30年、毎月1万円の積立投資をしていたら資産は約3.5倍に!

投資に「たられば」はタブーを承知の上で、仮に、平成元年1月から平成30年12月までの30年間、毎月1万円を積立投資したとします。積立元本は360万円。30年後にはその3.5倍、1265万円に増えていることになります(※)。
 
平成の時代は、昭和のバブル経済崩壊とともに始まり、金融機関の破たん、米国同時多発テロ、リーマンショック、東日本大震災と、経済・金融を取り巻く環境は厳しいものだったと言えるでしょう。
 
日経平均株価の推移と大きな出来事

日経平均株価の推移と大きな出来事


 
1989年(昭和64年)12月29日に日経平均株価3万8915円(終値)をピークにバブル経済が崩壊。2003年(平成15年)4月には、ついに8000円割れ、7607円に。その後もリーマンショックの影響で、2009年(平成21年)3月には7054円とバブル後、最安値を更新。ようやく株価が回復したのは、2012年(平成24年)12月から始まったアベノミクスと日銀による異次元緩和によるものでした。
 
長い間、経済成長が止まり、景気低迷していたにも関わらず、資産は3.5倍になるというのは机上の空論に思えるかもしれません。実際、試算は、「日経平均株価を積立購入した」という架空の設定です。30年前は、現在のように、手軽に投資信託を積立購入する仕組みはなく、一部証券会社でパッケージとして商品化されていたぐらいです。
 
さらに、30年という長い年月のうちには、相場がいい時もあれば、悪い時もありました。今、株価がバブル崩壊後、2万1000円台に回復したからこそ、こうした試算が成り立ちます。
 
でも、机上の空論と言ってしまうほど、バカげた話ではなく、長期で積立投資をすることの重要性、可能性は十分に示せているのではないでしょうか。
 
※日経平均株価に毎月1万円投資をしたとして、2019年3月(月足)で時価評価した場合。手数料、税金など考慮せず。日経平均株価に連動する投資信託で毎月積み立てることは、現在は可能だが、平成元年当時はそうした積立商品は存在していなかった。
 

積立貯蓄だけでは限界。お金を別口座で管理するツールに過ぎない

平成元年の郵便貯金(定額貯金3年以上)の金利は年4.2%でした。翌年、平成2年9月の6.33%がピークで、その後平成7年9月の1.15%を最後に金利は1.0%を切り、今や0.01%。限りなく金利ゼロの状態。金利6.33%というのは、その後10年満期まで預けていれば、複利で年平均約8.65%となり、100万円預ければ10年後には186万5000円(税引き前)になって戻ってきた、ということです。
 
親世代は、まさに現役時代にしっかり貯蓄をしていれば、高金利の恩恵を受けており、無理して投資する必要もなかったのです。かたや、現在の現役世代が一般的な定期預金で30年積み立てをしても、年0.01%の金利では、利息は4000円程度。これでは貯蓄意欲がわかないのも無理はないかもしれません。
 
でも、だからといって、貯蓄しなくていい理由にはなりません。給与振込口座の普通預金に預けっぱなしでは、増えないどころか、手数料がかかる時間にATMを利用すれば、お金は減ってしまうのです。生活費の口座としての普通預金と貯蓄用の口座はきちんと分けて管理することが、より大切な時代になっているのです。
 
それでも、通常の積立貯蓄だけでは増えないのは自明の理。教育費など確実に使う予定のあるお金を、別口座で管理するために積み立てをするという意識に切り替える必要があるでしょう。残念ながら、金利のうまみはないかもしれませんが、元本を確実に増やしておくことが大切なのです。
 

投資の制度は充実。30年先の資産形成を今から始める

冒頭の試算の話に戻ると、平成の初めにはなかった金融制度が次々と登場しています。日経平均株価に連動する投資信託を毎月定額で積み立てることは、容易にできるようになっています。「積立投資」の仕組みや制度自体が、親世代のころとは、まったく違うものになっているのです。資産形成の考え方も、これからの時代に即したものでなければいけません。
 
投資に対して、なかなか積極的になれないのは、親世代の失敗や会社の先輩たちの「ソンした話」ばかり耳にしているからかもしれません。逆に、仮想通貨などの話と一緒にして、「投資は怖いもの」と思い込んでいるのかもしれません。ギャンブル的な投機と、資産形成のための投資は別物。リスクはゼロではないけれど、リスクをできるだけ抑えることができる「積立投資」を敵視する必要はないのです。
 
たとえば、昔はまとまった資金が必要だった株式投資も買い付けの単位が下がり、10万円以下で買える銘柄が増えています。最低1万円は必要だった投資信託も、今や100円から買うことができます。さらに、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」や「つみたてNISA」といった、税の優遇がある積立投資の制度も整っています。
 
「30年で確実に何倍になる」ということは言えませんし、投資に絶対もありません。それでも、少額でも積立投資を長い時間をかけて続けていれば(同じ投資商品を買い続けるということではなく)、資産を増やしていく可能性、チャンスの回数はぐっと多くなるのです。日本だけではなく、広く世界の経済の動きにも注目していくきっかけにもなるでしょう。
 
新しい時代「令和」を迎えるにあたって、この先10年、20年、30年先の、自分の資産形成について、考えてみてください。

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