2018年分からの年末調整で提出する申告書類の枚数が増えた!変更点を解説


★2018年からの年末調整の変更点のまとめ
1・年末調整の申告書類が2種類から3種類になった
2・配偶者控除を受ける場合にも『給与所得者の配偶者控除等申告書』の提出が必須
3・『給与所得者の配偶者控除等申告書』へは配偶者だけでなく本人の所得も詳細に記入
4・『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』には配偶者について2種類の記載があり基準が違う
5・『給与所得者の保険料控除申告書』の確定拠出年金欄は『企業型』『個人型』に分離

 

1・年末調整の申告書類が2種類から3種類になった

2017年までは『給与所得者の扶養控除等申告書』と『給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書』の2種類を提出していたかと思いますが、今年からは『給与所得者の扶養控除等申告書』『給与所得者の保険料控除申告書』『給与所得者の配偶者控除等申告書』の3種類を提出することになりました。

2018年の年末調整で配られる書類とは以下のようなものではないでしょうか。

・平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書
・証明書添付用紙・・・生命保険料控除や地震保険料控除、小規模企業共済掛金証明書、社会保険料控除証明書 などを添付するための用紙
・平成30年分 給与所得者の扶養控除(異動)申告書
・平成31年分 給与所得者の扶養控除(異動)申告書
・平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書

 
年末調整提出書類対比表

年末調整提出書類対比表


図からもわかるように『給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書』が『給与所得者の保険料控除申告書』『給与所得者の配偶者控除等申告書』の2枚に分離したわけです。その理由ですが2018年からは『配偶者控除』および『配偶者特別控除』で受けられる金額が、配偶者のみならず本人(控除をうける人)の所得要件によって変わることがあげられます。
 
配偶者控除、配偶者特別控除(国税庁HP)

配偶者控除、配偶者特別控除(国税庁HP)



このため従来までの保険料控除と兼用の様式内では収まりきれず、2枚に分離したうえで『給与所得者の配偶者控除等申告書』として新設されたと思われます。


 
給与所得者の保険料控除兼配偶者特別控除申告書

給与所得者の保険料控除兼配偶者特別控除申告書

 

2・配偶者控除を受ける場合にも『給与所得者の配偶者控除等申告書』の提出が必須

従来は配偶者控除を受けるには『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』へ配偶者を記載するだけで済んでいました。しかしながら2018年からは新設された『給与所得者の配偶者控除等申告書』の提出が必須となっていますので注意してください。
 
配偶者控除等申告書

配偶者控除等申告書

 

3・『給与所得者の配偶者控除等申告書』へは配偶者だけでなく本人の所得も詳細に記入

前述したように『配偶者控除』『配偶者特別控除』も配偶者と本人(控除を受ける人)の所得要件によって控除を受けられる金額が変わってきます。そのため申告書は配偶者、本人についてそれぞれの所得を詳細に記入し合計する様式となっています。特に副業をお持ちの方など給与所得以外に他の所得をお持ちの方は、その分も含めた合計所得金額を記入する必要がありますので注意が必要です。
 

4・『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』には配偶者について2種類の記載があり基準が違う

扶養控除申告書の中では配偶者に関して新たに『源泉控除対象配偶者』と『同一生計配偶者』の2種類の記載が出てきています。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書



●源泉控除対象配偶者
以下の2条件を満たす配偶者のことを指します

○配偶者の所得85万円以下
○本人(控除を受ける人)の所得が900万円以下


以前この欄は『控除対象配偶者』と記載されており、『配偶者控除』を受けられる配偶者の場合だけ記入していました。それは『配偶者控除』を受けられる配偶者=給与から引かれる源泉徴収の際の扶養人数1名とカウントしていたためです。しかしながら2018年からは上の2条件を満たせば一部の『配偶者特別控除』を受けられる配偶者も源泉徴収の扶養人数にカウントすることになったため、新しく『源泉控除対象配偶者』という表記となりました。

●同一生計配偶者
以下の2条件を満たす配偶者のことを指します

○配偶者の合計所得金額38 万円以下
○本人(控除を受ける人)の所得の制限無し


配偶者が障害者でこの『同一生計配偶者』に相当すれば源泉徴収の扶養人数1人としてカウントするとされました。そもそも『給与所得者の扶養控除等申告書』は翌年の給与計算において源泉徴収額を算出する際の扶養人数をカウントする際に用いられるものです。そのため扶養家族の詳細を知る必要がありわかりにくい表記になっています。
 
配偶者の記載区分(国税HP)

配偶者の記載区分(国税HP)

 

5・『給与所得者の保険料控除申告書』の確定拠出年金欄は『企業型』『個人型』に分離

従来から大きく変更されたところはありません。確定拠出年金の掛金を『企業型』と『個人型』に分けて記載するようになったくらいです。
 
給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者の保険料控除申告書


【書類の書き方はコチラ】
年末調整『給与所得者の保険料控除申告書』の書き方
年末調整『給与所得者の扶養控除等申告書』の書き方
年末調整『給与所得者の配偶者控除等申告書』の書き方



監修・文/井出やすひろ(CFP・1級FP技能士・MR)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。