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安心な家計づくりに「キャッシュフロー表」を作成しよう!

現在から将来のお金の流れを書き出した表を「キャッシュフロー表」と言います。これは、将来の夢を実現させるための、いわばお金の計画表のようなもの。難しいと考えずに、まずは5年、10年などと短期間で作成してみましょう。

滝田 知歩

執筆者:滝田 知歩

初心者向け貯蓄に役立つ情報ガイド

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将来の夢や目標を叶えるキャッシュフロー表を作ってみよう

例えば「3年後に子どもが欲しい」「5年後にマイホームを建てたい」といった人生計画を立てることを「ライフプラン」といいます。ライフプランを実現させるためには、収入と支出を割り出して、ライフプランに対応できるようにすることが大切です。この家計の収支を長期的に表すものが「キャッシュフロー表」です。

 
キャッシュフロー表を書いて夢をかなえる

キャッシュフロー表を書いて夢をかなえる




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キャッシュフロー表は、エクセルで簡単に作成することができます。また、日本FP協会のホームページからダウンロードすることも可能です。

キャッシュフロー表は、各家族の長期的なライフプランと収支を計画していくものですが、急に生涯にわたる計画を立てようと思うと、なかなか難しいもの。まずは5年、10年など、将来がイメージできる短期間で作ってみて、キャッシュフロー表作成の要領に慣れていくのがおすすめです。今回は、日本FP協会のキャッシュフロー表を使い、以下のステップに沿って家計の状況を記入してみましょう。
 
家計のキャッシュフローシート(日本FP協会)

家計のキャッシュフロー表(日本FP協会HPより)
 

STEP1 年と経過年数、家族欄を埋めていく

まずは年と家族欄を記入していきます。年は2019年、経過年数は最初に記入した年から何年後という要領で埋めていきます。次の家族欄には、夫や妻、子どもの年齢を記入します。年齢はその年の12月31日現在の満年齢を記入するようにしましょう。
 

STEP2 進学や住宅購入などのライフイベントを記入

次に、家族のライフイベントを記入します。例えば子どもの小・中・高校の入学や、大学の進学などを埋めていくことで、上の子と下の子の入学が続いて教育費の出費がかさむなどといったことが明確にわかるようになります。
 
出費が大きくかさむ時期がわかれば、その数年前はお金がかかるイベントを控えて貯蓄に備えるなど、早めに資金計画を立てることができるようになります。なお、ライフイベントは以下のものを参考にして、家族の年齢に該当する欄を埋めていくようにしましょう。
 
【ライフイベントの例】
・子どもの出産
・子どもの入学
・子どもの結婚
・住宅の購入
・住宅のリフォーム
・自動車の購入
・家族旅行(国内・海外)

 

STEP3 具体的な収入を記入していく

次に、収入欄に夫、妻それぞれの収入を記入します。なお収入は額面金額ではなく、所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた、いわゆる手取り収入(可処分所得)を記入すること。将来の収入に関しては、会社員の場合はここ数年間の収入の推移から金額を算出するといいでしょう。また、今後出産の予定があるなら、妻が育児休暇に入る際の収入減なども想定して記入していきます。
 
そのほかにも、親からの資金援助など、臨時収入の予定があれば、もれなく埋めていきます。
 

STEP4 支出欄を埋めていく

次に、支出欄に生活費や住居費、教育費などの項目別に、支出金額を記入していきます。「その他の支出」はレジャー費や帰省費用など、変動する支出を書き込みます。そして、「一時的な支出」には、STEP2で書き出したライフプランに関連する支出を記入します。住居関連費や教育費、車両費、保険料などは、クレジットカードの控えや通帳の残高明細、領収書などから書き込むといいでしょう。
 
家計でも大きな割合を占める「基本生活費」に関しては、家計簿をつけている人は年間の支出を算出して、そのまま記入します。家計簿をつけていない人は、この際なので、1~3カ月程度の家計を書き出してみて、年ベースの金額を割り出していきます。
 
まったく見当がつかないという人は、過去1年間の収入から支出を差し引いた「年間収支」を、通帳などから割り出します。それをまず「年間収支」欄に記入し、基本生活費以外の項目を埋めて、差引額を「基本生活費」欄に書き込みます。正確な数字ではないものの、おおよその収支がこれでわかります。なお、来年10月から消費税が10%に上昇するため、将来の基本生活費はその分を考慮して記入するといいでしょう。
 

STEP5 貯蓄額を記入する

最後に、「貯蓄残高」の欄を記入します。その年の年末の定期預金や投資信託、株式などの金額(時価)を合計して、この欄に書き込みます。1年目はその年の年末の貯蓄残高をそのまま記入します。2年目以降は前年の貯蓄残高と、当年の年間支出を合算した数字を記入していきます。エクセルの計算式でそのように設計しておけば、わざわざ合計額を計算する必要もありません。また、日本FP協会のキャッシュフロー表は、あらかじめ自動計算できるようになっています。
 
なお、投資信託や株式など、元本が変動するリスク商品の場合は、キャッシュフロー表作成後も、年末時点での時価を確認して修正するようにしましょう。
 
キャッシュフロー表記入例

キャッシュフロー表記入例

 

STEP6 キャッシュフロー表に矛盾がないか確認

すべての記入が終了したら、キャッシュフロー表の完成です。完成後は、全体を通じて資金計画に無理がないかを確認しましょう。もし「住宅購入の資金が足りなくなりそう」「教育資金が大学入学時に不足しそう」など、お金の心配が出てきたら、次の対策も検討しましょう。
 
対策1 延期できるライフイベントの時期をずらす
対策2 生活費の見直しをして支出を減らす
対策3 収入を増やす
対策4 親からの資金援助を考える

 
キャッシュフロー表で家族のお金の将来設計をしてみることで、先回りで資金計画の対策を行うことができます。まずは一度キャッシュフロー表を作成してみましょう。そして家計を取り巻くお金の状況が変わったら、定期的にキャッシュフロー表を見直してみることが大切なのです。

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