亀山早苗の恋愛コラム

婚活しすぎて混乱!?「わからなくなってしまった」女性たち

婚活は適度にやっているうちはいいが、やはり「やりすぎ」は自身の混乱を招くことになりかねない。以前と違ってそこに悲壮感があまりないのは、「いい人がいれば結婚したいけど、しなくてもいいか」という非婚化が進んでいるからかもしれない。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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婚活しすぎて混乱してしまった女性たち

婚活しすぎ

婚活は適度にやっているうちはいいが、やはり「やりすぎ」は自身の混乱を招くことになりかねない。最近、周りで「婚活しすぎて、わけがわからなくなった」という笑っていいのかどうかわからない話が増えている。

ただ、以前と違ってそこに悲壮感があまりないのは、「いい人がいれば結婚したいけど、しなくてもいいか」という非婚化が進んでいるからかもしれない。

 

 

結婚相談所にパーティーにネットに「毎日婚活」から一転!?
本当はどっちでもよかったのかも……マサミさんの場合

結婚相談所に登録、婚活パーティーに街コンに、さらにネットで婚活サイトにも登録、一時期は毎日婚活に明け暮れていたというのは、マサミさん(39歳)だ。

「36歳の誕生日を迎えるころ、異常に焦ったんです。子どもがほしかったので、どうしてもあと1、2年のうちには結婚しなければ、と。それでチャンスがあるところはすべて登録、毎日誰かに会っていました」

1週間に会った人が9人ということもあった。平日すべてと土日にダブルでデートを繰り返したのだ。

日曜の夜、また会いたい人ともう会わなくていい人を選別、また翌週から新たな人とも出会いを繰り返した。

「3カ月くらいそれをやっていたら、もう誰が誰で、どの人がいい人だったのかもわからなくなってきて。離婚した姉から、『どんなにがんばっても離婚するときはするわよ』と冷たい言葉を浴びたりもして(笑)。友人の助言で、会うのは週に1人か2人。気が合いそうだと思ったらじっくりつきあってみるという方向にシフトしました」

今振り返っても、あのときの異常な前のめり感が自分でも怖かったとマサミさんは笑う。

そうやって地道に婚活を繰り返してきたのだが、1年前、彼女はすべての婚活を一時休止した。

「実は勤務先が他者と合併になって、リストラだのなんだのと社内がごたごたしたんですよ。婚活もいいけど、がんばらないと会社に残れないんじゃないかという恐怖感がわいてきまして。婚活につぎ込んでいたお金を仕事上のセミナーや語学学習につぎ込むようになりました」

幸い、リストラ対象にはならず、彼女は合併した会社で今年、昇進を果たした。そうなると仕事にますます力が入る。

「やっぱり結婚って、しなくちゃいけない、一度はしたいと思っていたけど、本当の自分の気持ちとしては、どっちでもいいと思っていたのかもしれません」

婚活だけは、下手な鉄砲数撃ちゃ当たるというわけにはいかないのかも、とマサミさんはケラケラと笑った。

 

 

ようやく婚約できたのに、なぜか手放してしまったアリサさんの場合

もうひとり、せっせと婚活に励んで婚約までしたのはアリサさん(40歳)。子どもがほしくて30代半ばから焦り気味だったという。

「安心して子どもを産み育てられる環境がいちばん大事でした。それなりの経済力と最低限のやさしさがある人ならと、門戸を広げて婚活していたんです」

2年かけて選び抜き、候補をふたりに絞った。ひとりは同世代のサラリーマン、もうひとりは離婚経験があるが子どものいない10歳年上の実業家だった。

「一緒にいて楽しいのは同世代の彼、だけど生活の向上を考えれば年上の彼。迷いました。でも私が仕事を辞めることを考えて、年上の彼を選んだんです。口約束でしたが婚約して、同世代の彼に別れを言おうとしたとき、先に別れを切り出された。それでなぜか執着心がわいてしまって、同世代彼を追い回してしまったんですよね」

結婚相談所で知り合った人だから、すぐに相談所に連絡がいき、彼女は厳重注意を受けた。それでも彼女の気持ちはおさまらず、なぜか婚約した彼に「やっぱり結婚はしない」と告げてしまうのだ。

「意味がわからないでしょ? 私も自分でどうしてああいう行動に出たのかわからないんです。私から別れを言って同世代彼ときれいに別れて、年上彼と結婚するはずだったのに」

あとから思えば、たとえ同世代彼にフラれたことが腹立たしくても、もともと結婚するつもりだった年上彼とすんなり結婚すればよかっただけのことなのに、と彼女自身思っている。

人は想定外のことが起こったとき、自分でも想いもよらぬ行動に出てしまうことがあるのかもしれない。

ただ、おそらく彼女が非常に迷った背景には、どちらも好きで決められないというよりは、どちらもそれほど好きではないから決められなかった事実があるのではないだろうか。生活が保障されて子どもを生むことができたとしても、やはり「心から好きと言えない男性」との結婚には二の足を踏むものである。
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