毎年1回、誕生日の月になると年金の加入状況や保険料の支払い状況などが記された「ねんきん定期便」と書かれた青色のはがきが届くかと思います。今回はこの「ねんきん定期便」のポイントについて解説してみたいと思います。
 
   

ねんきん定期便にはいくつか種類があります

ねんきん定期便には、封筒とはがきの2種類があります。封筒は35歳、45歳、59歳という人生の節目に送られる詳細なもの、はがきはそれ以外の年に送られてくると考えてください。またはがきは50歳未満と50歳以上で内容が異なっており、50歳未満のはがきにはこれまでの加入実績に応じた年金額が、50歳以上のはがきには今の加入状況が今後も続くと仮定して計算した、将来の年金見込み額が記載されています。
ねんきん定期便の種類

ねんきん定期便の種類



 

ねんきん定期便のポイントとは

ねんきん定期便にはいくつかのポイントがありますので解説していきたいと思います。
 

●将来年金をもらうための期間を満たしているか

せっかく保険料を払ってきたのに、将来の年金が受け取れないのではがっかりです。そのため、ねんきん定期便には受け取るための期間要件を満たしているか判断できるよう「これまでの加入期間」の表が記載されています。この表の右端に受給資格期間が記載されており、これは今まで年金に加入していた期間のことです。将来年金をもらうためにはこの受給資格期間が120カ月を超えている必要がありますので、まずはこの項目を確認してください。
 
年金加入期間はまずチェックしておきたい

年金加入期間はまずチェックしておきたい



なお受給資格期間の左側には、各年金の加入期間の内訳が記載されていますが、なじみのない項目もありますので解説いたします。

・第1号被保険者:自営業者や学生および無職またその配偶者であった期間が記入されています。なお保険料を未納にしていた月数は除かれています。

・第3号被保険者:会社員や公務員の配偶者として扶養されていた期間が記入されています。

・合算対象期間:年金額には反映されませんが受給資格期間としてカウントされる期間のことで「カラ期間」とも呼ばれています。年金制度は過去に任意加入であったことや、そもそも年金の対象でなかった方もおられ、未加入期間がある場合などに記載されています。

 

●もらえる年金額はいくらか

なんといっても一番気になるのは、将来の年金額はいくらなのかということではないでしょうか。ねんきん定期便には年金の見込み額が記載されていますが、前述したように50歳未満のはがきには、これまでの加入実績に基づいた現時点での年金額が、50歳以上のはがきには、今の加入状況が今後も続くと仮定して計算された将来の見込み年金額が記載されていることを理解しておきましょう。また50歳以上のはがきには受給開始年齢(注1)と年金の詳細も記載されており、よりイメージしやすい内容となっています。

注1:本来の年金受給は65歳からですが、昭和36年4月1日以前生まれの男性や昭和41年4月1日以前生まれの女性は65歳前から特別支給の老齢厚生年金がもらえるため、受給開始年齢欄が設けられています。
 
50歳未満の人のはがきとは?

50歳未満の人のはがきとは?




 

●最近の加入状況

ねんきん定期便の中で必ず確認してほしい項目の一つに、最近の加入状況があります。転勤や転職、結婚により名字が変わった際などは加入記録もれが起こることがありますので、定期便が来たタイミングで必ず最近の加入状況を確認し、不明な点がある場合は近くの年金事務所に問い合わせることをお勧めいたします。
 

●これまでの保険料納付額

ねんきん定期便には今までの年金保険料の納付額が国民年金と厚生年金に分けて記載されています。国民年金保険料は、通常納付の金額に加え、前納や免除を受けた場合、また追納した場合はその実額が、累計で記載されています。厚生年金保険料は保険料自体が会社との折半ですので、ご自身の給料から引き落とされた自己負担分のみが累計で記載されています。
 

●ねんきんネット登録用アクセスキー

はがきにはアクセスキーが記載されています。アクセスキーがあると後述する「ねんきんネット」に簡単に登録することができます。なおアクセスキーの有効期限は3カ月ですのでご注意ください。
ねんきんネット登録用アクセスキー

ねんきんネット登録用アクセスキー

 

ねんきんネットを活用してみよう

日本年金機構の「ねんきんネット」とは、これまでの年金記録や将来受け取る年金の見込み額、今までの年金記録の確認など年金に関する様々な情報をパソコンなどから確認できるサービスです。利用には登録が必要ですが、はがきに記載してあるアクセスキーとメールアドレス、基礎年金番号の3つがあれば簡単に登録することができます。
 
日本年金機構の「ねんきんネット」を使ってみよう

日本年金機構の「ねんきんネット」を使ってみよう




なお基礎年金番号ははがきではなく年金手帳に記載されています。会社員の方は総務部門が一括して預かり管理していることがありますので、年金手帳が手元にない場合は問い合わせをしてみてください。

監修・文/井出やすひろ(CFP・一級FP技能士・MR)

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