日本では昔から特別なウイスキー、ザ・マッカラン

 
ザ・マッカラントリプルカスク12年

ザ・マッカラントリプルカスク12年

「ザ・マッカラン」というスコッチシングルモルトウイスキーは、長年にわたり日本のウイスキー愛飲家にとって特別な存在でありつづけている。古い話ではあるが、わたしが飲酒年齢に達した40年以上も前、「ザ・マッカラン」のシェリー樽由来の華やかで甘美な香味は、他のシングルモルトとは一線を画すものとして語られていた。
1970年代後半から1980年代はじめにかけてのことであり、シングルモルトというウイスキーがあることさえ知られていない時代の話ではある。世界的にもブレンデッドが100%に限りなく近いシェアを誇っていた。「グレンフィディック」「ザ・グレンリベット」といったブランドも、いまのようにバーの酒棚に当たり前のように置かれてはいなかった。
そんななか、「ザ・マッカラン」は一目置かれていたと思う。有り難くいただく酒のひとつであったといえるだろう。学生時代、アルバイト先のお偉いさんにオーセンティックバーに連れていかれ、「こういう、いい酒の味を覚えなさい」と飲まされたのが「ザ・マッカラン」だった。
学生のわたしには衝撃的で、甘美さに声を失った。なんだか達成者、成功者が飲むウイスキーといった印象が強かった。そのバーの他の常連客たちからは「きみは幸せだよ。若くしてこういう質の高い酒の味わいを知ることができるんだからね」と言われたのだが、いま思うに、そういう方たちもシングルモルトってものがわかっていたかどうか、かなり疑わしい。
40年以上の年月が経ったいま、興味深いのは日本でのスコッチシングルモルトのシェアNo.1は「ザ・マッカラン」である。世界的にいえば「グレンフィディック」「ザ・グレンリベット」のほうが販売数量的には上を行く。でも日本では「ザ・マッカラン」が圧倒的No.1をつづけている。
 

3種の樽での熟成モルトが麗しく調和したトリプルカスク

 
ザ・マッカランシェリーオーク12年

ザ・マッカランシェリーオーク12年

さて、4月7日に「ザ・マッカラントリプルカスク12年」が通年発売となる。昨年まで数量限定で登場していたのだが、これでマッカランの12年ものは3製品が揃った。シェリーオーク、ダブルカスク、トリプルカスクである。
まずマッカランの王道といえる「ザ・マッカラン12年」(以下、シェリーオークカスク12年)はヨーロピアンオーク(スパニッシュオーク)のシェリー樽で最低12年熟成させたもの。華やかで重厚な甘美さでウイスキー愛飲家を魅了しつづけている。ストレートやロックでじっくりと味わいたい。

 
ザ・マッカランダブルカスク12年

ザ・マッカランダブルカスク12年

「ザ・マッカランダブルカスク12年」はヨーロピアンオークとアメリカンオークの2タイプのシェリー樽で最低12年熟成したモルト原酒をブレンド(ヴァッティング)している。「シェリーオークカスク12年」はドライフルーツやフローラルな感覚が強いが、「ダブルカスク12年」はシトラスな感覚が登場しており、ハイボールも楽しめる。 そして「ザ・マッカラントリプルカスク12年」。ヨーロピアンオーク、アメリカンオークのシェリー樽熟成モルト原酒に、バーボン樽熟成モルト原酒も加わったもの。すべて最低12年熟成した原酒であり、香味はバニラ様の感覚にシトラス、さらにはメロンといったフルーティーさが調和しており、軽快なタッチといえるだろう。ハイボールとの相性は最高で、リッチな気分を気軽に楽しめる。
この3タイプを、その時々の気分で飲みこなしてみてはいかがだろう。わたしのような年配者は「シェリーオークカスク12年」のストレートへの愛着が強いことは確かだが、「トリプルカスク12年」の登場によって軽快なタッチのマッカラン・ハイボールが食前、食中酒として味わえる楽しみが増えた。早い話、食後に「ダブルカスク12年」をロックで、そして最後に「シェリーオークカスク12年」ストレートで締めるといい。夜の時の流れとともにマッカランを飲みこなそう。
 

 
 

 

「ザ・マッカラントリプルカスク12年」
700ml・40%・¥8,000(税別希望小売価格)*他の2製品もすべて同様
色 リッチな麦わら色
香り バニラ、メロン、レモンピール
味わい シトラスレモン、バニラ、軽くトーストしたオーク、ナツメグ
余韻 メロン、パパイヤ、フレッシュオーク、スパイスの長い余韻

 

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