新築時に耐震性を重視するべき理由

三井ホーム

出典:内閣府「平成22年度版防災白書」(2000年から2009年の合計。日本については気象庁、世界については米国地質調査所(USGS)の震源資料を元に内閣府作成)
 

近年頻発している大きな地震。被害を受けたり、震災報道に接したりすることで「日本は地震が多い国だ」と改めて思った方も多いでしょう。内閣府の統計調査によると、日本で発生する地震の回数は他国と比べて非常に多く、世界の約20%が集中しています。

“地震大国・日本”で家を建てる以上、耐震性は特に重視すべき性能の一つといえます。耐震性の高い構造・構法の家なら、大地震の発生時に揺れを抑制し、家や家財の損傷とそれに伴うケガを防止できます。さらに、構造に大きな損傷がなければ、地震後に避難所や車でなく家で過ごせるため、心身に過剰なストレスを与えずに済むでしょう。
 

耐震性には基準や目安がある

家を建てる際のルールが定められた「建築基準法」には、耐震性能に関する技術基準も述べられています。耐震性に関する基準は大地震が起きたるたびに改正されており、現在は1981年に定められた「新耐震基準」がベースとなっています。

その後、2000年には「住宅の品質確保の促進などに関する法律」において「住宅性能表示制度」が定められました。住宅のより高い性能確保を目指したこの制度はルールではなく任意なのですが、住宅性能が等級で表示されるため、一般の人でもその違いを理解しやすくなりました。
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表は住宅性能を等級や数値で表示する「住宅性能表示制度」のうち、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の概要。等級3が最も耐震性に優れている事を示しています。

 

一定基準以上の耐震性を提供する住宅メーカーも

建築基準法や住宅性能表示制度により、新しく建てる住宅には最低限の耐震性は確保されています。その一方で、より安心・安全な住まいを目指し、これらの基準を上回る高い耐震性能を備えた構造・構法を採用している住宅メーカーもあります。

三井ホームでは、枠組壁工法(ツーバイフォー)をベースに、長年の研究から生まれた独自技術を屋根パネル、外壁、基礎に採用した「プレミアム・モノコック構法」を開発。優れた耐震性をもつ住宅を提供しています。
 
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三井ホーム「プレミアム・モノコック構法」のイメージ。基礎・床・壁・屋根の6面体を1単位として空間をつくる「枠組壁工法(ツーバイフォー)」に、「ダブルシールドパネル」「BSウォール」「マットスラブ」等の独自技術を加えた最新構法です。
 

基本となる枠組と、面材で形成された床面・壁面・屋根面を6面体で構成した堅牢な「プレミアム・モノコック構法」を採用した構造の住宅は、外から受ける力を6面体でバランスよく分散するため、地震の際には家の揺れを抑制します。
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地震の力をバランスよく分散・吸収する「モノコック構造」のイメージ。激しい揺れを抑制することで、1階から2階へと揺れが増幅されにくく、家の損傷や家財の転倒、それに伴うケガなどの二次被害が少なくなります。
 

長年の研究から生まれた独自技術とは

ここからはプレミアム・モノコック構法の”強さの秘密“を具体的ご紹介しましょう。

■屋根
屋根の構造材に用いる「ダブルシールドパネル(DSP)」は、ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)を構造用面材(OSB)で挟み接着させたものです。これら3つの素材を隙間なく接着して“一枚のパネル”にすることで、素材を重ねただけの場合と比べると100倍以上も曲がりにくい強度を持つ部材になります。
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高い構造耐力と優れた断熱性を両立させた「ダブルシールドパネル(DSP)」。約2.4トンの車の重量にも耐える強度を持ち、国土交通省の指定建築材料の認定も取得しています。
 

■外壁
外壁「BSウォール」は、外壁下地材「スーパーファインクリート」を左官職人がコテで塗って仕上げる継ぎ目のない外壁です。隙間なく素材を細密充填させ、継ぎ目もないことにより、外部からの衝撃によるクラックの発生や、熱・水の侵入を徹底的に抑制。大地震後に発生しやすい火災被害に対しても強い外壁といえます。
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素材を細密充填し、継ぎ目がない外壁「BSウォール」は、耐衝撃性、耐火性、耐水性など、住まいを守るさまざまな性能をハイレベルに備えています。
 

■基礎
超剛性ベタ基礎「マットスラブ」は、地盤への負荷を分散させる“面”で支える基礎です。一邸ごとに基礎にかかる荷重をコンピューターで解析し、荷重が集中する部分には鉄筋の量を増加して補強することで、さらに地震に強くなり、長期間安心できる基礎になります。
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(写真左)「マットスラブ」は、床下全面を厚さ150mm以上の鉄筋コンクリートに覆うことで基礎全体を一体化。鉄筋量も従来のベタ基礎より約2倍以上増やすことで、高強度・高剛性を実現しています。
(写真右)荷重が集中する部分(右側)に鉄筋を増量したマットスラブ。
 

過酷な耐震実験で「想定外」をなくす

先に述べたように日本は地震の多い国ですが、その揺れ方や性質は地震により、また同じ地震でもエリアによって全く異なります。これまでに大地震といえる震度7を記録したのは5回ありますが、小刻みな揺れ、大きな揺れ、縦揺れ、横揺れ、早い揺れ、遅い揺れなどさまざまな地震動が観測されています。
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震度7を観測した大地震の詳細。瞬間的な衝撃力を表す地動加速度(gal)が大きいと、周期の短い小刻みな揺れにより固い建物は共振を起こしやすくなります。一方、地動速度(kine)が大きいと倒壊被害との関係が深くなる性質があります。
 

そこで三井ホームでは、さまざまな地震動に対し、自社で建てた家がどのような状態へ変化するかを確認する耐震実験を実施しました。実験の内容は、震度6強以上のさまざまな揺れ方の大地震を16種類、連続65回(そのうち震度7は12種類、60回)加振するという過酷な条件での検証です。

■三井ホーム振動実験 動画その1
 


■三井ホーム振動実験 動画その2
 

耐震実験後に建物の状態を確認すると、構造躯体と外壁には損傷がほとんど見られませんでした。今回、自然界では起こり得ないような「想定外」を想定した実験を通して、繰り返し発生する、あらゆるタイプの地震動に対して高い耐震性を発揮し、安心安全な住宅であることを確認できました。

この実験結果は、「お客様の命と暮らしを守る家を提供したい」という思いのもと、長い期間、技術開発に弛まぬ努力を続けた証といえるでしょう。
 

震災時でも家族を守れる家を

三井ホームは、耐震性を高める技術開発に加え、大地震発生後には現地に行き、オーナー様の家の全棟調査を実施しています。1棟として同じ間取り、同じ住まいが存在しない注文住宅では、実験値だけでなく実際の家の被害状況を確認、分析することが今後の技術向上、安心・安全を考える上で非常に重要なことだからです。

全棟調査を行ったうえで、必要に応じて設計・施工に関する社内基準を見直し、作成した報告書を関係省庁に提出し一般公開しています。
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全棟調査の報告書の数々。建物の被害状況やその原因を分析した報告書は、日本の住宅の耐震性向上に役立っています。

耐久性や断熱性、気密性や省エネなど、住宅には重要な性能が複数ありますが、耐震性はそこで暮らす家族の命や暮らしを守るために最も重要な性能といえます。

住宅の耐震性は、構造・構法、使用される建築部材、施工技術などにより左右されるため、住宅メーカーによって大きな差があります。建築依頼先を選ぶときには、各社の特徴をよく理解し、比較検討したうえで1社を選んでください。

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