。
 

「世間にはいろいろな人がいる」と割り切る!

図書ボランティアは短い時間でも、1年に数回でも関われる活動です。

図書ボランティアは短い時間でも、1年に数回でも関われる活動です。


ときには、気の合わない人がいてへこんだり、ささいなことでトラブルになることもありますよね。でも、それは当然なんです。親同士とはいえ、いろいろな価値観や考え方を持っている人がいます。年齢も育った環境も違いますし、最近は、出産年齢の幅が広がっていますから、同じクラスの父兄でも一回り以上、年が違うことも珍しくありませんよね。

そう考えると、気の合わない人がいてむしろ当たり前なんだと思いませんか?「世間は広いな。いろいろな人がいるな」と受け止め、「子どもの友だちの親であって、“私の友だちじゃない”んだから、まぁいいか」とこだわらないのが、うまく付き合うコツです。

ただ、ここで大切なのは、相手の悪口は言わないことです。悪口って、ウイルスなんじゃないかと思うほど、周囲に感染しやすいんですよね。「○○さんってこうよね」と1人が言い始めると
「そうそう、私も思ってた!」となりがち。PTAという狭い人間関係の中で、この悪口ウイルスがはびこると最悪です。そのうち子どもにも伝染しますからお気をつけください。

逆に、もし陰で自分の悪口を言われちゃっても「私のことをよく知らない人が勝手に言っていることだしぃ~」と気にしないのが一番です。「世間にはいろいろな人がいるのよね」と大らかに受け止めていくことは、子どもを育てていく上でも大切なことだと思います。
 

PTA活動は「ありがとう」の気持ちを忘れずに

親同士の付き合いは難しいもの。でも感謝と労いの気持ちを持って接していけばきっとわかりあえるはず

親同士の付き合いは難しいもの。でも感謝と労いの気持ちを持って接していけばきっとわかりあえるはず


ガイドが保育園の父母会の役員をしていたときのことです。メールでの連絡を担当していた人がこんなことを言っていました。仕事が忙しくて集まりに参加できなかったママからのメールに「いつもいろいろありがとう」と一言添えられていたのがとてもうれしかったと。活発に活動していた父母会ではありませんでしたが、それでも忙しい人に声をかけるのは「返って迷惑かな」と言いながら連絡を取っていましたから、それを聞いて、ガイドもちょっとホッとしました。

ボランティアで大切なのは、互いに支え合う「お互い様」の気持ちで取り組んでいくことです。仕事が終われば「お疲れさま。また来ますね」、自分の役割を代わってもらったら「ありがとう。次は私がやりますね」と、言葉を惜しまずに感謝しあい、労いあうこと。何気ない一言で、お互いが思いやっていることが伝わり、気持ちよい活動につながっていきます。PTA活動を“うまくやれる人”はきっとそれが上手にできる人のはずです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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