島田佳奈の恋愛コラム

結婚して専業主婦になりたいへ……いつでも離婚できる選択肢とは

1986年に男女雇用機会均等法が施行されてから30年余、ようやく「妻になっても母になっても働き続ける」社会の仕組みと考え方が浸透しました。それでも専業主婦になりたい女性に対し、現実の厳しさと結婚しても働き続けることのメリットを指南します。

島田 佳奈

執筆者:島田 佳奈

恋愛ガイド

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<目次>

結婚して専業主婦になることは、幸せといえますか?

結婚して専業主婦になること

この時代、結婚しても「いつでも離婚できるように」準備しておくべき?

昭和の昔、ほとんどの女性は結婚すると専業主婦になっていました。むしろ共働きの家庭は「夫の稼ぎが少ないから、妻が働かざるを得ない」という理由がほとんどでした。

筆者の初婚当時(1994年)も、女性は寿退社(結婚をきっかけに退職して専業主婦になる)が大半だったので、自分の意思で仕事を続ける選択をしたにもかかわらず「(仕事を辞められないなんて)かわいそう」などと同情してくる知人もいました。

1986年に男女雇用機会均等法が施行されてから30年余、ようやく「妻になっても母になっても働き続ける」社会の仕組みと考え方が浸透してきたように思えます。それでもなお専業主婦という「永久就職」に憧れる女性はいるようですが、筆者としてはあまりおすすめしたくありません。

夫婦2人、さらに子どもができたら増えた家族分の生活費がどのくらいかかるか、想像したことはありますか? もしも夫1人の収入だけでまかなうとしたら、それなりに稼いでいる人を大黒柱にしなければ、赤字家計になってしまいます。出産後など一時的に働くのが難しい時期だけならともかく、必死で節約し続ける生活が続くのは、いくら愛情があっても厳しいのではないでしょうか。

「だったら、青年実業家と結婚して『セレブ妻』になればいいじゃない」、本気でそう考えているあなたは、青年実業家の妻に選ばれることはないでしょう。

今の時代、稼いでいる男性ほど「仕事にプライドを持ち輝いている女性」「いざというときに(経済面でも)助け合えるだけの財力のある女性」を妻に望む傾向があります。家事などはアウトソーシングすればいいので、妻には求めません。

そんな時代でも「妻には家にいてほしい」と望む男性は一定数います。しかも養えるほど稼いでいるとは限りません。彼らが妻を働かせない目的は「なんでもやってくれるお母さん」を求めている、あるいは嫉妬心や猜疑心が強すぎて「妻に浮気されない」よう束縛するため。

決してポジティブではない事情でも、専業主婦になれれば幸せといえますか?
 

「いつでも離婚できる」選択肢は、あったほうがいい

結婚後も変わらず経済力をつけておくことは、結婚生活そのものを豊かにするだけでなく、万が一の未来に備える側面もあります。

誰だって、離婚するかもしれない相手と結婚しようとは考えないもの。それでも恋人時代と結婚生活では、2人の距離感や周囲を含めた関係性は変わっていきます。長年一緒にいれば、価値観の相違に気づくこともあるでしょう。どちらか(あるいは双方)の浮気や心変わりなど、修復できないレベルの事象が生じることも、ないとはいえません。

そんなとき、経済面が理由で「離婚したいけど、できない」と苦しむのは、自身で稼いでいない専業主婦の人です。ある程度の収入を得ているならば「別居する」「離婚する」という前向きな選択肢が広がります。

もちろん、離婚したくなるような悩みが起こらず、夫婦円満にいつまでも暮らせるのがベストです。それでも夫がリストラされたり、夫が若くして他界し未亡人になったりする可能性もゼロとはいえません。福祉や年金といった収入源もありますが、やはり自力で稼ぐ力をつけておくほうが安心です。
 

令和の夫婦は「ジェンダーレス」がいい

昨今、雇用や職業のジェンダーフリー化が促進されるに従い、男女それぞれの意識面においても「男だから~」「女だから~」という性差を要求しないジェンダーレス化が進み始めたように感じられます。

結婚生活も同じく、妻ばかりが家事や育児を負担するのはもはや時代錯誤。夫も「手伝う」ではなく、協力して「一緒に家庭を創造していく」スタイルが、夫婦どちらにとっても快適なのではないでしょうか。

もちろんそれは妻側だけの話ではありません。妻も「家計を助ける」ではなく、当然のように「自分らしく働き続ける」生活をすること。家計も家事も育児も、夫婦のベストバランスでシェアし、対等な立場で自立している夫婦は、どちらか一方が何らかの事情で一時的に収入が途絶えても助け合うことができます。

稼ぎのないほうが経済的に依存したり、家計を一本の柱で支えなくてはならないプレッシャーに苦しんだりするような、精神面での「負担」も緩和されます。

ちなみに筆者は、夫婦共働きで家計をシェアし、家事においても料理は完全に夫任せ。妻である筆者は洗濯担当、掃除はロボット掃除機が担当(細かい部分は気づいたほう)というスタイルです。限られた時間で効率よく家事をするためには、パラレル作業が一番効率的。お互い得意なジャンルを担当することで、料理の苦手な筆者はストレスが減りました(笑)。

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