譲渡所得として、納税しなければならない

儲かったら、納税しなければならない。これが、国民の義務です。そして、この儲けですが、仮に、3,000万円で購入したマンションを同額の3,000万円で売却した場合であっても、利益が0ということではなく利益が出ているため注意しなければなりません。

なぜならば、減価償却費相当額が利益となっているためです。

また、リーマンショックや東日本大震災後のタイミングでマンションなどを購入して、東京オリンピックを控える今、売却するとなると1千万円程度の利益が出ていても不思議ではない状況といえるため、税金のしくみについて確認しておきましょう。
 

所有期間によって異なる税額

それでは、どのくらいの納税が必要となるのでしょうか。
たとえば、不動産売却の際、購入検討者が「正月は新居で迎えたい」という希望があるケースも多く見受けられます。しかし、親切心からそれに応えようとすると、ひょっとすると税金が約2倍になってしまう危険性もはらんでいるのです。場合によっては、数百万円単位で損をする可能性もあるため、要注意です。
 
5年,短期譲渡,長期譲渡

短期譲渡なのか長期譲渡なのか、重要な「5年」!


これは、所有期間が「5年」以下なのか、それとも、「5年」を超えているのかによって、短期譲渡所得と長期譲渡所得に分かれているためです。具体的には、短期譲渡所得では儲けの39%(復興特別所得税は除く)、長期譲渡所得では儲けの20%(復興特別所得税は除く)となっているため、約2倍の開きがあるわけです。

さらに、厄介なのが、この「5年」のカウントの仕方です。たしかに、2013年中にマンションを買ったという場合、2018年の今現在では、「5年」を超えているようにも思えます。しかし、ここでいう「5年」のカウントの仕方は、あくまでも、「譲渡した年の1月1日現在」の所有期間が「5年」以下なのか、それとも、超えているのかです。そのため、2013年中に購入したマンションについて、「5年」超えとは、2019年1月1日以降となるのです。

正月を「6回」迎えたのか否かが、わかりやすい判断基準となりますので、税金が約2倍に跳ね上がらないためにも、しっかり、注意していただければと思います。
 

居住用財産であれば、「3,000万円控除」が使える

もっとも、居住用不動産を一定の要件を満たすことで売却すれば、いわゆる「3,000万円控除」を使うことで、短期譲渡所得か長期譲渡所得に関係なく、3,000万円までの利益に対しては税金がかかりません。ただし、売却後賃貸物件に住み替えるのであれば、この「3,000万円控除」を使うことによって、問題を解決できますが、買い替えの場合は、「3,000万円控除」を使わずに買い替え物件で「住宅ローン控除」を使うのかを選択していくことになります。

仮に、「3,000万円控除」を使った場合、使った年とその後2年間については、「住宅ローン控除」を使うことができません。したがって、ケースバイケースとはなりますが、「3,000万円控除」を使わず、買い替え物件で「住宅ローン控除」を使ったほうが、トータルではお得になるといったような場合もあるのです。

以上より、賃貸住宅への転居が決まっているのであれば、話は別ですが、「住宅ローン控除」を使う可能性があるのであれば、少なくとも、「5年」を超えているのか否かということが、重要なポイントとなるでしょう。
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