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コロナで苦しい家計、毎月の支出を3万円落とす方法とは?【2020年の家計防衛】

新型コロナウイルスの影響で、家計が苦しい人が増えていますが、毎月3万円支出を削るためにはどこを見直せばいいのでしょうか? ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが解説します。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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本記事はAll Aboutマネーの連載『マネープランクリニック』の音声番組『2020年の家計防衛』で収録された、ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんの対談をテキストで起こした内容です。※音声で聴きたい方はこちらから

新型コロナウイルスの影響で、家計が苦しい人が増えていますが、毎月3万円支出を削るためにはどこを見直せばいいのでしょうか? ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが解説します(今回の収録は2020年4月に行われました)。​​​​​​​

 

家計を見直すということが一番オーソドックスな方法

深野康彦さん:皆さんこんにちは。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦です。

清水京武さん:こんにちは。マネーライターの清水です。今回もやはり新型コロナウイルスに関係するテーマです。どうしても家計が厳しいということで、それに対しては家計を見直すということが一番オーソドックスな方法だと思います。ただ、そうは言ってもなかなかうまくいかない方もいると思うので、そのあたりに絞って考えてみたいです。家計を見直して支出を減らすということについては、大前提となるいろいろなポイントがあると思いますが……。

深野さん:清水さんとマネープランクリニックの相談を見ていても必ず言うのは、「○○万円が使途不明金ですよね」ということじゃないですか。まず収入と支出をしっかりと把握することが大事ですよね。それで使途不明金の行方をきちんと押さえること、これが大前提です。 それらはできている前提でお話しすると、どこを見落としているかということですね。考えなくてはいけないのは、どうしても節約というと皆さん食費、水道光熱費を考えることが多いじゃないですか。でも今回は不要不急の外出は控えるステイホームということで、家にいるケースが多いですよね。 確かに食費でいえば外食費は削れますが、むしろ家で食べるご飯の食費は増えていると思うんです。また水道光熱費だって、家にいる時間が増えるので……。

清水さん:どうしても増えちゃいますね。

深野さん:だからやはり、この部分を削るのは厳しいですよね。外食しがちな人は外食よりも家で食べるほうが安くなるのでその分は浮かせられますが、外食が元々多くない人は削りにくいということです。 あとマネープランクリニックの相談では、よく「メリハリをつけましょう」と言います。いわゆる支出の費目であれば、例えば一律1割や2割というのは一番削るのが簡単ですが、これはストレスがたまるから長続きがしませんよという話をよくするじゃないですか。 我が家はどこを削れるのか、という見定めも重要ですよね。やはり支出を見直す時には家計簿的なものを付けて、我が家はどの部分を削ればいいのかを考えます。それは支出の多い少ないではなく、どこが削っても大丈夫な項目なのかということを考えなくてはいけません。 マネープランクリニックには、若干オタク系の方の相談もありました。どうしてもその部分の支出は削りたくない、と言っていましたよね。

清水さん:趣味に使う費用ですね。

深野さん:そこを削ってしまうと他の部分の節約が長続きしないから、その部分は聖域として残しておかなくてはいけませんよね。あるいは、削るとしても少ない割合だけにしておきます。それ以外の部分を代わりにしっかりと削ることを考えなくてはダメです。まずは費目の管理を大前提としてやっていただきたいです。 それが済んだ上でそれ以外に一般的なことと考えると、読者の相談を見ていてもやはり通信費が高めですね。通信費を見直すと、削減効果は結構大きいです。あとはやはり、生命保険などの保険料、場合によっては損害保険も含めてです。

このあたりにどう手を付けるかがポイントです。 特に考えなくてはいけないのは、子どもの医療保障です。子どもの医療費は住んでいる自治体にもよりますが、一定の年齢までは無料じゃないですか。となると、その無料の期間に医療保険に入ってもしょうがないわけです。あるいは学資保険に特約で付いていることもあります。そういう部分は基本的に不要と考えてやめてしまう、というのはアリです。 また死亡保障の場合は、やめた時にお金が戻ってくる解約返戻金が出る終身保険や養老保険だと、保険料は高くなってしまいます。

保険料を安くするためには、掛け捨て保険と呼ばれるものにします。保障だけを買うという意味だと、定期保険のほうが合理的です。 あるいは、収入保障保険もあります。保険金が年金のようなかたちで入ってくるものですが、これも保険期間が短くなれば自動的に減額になるので、やはり無駄なく保障を得られますよね。同じ死亡保障を得るにしても、コストを安くできる保険はいっぱいあると思うんです。それをうまく使うことが重要です。

また医療保険に関しても、日額1万円掛けている方もいらっしゃいますが、それは本当に必要かどうか考えなくてはいけません。それに医療保険の他にもがん保険に入る方もいます。ただし、がんになっても当然通常の医療保険からだって通常の給付金は出ます。 それ以外に、がんになったら手厚い保障が得られるという仕組みです。もちろんがん家系で自分は心配だから、という方はいると思いますが、医療保険にプラスして本当にがん保険も必要かどうかも、家族で話し合って考えていただきたいです。このあたりを見直すことで、結構支出を減らすことはできると思います。

清水さん:今お話に出た保険料や通信費はいわゆる固定支出なので、一度下げればその後はずっと下がるということになりますから、効率が良い見直しの方法ですね。
 

節約という意味であれば、WANTの部分をどう抑えるか

深野さん:あともう一つ、相談を受ける中でも雑費が多い人がたくさんいるじゃないですか。雑費はもう一度ひもといてください。何でもかんでも雑費にしてしまってかさんでいる人が多いので、本当に雑費に入れている費用が必要かどうか、ということです。よく我々は家計の見直しをする時に、NEEDS(必要)とWANT(欲しい)という仕分けをしてくださいと言います。 NEEDSとは必要なものなので、買わなくてはいけませんよね。それに対してWANTは欲しい、欲求を満たすものなので、無駄遣いになっているケースが多いです。節約という意味であれば、WANTの部分をどう抑えるかが鍵です。今回を機に、家計の支出の中でより細かく言えるのであれば、NEEDSとWANTの仕分けもされるといいと思います。

清水さん:分かりました。節約と一口に言っても人それぞれやり方はあると思いますが、何にせよ今回をきっかけに家計の内容をよく見直して、自分たちが削れるものと削れないものを家族で話し合いながら決めていくと。例えば月3万円、5万円削減ということも、もしかしたらそこまで苦労せずにできるかもしれませんので、ぜひ実践していただければと思います。深野先生、今回もありがとうございました。

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