<今回のポイント>  

「品川新駅(仮称)」は、街づくりと一体の一大プロジェクト

品川と田町の間に「品川新駅(仮称)」ができると最初に聞いたとき、正直、「品川駅」にリニア中央新幹線の東京側ターミナルができるというニュースのインパクトが強いせいか、私はあまりピンと来ませんでした。「1971年の西日暮里駅以来約50年ぶりの新駅」「JR山手線の30番目の駅」といった点が強調され、ことさら駅ばかりにフォーカスされていた面もあるかもしれません。

しかし、8月29日に、7割方できあがった新駅舎がマスコミに公開され、テレビや新聞で報道されたのをきっかけに、改めて全体像を調べてみたところ、予想以上にスケールの大きなプロジェクトであることがわかりました。
品川新駅周辺の開発マップ

図1 品川新駅周辺の開発マップ


計画対象になる車両基地跡地の広さは、なんと東京ドーム三個分に相当する13ヘクタール。マップで見るとわかるように、駅舎から西側の第一京浜(国道15号線)にかけての南北に細長い全長1.6kmに及ぶエリアに、江戸時代の宿場町のにぎわいを演出する“新東海道”や広場、そして、マンション・ホテル・オフィス・商業施設など7棟の建物を整備する「エキマチ一体開発」になるそうです。

その中には、国際会議場や展示会などのコンベンション、エンターテイメント機能、外国人も利用しやすい医療や教育施設も整備する、などが含まれ、欲張りともいえるほどのビッグプロジェクトなのです。

新駅は2020東京五輪までに暫定開業する予定で、全体計画としては2024年の街開きを目指して進行しており、駅舎の位置は、京浜急行線が乗り入れている都営浅草線「泉岳寺」駅に近く、両駅は地下通路で結ばれる計画のようです。「泉岳寺」駅からは、羽田空港まで30分かからずに行ける交通利便性の高さが大きなメリットと言えます。事業主体のJR東日本が街づくりのコンセプトを「グローバル ゲートウェイ品川」と銘打っていますが、世界と東京を結ぶ空港へのアクセスの良さも感じさせるコンセプトですね。

これほどのインパクトを持つ計画であることが広まれば、周辺の不動産市場にも少なからず影響を与えるでしょう。

 

泉岳寺~高輪エリアのプレミアムマンションを探すなら?

「品川新駅」周辺の中古マンション市場についてご説明しましょう。海側のほうには、残念ながら、ほとんど中古マンション・ストックはありません。品川駅か田町駅を最寄りとする湾岸タワーマンションが中心で、新駅ができても利便性が高まる物件は、実は数えるほどしかありません。

物件が豊富なのは新駅の西側、つまり内陸側の泉岳寺から高輪にかけてのエリアです。第一京浜(国道15号)沿いは、シングルやDINKS向けの小規模マンションが多いため、ファミリータイプのハイグレードマンションを探すなら、少し丘の上のほうに目を向けてみましょう。

高縄(現:高輪)という地名は「高縄手道」の略語で「高台のまっすぐな道」を意味するそうです(港区ホームページより)。周辺は江戸時代から寺院や大名屋敷が集まり、幕末には英仏蘭などの外国公使館がこれらの寺院に置かれました。明治時代以前から国際色豊かだったわけです。この界隈にある中古マンションをいくつかご紹介しましょう。

ファミールグラン三田伊皿子坂
ファミールグラン三田伊皿子の外観写真

<物件概要>所在地:港区三田4丁目/交通:都営浅草線「泉岳寺」駅徒歩4分、東京メトロ南北線「白金高輪」駅徒歩6分/専有面積:53.86~ 133.33m2/総戸数:172戸/築年:1998年3月


このマンションと交差点を挟んだ斜向かいに、大正7(1918)年創業の和菓子屋「松島屋」があります。昭和天皇が皇太子時代にお住まいになられていた高輪皇族邸(旧高松宮邸)も近く、この松島屋の豆大福が好物っだったとか。2019年4月30日に今上天皇陛下が退位された後、この高輪皇族邸に仮住まいするそうです。

松島屋と高輪皇族邸が面する道路は、「二本榎通り」と呼ばれ、「メリーロード高輪」という名の商店街につながり、飲食店や生活関連サービスのお店が軒を連ねています。高輪台方面に南下すると、高輪エリアのランドマークともいえる次の物件があります。

高輪ザ・レジデンス
高輪ザ・レジデンスの外観写真

<物件概要>所在地:港区高輪1丁目/交通:都営浅草線「高輪台」駅徒歩6分、東京メトロ南北線「白金台」駅徒歩8分/専有面積:38.07~285.25m2/総戸数:574戸//築年:2005年10月


地上47階のタワー棟と9階建てのテラス棟から構成された大規模開発マンションで、グランドピアノがあるラウンジ、スパ、茶室、展望室など特徴のある共用施設が充実しています。

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