本記事はAll Aboutマネーの連載『マネープランクリニック』の音声番組『2020年の家計防衛』で収録された、ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんの対談をテキストで起こした内容です。※音声で聴きたい方はこちらから(第38回 『新型コロナの影響はまだ続く?秋に向けてしておく準備とは』)

今回は秋に向けての家計がやるべきことについてファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが解説します。(今回の収録は2020年8月に行われました)

 

秋に向けてやっておきたい家計の準備とは?

深野康彦さん:皆さんこんにちは。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦です。

清水京武さん:こんにちは。マネーライターの清水です。今回は秋に向けての家計の準備がテーマです。 コロナが秋になっても収束しない可能性が非常に高い中、とはいえ他にもリスクは考えられるということで、今からどんなところを意識していけばいいのか、ということです。秋といえば年々自然災害が出ていますよね。

深野さん:今は秋前ですが連日の猛暑日で、熱中症で亡くなっている方も多いじゃないですか。この死者数は新型コロナウイルスの死者数よりも多いような状況です。そこに災害が加わると、ぞっとしてしまいますね。特に2019年は台風が結構上陸しましたし、千葉にかなり強烈な被害がありました。

今年も梅雨の時期に、九州を中心にかなり被害がありました。日本はどうしても災害列島と呼ばれる国なので、まずは災害への備えをしっかりとしたほうがいいですね。買っておくべきものは非常食だったり、お水だったりと備蓄できるものです。それを家族人数に合わせて用意しておくことです。 電気があるのが当たり前の生活ですが、災害時には停電が起きたりしますよね。となると懐中電灯が必要だったりします。

電気が通っていないと、スマホの充電もどうするか考えなくてはいけないので、携帯用充電器も必要になります。そういった災害に対する備えについては、もう一度点検しておくべきだと思います。 スーパー等は一時的には行けなくなるとしてもすぐ復活すると思います。その後秋から冬に向かって例年はインフルエンザがはやる季節です。そこにコロナもあることを考えると、やはり消毒液、マスク等は手厚く備蓄しておいたほうがいいかもしれないですね。物がなくならないうちに、少しずつ買っておくことです。 手袋等の衛生用品全般も、コロナが簡単には終わらないと考えると、どこかで使うタイミングがあると思います。腐る物ではないので、そういう備えをまずしっかりとしていただきたいですね。

清水さん:物の備えはそのようなかたちでしょうが、お金の備えも大事になってきますよね。

深野さん:お金の備えはこのラジオでも何度も言っていますが、これから収入減になって、それが長期化しそうな感じですよね。やはり現預金は手厚く用意する必要があると思います。収入減を補うためには、会社がOKであれば副業をするとか、奥様が働いていないならパートやアルバイトに出るとか、またその時間を増やすなども同時にしておきたいです。 今株価を見ると実体経済からかい離して、すごく価格が上がっています。

余裕資金ができたらやってみたいと思うかもしれませんが、もうアメリカ大統領選まで3カ月を切っています。そこに向けて乱高下があるかもしれないので、投資をする場合には少し慎重になったほうがいいと思います。 もちろんつみたてNISAやiDeCoの積み立て投資をやっている人は、淡々と積み立てを継続していけばよいです。まとまったお金でポンとやってみたいという場合は、より慎重になる必要があるということです。 ただし投資をしていいのはあくまでも余裕がある人です。収入減や雇用面でのコロナの影響はまだ計り知れないものがあるので、備えあれば憂い無しという言葉通り、金利が低かろうが現預金は厚めに持っておくべきだと思います。

清水さん:収入アップでよく話に出るのが転職ということですが、これについてはどうお考えですか?

深野さん:今有効求人倍率は少し減っています。来年の新卒の就職状況も少し厳しいのではないかといわれていますが、今回のコロナの影響で各企業は、今後会社のオペレーションをどうするか再構築する必要があると思います。人材をどういうところに適材適所で配置をすればいいか、それに対して補充はどうしたらいいか。 一方では、厳しい話ですが余剰人員をどうするかも考える必要があります。

恐らくこれから少し転職市場はやや下に向くと思います。もちろん、専門的なスキルを持っている人は別ですが、それ以外の人はやや動きにくくなるのかなという感じです。 ただし会社はそのような再構築をした後は、当然ながら会社に貢献する人材を求めると思うので、そこでチャンスだと思って動き始めるといいと思います。

それが来るのを待たずに動くよりは、今は自分自身の棚卸しをして、自分の得意分野やスキルを磨くとか、自分磨きをしっかりとしておく時期だと思います。 もちろん良い転職条件があるならそれは動いていいのですが、あまり良いものがなくて飛び出るよりは、次の機会を狙って今は自分自身を高めることをしたほうがいいと思います。

清水さん:自然災害もコロナも共に大きなリスクですから、できる準備はしてほしいということですね。長引くコロナによって収入減が想定されるので、副業のパートやアルバイトは可能な範囲で有効ですが、転職については慎重さが必要ですね。この時間で自分のスキルをアップすることに集中してもいいということかと思います。

深野さん:あと簡単にパートやアルバイトと言いましたが、一方ではなかなか見つからないケースも出てきています。そのあたりもきちんと考えた上で動かなくてはいけませんね。また、パート、アルバイトに勤めてすぐに辞めるというのも、あまりいいことではありません。確かに家計が厳しいから収入アップのために……とは思いますが、一方では焦らないことも重要だと思います。

清水さん:焦って仕事を探すよりも、自分ができることや可能なことを慎重に考えて取り組んでいただければと思います。深野先生、今回もありがとうございました。

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