「惨めな老後を送りたくないとネガティブな発想をすればするほど、そうした老後に近づいてしまうといったケースは多い」と言うのは、心理カウンセラーの石原加受子さん。他者中心ではなく、自分中心になることで、お金の不安がどんどん減っていく!もっと豊かになれる考え方について解説していただきます。(第3回インタビューより続きます『心理カウンセラーが伝授!「ランチの予算をあげれば収入も上がる」ワケ』)
 
自分の感情や欲求に素直になれば、心も懐も豊かになっていく

自分の感情や欲求に素直になれば、心も懐も豊かになっていく




――「老後がとにかく不安、生活費が足りないなど、惨めな老後を送りたくない」という悩みも増えています。人並み=幸せという「他者中心」の刷り込みは、まだまだ強いと感じます。

石原加受子さん:実は、“惨めな老後を送りたくない”とネガティブな発想をすればするほど、そうした老後に近づいてしまうといったケースは往々にしてあります。怪しい投資話に乗ってせっかく貯めたお金を失ったり、老後を心配して、家を売って施設に入ったのに、その施設の運営会社が倒産してしまったり……。いったいなぜそんなことが起きるのかというと、それは、「こうなりたくない」と強く思いすぎるあまり、目先のことしか見えなくなって、視野が狭まってしまうから。不安な気持ちにかられながら物事を決めたり、選ぶのはタブー。曇った目で見てしまうので冷静な判断ができません。

これに対し、「自分中心」の人は、自己肯定感が高く、自分の目や感じたことを信じますからうまい話にもむやみに飛びつきません。落ち着いて考え、調べ、時に現場に足を運んで判断をする。納得感のある人生を歩んでいるから、心をすり減らすこともありません。「他者中心」だと、他人から認めてもらわないと幸せを感じられない。自分自身で「幸せを実感する力」がないんですね。

――「幸せを感じる力」を養うには、どうすればいいのでしょう?

石原さん:物事を「肯定する」練習をしてみましょう。例えば、会社帰りに突然、雨に降られたとして、「ついてないな、憂鬱だな……」と考えるのか、「雨が降ったから、今夜は涼しく過ごせるかも」と考えるのでは、気持ちも表情も違いますよね。物事を肯定的にとらえる癖をつけることで、小さな幸せをキャッチする力がつきます。

そして、「今の私の小さな願い」を叶えて、心を満たすことも大事。「会社の人から飲みに誘われたけれど、今日は一人でいたいから、誘いは断ろう」「今、私は疲れているから5分だけ席を離れよう」「SNSにメッセージがきたけれど、今はこれをしていたいから、1時間後に連絡しよう」というように、小さな欲求を叶えてあげるだけで、心が満足し、自由になっていきます。自分を大切にし、小さな望みを満たしてあげることで、無意識の自分が、望み通りの人生を実現してくれます。
 
“やらされ仕事で心が疲弊していく”という状態は、もはや時代と逆行しているように思います。今は、IT企業にいた人が農業をやったり、地方でも個性を打ち出した店が全国的に流行ったりと、やりたいことをやって収入を得る人もたくさん出てきていますよね。そうした人たちは、他者ではなく、自分の幸せに焦点を当てて、それに没頭しているから成功するんですね。自分の感情や欲求に素直になれば、心も懐も豊かになっていくはずです。

★今回のインタビューはコチラ
第1回 心理カウンセラー石原加受子さんが教える!年金不安に負けない「心」の作り方
第2回 イヤな仕事を辞められない・収入が上がらない理由は「心のクセ」にあった
第3回 心理カウンセラーが伝授!「ランチの予算をあげれば収入も上がる」ワケ

教えてくれたのは……
石原 加受子(いしはら かずこ)さん
 
心理カウンセラー。「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所「オールイズワン」代表。心理学校メンタルヘルス学会会員、厚生労働省認定「健康生きがいづくり」アドバイザー。独自の心理学で性格や対人関係、親子関係などの改善を目指すセミナー、カウンセリングを28年以上続け、老若男女にアドバイスを行う。『誰にも言えない「さみしさ」がすっきり消える本』『「あの人とうまく話せない」がなくなる本』『「自己肯定感」の高め方 「自分に厳しい人」ほど自分を傷つける』などのベストセラーも。

取材・文/西尾英子
 
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