20代でお金を自由に使ってしまい、貯金が少ない中での住宅購入、今後の注意点は?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、20代でお金を自由に使ってしまい、貯金が100万円ない中でマンション購入をしてマネープランに不安を抱く32歳独身の会社員の方。50代で完済を目指していますが、今後の注意点とはどのようなことでしょうか?  ファイナンシャル・プランナーの大島浩之さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)

 
貯金が少ない中で住宅を買ったため今後が心配です

貯金が少ない中で住宅を買ったため今後が心配です



 
 
■相談者
ぴよさん(仮名)
女性/会社員/32歳
東京都/持ち家(マンション)
 
■家族構成
一人暮らし
 
■相談内容(原文まま)
20代の頃、貯蓄せず自由にお金を使っておりました。貯蓄が100万ない中で昨年マンションを購入、今後のことを考えると無理のある資金計画だったかなと不安です。手元にお金があると使ってしまいそうなので、少し貯まったら住宅ローンの繰り上げ返済に充てており、50代後半に完済することが目標です。なお結婚の予定はなく一人暮らしが続くと思っています。ボーナスの使いみちは固定資産税、海外旅行、住宅ローン繰り上げ返済、貯蓄です。老後のことなども含め、改善点ご指摘いただけますとありがたいです。
 
 
■家計収支データ
相談者「ぴよ」さんの家計収支データ

相談者「ぴよ」さんの家計収支データ




 
■家計収支補足データ
(1) ボーナス110万円の使いみち
固定資産税15万、海外旅行30万、住宅ローン繰り上げ返済50万、貯蓄10万、その他5万
 
(2)住宅ローンの状況 
新築マンション
借り入れ時期/2018年
物件価格/3700万円
ローン残高/3500万円
借り入れ期間/35年
金利のタイプ/固定10年・金利0.91%
毎月の返済額/10万2000円
ボーナスの返済額/無し
固定資産税/年額見込み15万円
 
(3)保険料3万2000円について
・本人/無配当終身保険(終身タイプ、60歳払込み終了、死亡保障300万円、70歳時解約払戻金265万)=毎月の保険料6660円
 
・本人/個人年金保険①(60歳で10年確定、年金額年48万円)=毎月の保険料1万円60歳まで 
個人年金保険②(65歳で10年確定、年金額年70万円)=毎月の保険料1.5万円60歳まで 
個人年金保険③(60歳で5 年確定、年金額年11万円)払い済み
 
●ピヨさんへのアドバイス3つのポイント
アドバイス1 築年数を重ねたときの修繕積立金の負担増には注意したい
アドバイス2 固定期間が終わる返済10年目以降は、借り換えも検討したい
アドバイス3 定年後も働けるように健康を維持し、スキルを身につける
 

アドバイス1 築年数を重ねたときの修繕積立金の負担増には注意したい

住宅ローンの返済計画について、無理があったと思われているようですが、たしかに、頭金が少なく、フルローンに近い点では不安かもしれません。しかし、「ぴよさん」の所得からすると、マンション購入後であっても、計画的に貯金できていることからも明らかなように、問題はなさそうです。むしろ、一般的な家計と比較しても、優秀であるといえます。
 
もっとも、住宅ローンの返済のほか、管理費等で2万1000円かかっていることには、注意しなければなりません。築年数が浅いうちは、管理費等に含まれる修繕積立金が低額におさえられていますが、築10年、20年と年月を重ねるうちに、負担額が数万円となる場合もあるためです。
 
おそらく、その頃には、奨学金の返済も終えられているでしょうから、少なくとも、現在の奨学金返済分は、浪費することなく、修繕積立金の増額分に充当することを予定しておきましょう。
 

アドバイス2 固定期間が終わる返済10年目以降は、借り換えも検討したい

20代で貯金ができなかったという反省点を生かし、既に、繰り上げ返済されている点、また、定年退職前の完済を目標にしている点、素晴らしいとしかいいようがありません。1点だけ注意があるとすれば、10年固定でローンを組まれている点です。
 
返済10年後の残債が約2700万円、仮に、金利が1.5%になった場合、月々の支払いが7000円アップとなるため、このタイミングでの借り換えについても、視野に入れておきましょう。
 
なお、繰り上げ返済するための資金の作り方としては、ハイリスク・ハイリターンの投資商品はひかえ、定期預金などの安全性の高い商品で積み立てていきましょう。現在でも毎月2万円の定期預金に加え、ボーナスからも10万円の貯蓄ができているため、1年で34万円のペースで貯金を増やすことが可能な家計となっています。

安心のため、手元に貯蓄を残すにしても、たとえば、3年ごと100万円程度の繰り上げ返済を続けていけば、特に、現在の生活レベルを落とすことなく、50代後半の完済も現実となります。
 

アドバイス3 定年後も働けるように健康を維持し、スキルを身につける

まず、万一の場合に備え、入院・手術を保障する医療保険の加入をおすすめいたします。いわゆる「ネット保険」では、月々千円程度のものも用意されているため、検討する価値があるでしょう。
 
また、誰しも老後の不安はつきものですが、特に「ぴよさん」のような現役世代の場合、「年金は何歳からもらえるのか」、さらには、「本当にもらえるのか」といった疑念さえ抱かれるかもしれません。
 
もっとも、貯蓄のみならず、安全性の高い投資、さらには、個人年金保険にも加入されているため、一般的な家計と比較して、この点でも、優秀であるといえます。ただし、「人生100年時代」、経済的余裕がありすぎて困ることはありませんし、特に、60代では、個人年金があるものの、一定の収入を確保しておきたいところです。
 
「ぴよさん」は海外旅行が趣味とのことですので、語学や経験を生かし、旅を楽しむのみならず、旅を投資としてとらえ、たとえば、ブログやSNSなどで情報発信することで、副収入を得てみるのもいいかもしれませんね。そして、何より、定年後も元気で働けるよう、若いうちから、ご自身の身体や健康に自己投資していきましょう。


教えてくれたのは……
大島 浩之さん

 
 

 

All About住宅ローン・住宅購入のお金ガイド。上智大学文学部新聞学科卒業後、大手ハウスメーカーや不動産会社などを経て、現在では、FP試験の講師を務める傍ら、住宅ローンを切り口に、住宅購入をはじめとしたライフプランニングの相談などで活躍。






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