貯蓄

1000万円以上貯蓄がある人は、0円の人に比べコレが3倍?

貯蓄が1000万円以上ある人と、貯蓄が0円という人とでは、生活習慣にさまざまな違いがありますが、その一つに「生活設計を立てている」という点があることをご存じでしょうか。今回は「2人以上の世帯」についてのデータをもとに、1000万円以上貯めている人の思考を探ります【2022年更新】

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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「生活設計」への考え方、あなたはどちら?

以前の記事「貯蓄アップのコツは「生活設計」にあり!」では、「生活設計を立てている」と答えた人ほど、貯蓄額が多い傾向にあるとお伝えしました。
 
今回は、貯蓄が1000万円以上ある人と、貯蓄が少ない人のデータを比較してみました。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(2021年)の「生活設計策定の有無」から読み解きます。ぜひ、ご自分の場合と比べながらご覧ください。
 
※当記事の「貯蓄」とは、「金融資産」全体のことをさします。また、例えば翌月のカード引き落とし代など、日常的に使うために一時的に貯めているお金ではなく、将来のために備えている貯蓄や運用のためのお金をここでは「貯蓄」とします。

※一部、ガイドがデータを再集計して算出しています。
まずは「生活設計を立ててみる」ことも、貯蓄を増やす近道?

まずは「生活設計を立ててみる」ことも、貯蓄を増やす近道?

 

「生活設計を立てている」割合に大きな差が!

「あなたは、生活設計を立てていますか」と聞かれたら、以下Aタイプ、Bタイプ、Cタイプのどの回答になるでしょうか。

・Aタイプ……「生活設計を立てている」
・Bタイプ……「現在生活設計を立てていないが、今後は立てるつもりである」
・Cタイプ……「現在生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない」

 
では、貯蓄0円の人、貯蓄1000万円以上の人、中間くらいの貯蓄300万~400万円の人の回答の割合を見てみましょう。

貯蓄0円……Aタイプ17.5%、Bタイプ42.2%、Cタイプ40.3%
貯蓄300万~400万円未満……Aタイプ39.8%
、Bタイプ43.4%、Cタイプ16.8%
貯蓄1000万円以上……Aタイプ55.5%
、Bタイプ33.2%、Cタイプ11.3%

貯蓄0円の人のうち、「生活設計を立てている」というAタイプは2割未満で、「生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない」というCタイプは4割もいます。ところが、貯蓄300万~400万円未満の人では、Aタイプが4割近くに増え、Cタイプが逆に2割未満に減ります。
 
では、貯蓄1000万円以上の人はどうでしょうか。Aタイプが半数以上と、いっきに増えます。貯蓄0円の人(17.5%)に比べると、割合としては3倍ほどと大きな差です。「生活設計を立てている」ということと貯蓄額との関係性が高いことが、なんとなくわかりますね。
 

「今後は生活設計を立てるつもり」というBタイプにも注目!

次に、「現在生活設計を立てていないが、今後は立てるつもりである」というBタイプの割合を見てみましょう。貯蓄0円の人は、このBタイプが4割超ですが、貯蓄1000万円以上の人では、3割ほどと少なくなっています。
 
とはいえ、「現在生活設計を立てていないが、今後は立てるつもりである」というBタイプの人は要注意! 「~するつもり」と思っているだけというケースがよくあるからです。そう思いながらずるずる先のばしになり、結局何もしないままという経験はないでしょうか。
 
「明日からダイエットをする“つもり”」と言っていたのに、翌日も同じことを言っているパターンに似ていますよね。Bタイプの人は、少しでも早く生活設計を立て始め、ぜひAタイプを目指しましょう。
 

貯蓄が1000万円以上あっても、生活設計を立てることは大切

貯蓄1000万円以上の人は、他の貯蓄額の人に比べるとAタイプが多めですが、一方で「Bタイプ+Cタイプ」を合わせると4割超。つまり、貯蓄1000万円以上でも、半数近くの人が「現在は生活設計を立てていない」ことがわかります。
 
貯蓄が1000万円以上と多く、余裕があるので「生活設計については必要がない」と考えているのかもしれません。今はよいとしても、10年後、20年後になると状況が変わるかもしれませんので、貯蓄に余裕があるという人も、ぜひ一度生活設計を立ててみることをおすすめしたいです。
 
以上、「生活設計」についての考え方を、貯蓄1000万円以上の人、貯蓄300万~400万円の人、貯蓄0円の人で比較してみました。Bタイプ、Cタイプの人は「生活設計を立ててみる」ことに少し関心がわいたかもしれません。
 
以前の記事「貯蓄アップのコツは「生活設計」にあり!」でも紹介しましたが、生活設計をざっくり立てるために、1)人生における「お金の使い時」を考え、2)「貯め時」にガッチリ貯めて「お金の使い時」に備える、という2つのステップにぜひ取り組んでみてください。
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