まずは移住のデファクトスタンダード「Uターン」を検討してみる

やはり故郷へUターンが大定番

やはり故郷へUターンが大定番

UIJターンを、ちょっとおさらいしてみましょう。田舎で生れ育った人が都会で暮らした後、地元に戻ってくるのが「Uターン」。一度は都市部で暮らし、その後また故郷に近い別の地方に移住するのが「Jターン」。そして、地方から都市へ都市から地方へ一直線に移り住むのが「Iターン」、でしたね。

以下、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「若年層の地域移動に関する調査(2016年1月実施)」のデータを使って、Uターンの状況を紹介してみます。

・地方移住を希望している若い世代は、地方の中でも都市部への移住を希望する傾向が強い。また、60歳以上の世代も地方の都市部に移住したいと思う者が多いものの、若い世代と比較すると、農山漁村への移住を希望する者が多い。
・Uターン希望者を年齢別に見ると、「29歳以下」の人が「30~39歳」に比べ、「戻りたい」割合が高いなど、年齢が若い層ほど、潜在的なUターン希望をもっている。
・Uターンにあたっての生活面の気がかりについて、「気がかりなし」(49.6%)が多いものの、「交通の利便性」(19.3%)、「娯楽の少なさ」(18.0%)、「生活水準が下がる」(12.2%)といったものが気がかりとしてあげられる。

以前は都会での生活に失敗したといったような、ネガティブなイメージもあったUターン。現在ではもっと積極的な言葉として捉えられています。都会生活を経験して田舎暮らしの素晴らしさを再発見した、ふるさとを元気にするために応援したい、等がUターンの主な動機になっているようです。
 

100点満点の移住を目指すためのリハーサル/週末田舎暮らし

仕事場からそのままフラリと田舎へ

仕事場からそのままフラリと田舎へ


従来型の移住スタイルには、「此処ぞ、探し求めていた人生の楽園!」という覚悟と退路を断ったようなイメージがあります。しかし、慣れない田舎の自然環境やご近所付き合いにヘトヘトになる人、都会の便利な暮らしが忘れられない人、最終的には再び都会に戻る人も少なくないのが現実です。

平日は街でバリバリ仕事をこなし、週末は自然の中でゆったりと過ごす週末田舎暮らし。将来のコンプリートな田舎暮し実現のための試運転ともいえるスタイルです。

メリット
・職場や学校、ショッピングなど、現在の環境を変えず、ほどよく田舎暮らしが体験できる。
・仕事仲間や趣味のサークルなど、都市部での人的ネットワークを、移住先へ継続できる可能性がある。
・週末体験することで「田舎暮らしはやっぱり無理だ!」と気付いたら、大きな代償を払わずにすむ。
デメリット
・田舎の住居は週末以外は使用していないので、庭の手入れやメンテナンスが必要。人が住まないと家は傷む。
・週末に通っていた田舎が、開発等で環境が変化する可能性がある。

ほどよく都会でほどよく田舎「都会田舎(とかいなか)」をキャッチフレーズにして、移住を呼びかける地域も登場してきています。通勤圏内での田舎体験。現在の仕事は継続したい、生活の利便性や子供の教育環境が不安と、移住を決断できずにいる人には、試してみる価値はありますね。
 

街と田舎の“いいとこどり”して自分らしさを実現/デュアルライフ(二拠点生活)

デジタルとアナログを使い分ける暮らし方

デジタルとアナログを使い分ける暮らし方

デュアルライフ(Dual Life)とは、2つの地域に拠点を持ち生活するというライフスタイルのこと。二地域居住とも言われています。例えば、都市部オフィスでは仕事をこなし、農漁村の民家でリラクゼーションする……

田舎どっぷりの暮らしではなく、複数の住まいとコミュニティを行ったり来たりして、欲張りに楽しむデュアルライフ。ちょっと贅沢な感じもしますが‥‥

メリット
・デジタルとアナログ、高度な都市機能と地方の豊かな生活環境。こうした双方を同時に享受できる。
・現在の仕事を続けながら、自然豊かな暮らしをエンジョイできる。
・気分次第で作業する場所を選べるので、気持ちにゆとりが出る。
デメリット
・街と田舎に住まいを確保する必要があり、管理コストが2倍になる。
・二つの拠点を行き来するので、移動費・交通費が増え肉体的負担も無視できない。
・移住と違い「遊びに来てる人」と見られがちなので、地元コミュニティの一員になる努力が必要。

街の仕事とは別に、田舎にも仕事を持つ(田舎を舞台にしたブログ、農家や古民家カフェでアルバイトなど)。都市部の家を持ちつつ、田舎にも生活拠点になる家も確保する(村町営の賃貸住宅、リノベーションした空き家など)。年間を通して定期的に秘密基地に滞在する(夏は涼しい地域・冬は温暖な地域へ季節移住、仕事仲間とシェアハウスなど)。

2014年に発表された国土交通省の予測では、2030 年には二地域居住者が潜在的希望者も含め1080 万人が志向するようになるとのこと。

街と田舎、どちらか一方だけでは実現できない、多様な暮らし方を創造するデュアルライフ。あなたならではの“いいとこどり”を実践してみませんか?
 

時間や空間に縛られず旅するように暮らす・働く/ノマド・ワーカー

三種の神器を携えて遊牧民になる

三種の神器を携えて遊牧民になる

オフィスを持たない、場所を選ばない、雇われない、を実践する「ノマド・ワーカー」が増えてきています。ノマド(Nomad)とはもともと「遊牧民」という意味。

今やインターネット(Wi-Fi)環境の整備は、観光・防災や教育・介護への活用等を含め、地域の活性化のための不可欠な社会基盤として進化中。決まった住居を構えずとも、旅人のように暮らしを楽しみ、仕事をこなすこと(もちろん共同作業も)が可能な時代がやってきたんですね。

メリット
・インターネット環境が整ってさえいれば、仕事の場・生活の場が自由に選択できる。
・会社に出勤する必要がないので、マイペースで仕事が進められる。(企業によってはこのワークスタイルを社員に認めているケースも)
・暑い季節は涼しい北へ・寒い時期は暖かい南へ、住居を定めず旅人のように暮らせる。(正に遊牧民!)
デメリット
・パソコン操作などの基本的なスキルの他、収支の管理・営業活動・仕事環境の整備といった、広範囲にわたる知識を持たなければ成り立っていかない。
・(フツーのサラリーマンを辞めることになるので)社会的バックアップ無くなり、生活全般をコントロールできる自己管理能力が必須となり、些細な事から決断事項まで自己の責任で負うことになる。

ノマドワーカーの三種の神器(スマートフォン+ノートPC+モバイルバッテリー)を携えて、街中のカフェを移動しながら、遊牧民(ハシゴですね)になってみよう。行き交う人をウォッチングしながらアイディアを探し、プランを練り上げてみる。オフィスや自宅と比べて、快適だったり効率がアップしたら、あなたはノマドワーカーの素質ありといえますね。


本当の田舎暮らしは移住後からスタートします。新参者だからといって遠慮し過ぎてはいけません。地域コミュニティやサークル活動などへ積極参加して、新しい情報や提案を働きかけましょう。街からの移住者+地域の人々とのコラボレーション・ライフが、地域全体の活性化に結びついていくはずです。
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