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Wi-Fiが繋がらないときはどうする?中継器設置のポイント

家の中でWi-Fiが繋がりにくい場所はないだろうか。リビングなら繋がるが、2階の寝室に行くと繋がらない、または速度が異常に遅いといった症状だ。これは、電波が減衰してしまって届いていないからだ。今回の記事では、途中でWi-Fiの電波を増強する中継器について紹介しよう。

岡田 庄司

執筆者:岡田 庄司

LAN・無線LANガイド

Wi-Fiが繋がらないなら中継器を活用

「Wi-Fiが繋がらない」という言葉をよく耳にする。どこでも繋がらないのではなく、家の中でWi-Fiが繋がりにくい場所が出てくることがある。これは、無線LANルータ(親機)から離れたり、間に障害物があって電波が減衰してしまうからだ。

このような場合は、「Wi-Fi中継器」を利用し、電波を途中で中継して電波の到達範囲を拡大すればよい。中継の際に電波強度を強くするので届きにくいところまで電波が届くようになる。

無線LANルータ→→→→→→→中継器→→→スマホなどの子機
(電波)   強 (減衰)弱   強  強
手軽に設置できる中継器

手軽に設置できる中継器


以下にWi-Fi中継器を利用する際のポイントを5項目挙げる。その後におすすめの中継器をご紹介しよう。

<目次>  

中継器利用のポイント1:中継器設置場所の確認

設置場所は、無線LANルータと繋がらない場所の中間に置けばよいのだが、コンセントがあるかどうか確認しておこう。

1階の書斎に無線LANルータがあり、繋がりにくい場所が2階の寝室などの場合、階段に設置することもあるだろう。階段の途中が一番良いのだが、コンセントがない場合が多い。そんなときは、なるべく階段に近いコンセントに設置することになるが、適当な場所があるかどうか確認しておこう。
階段周辺にはコンセントがない場合が多い。

階段周辺にはコンセントがない場合が多い。

 

中継器利用のポイント2:中継器を2台利用することも可能

・中継器を設置する適当な場所がない
・無線LANルータとの距離がありすぎる
・障害物が多い

以上のような場合は、下図のように中継器を2台利用することもできる。設定は若干面倒になるが、かなり効果的だ。また、中継器はそれほど高価ではないので、経済的負担も少ない。

無線LANルータ→中継器1→中継器2→スマホ

まずは、1台中継器を購入して様子を見る。まだWi-Fiの電波が弱いようであれば、もう1台Wi-Fi中継器を購入すればよいだろう。
中継器を2台使えば電波の谷間がほとんど埋まる

中継器を2台使えば電波の谷間がほとんど埋まる。写真は、左からBuffaloのWEX-1166DHP2とWEX-1166DHPS。

 

中継器利用のポイント3:無線LANルータを流用することも可能

手元に使ってない無線LANルータがある場合は、無線LANルータのモードを切り替えることで中継器として利用できないか調べてみよう。流用できれば、わざわざ中継器を購入する必要はない。

ただ、筐体の大きい無線LANルータを途中に置くことになるので、場所によっては見栄えが悪くなる。その点、中継器はコンセントに直付けできる機種が多いので、その心配はない。
 
多くの無線LANには中継機能がある。ただし、切替式でルータ機能と一緒には利用できない。

多くの無線LANには中継機能がある。ただし、切替式でルータ機能と一緒には利用できない。写真は、手元にあったBuffaloのWXR-5950AX12。ただし、中継器にするには高級すぎるかも知れない。

 
Buffaloの無線LANルータは、MANUALとWBにスライドスイッチを設定すると中継器となる。

Buffaloの無線LANルータは、MANUALとWBにスライドスイッチを設定すると中継器となる。詳しくはマニュアルを見よう。

 

中継器利用のポイント4:中継器の独自SSIDを利用するかどうか

中継器を利用してスマホでSSIDを表示すると、SSIDが利用電波帯ごとに2つ表示されることがある。2.4GHz帯と5GHz帯があれば、合計4つのSSIDが表示される場合がある。

Wi-Fi中継器全般の基本仕様は、元のSSIDを中継するのが基本だ。しかし、中継機からの電波につながっているか/微弱な親機の電波をつかんでいるのかを判別するために、中継機専用のSSIDが用意されている。つまり、独自のSSIDは、確実に中継機からの電波とわかるよう用意されているオプションのようなものだ。ここで紹介しているWEX-1166DHP2は、初期値で独自のSSID(Extender-~)が表示される。

一見複雑そうだが、一旦接続すればあとは自動で切り替わる(ローミングという)ので特段意識する必要はない。また、オプションを変更すれば独自のSSIDは表示されず、元のSSIDだけが表示される。この場合でも、自動で無線LANルータに繋がったり、中継器に繋がったりする。
 
Extender~と表示されるのが中継器専用のSSID。本例では、G側は専用のSSIDを利用しない/A側は専用のSSIDを利用する設定にしてある。

Extender~と表示されるのが中継器専用のSSID。本例では、G側は専用のSSIDを利用しない/A側は専用のSSIDを利用する設定にしてある。

機種によっては初期値が、独自のSSIDを表示しない場合もある。こちらもオプションで表示するように変更することもできる。
 

中継器利用のポイント5:ブルーレイレコーダーなどを有線で接続できる

中継器にLANケーブルを接続できるRJ-45端子があれば、中継器に近隣のネットワーク対応の家電を有線で接続することができる。つまり中継器をイーサネットコンバーターとしても利用できることになる。
 
中継器にLANポートがあれば機器を有線でも接続できる。

中継器にLANポートがあれば機器を有線でも接続できる。


筆者の場合、2階の中継器に無線LAN機能のないブルーレイレコーダーを有線で接続し、1階のTVで、そのブルーレイレコーダーに録画した番組をネットーワーク経由で視聴している。
 

おすすめのWi-Fi中継器3種

ここで、筆者のお勧め中継器を紹介しよう。

Buffalo WEX-1166DHP2
  5GHz帯866Mbps+2.4GHz帯300Mbpsに対応した中継器だ。有線LANのポート(1Gbps)も備えている。机や床に置くこともできるが、コンセント直付けにも対応している。また、アンテナの向きを変更することで感度を高めることができる。1つ前の製品WEX-1166DHPでも、性能的には、ほぼ変わらない。在庫次第といったところだろう。
  ・Buffalo WEX-1166DHPS
こちらも5GHz帯866Mbps+2.4GHz帯300Mbpsに対応した中継器だ。上の製品との違いは、アンテナが内蔵されていることと、据え置きとしては利用しづらいことだ。
  ・Aterm PA-W1200EX

5GHz帯867Mbps+2.4GHz帯300Mbps対応という仕様だ。速度としては上の製品とほぼ同じだ。ただ、有線LANポートは100Mbps対応となり、アンテナは内蔵だ。1Gbps対応ではないが、地デジ録画の再生レベルであれば、特に問題なく作動する。
 
・TP-Link RE200

デュアルバンドで最大750Mbpsの転送速度となっている。LANポートもあるので有線の機器をWi-Fi接続できる。比較的リーズナブルな価格で販売されているが、製品保証が、3年保証なので安心だ。
 
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