貯蓄/貯蓄を増やす習慣

驚くほど貯金ができる!?今すぐやっておきたい3つの見直し

実は、お金が貯められるかどうかは、「努力」や「才能」では決まりません。大切なのは、「お金を貯められる環境」をつくることです。そこで今回は、数ある論文や調査結果をもとに、「お金を貯めやすい環境づくり」のやり方をご紹介します。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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本気でお金を貯めたい人が、今すぐ変えるべき3つのコト

「がんばってもがんばっても、お金が貯まらない……」という方を、よく見かけます。頭も良い、努力もしている。でも、なぜか、お金が貯まらない。もしかして、あなたにも、身に覚えがあるのでは?
 
本気でお金を貯めたかったら、試したい行動

本気でお金を貯めたかったら、試したい行動

実は、お金が貯められるかどうかは、「努力」や「才能」では決まりません。大切なのは、「お金を貯められる環境」をつくることです。
 
そこで今回は、数ある論文や調査結果をもとに、「お金を貯めやすい環境づくり」のやり方をご紹介します。
 

変えるべきことその1:クレジットカードを使わない

「クレジットカードを使う人ほどお金を貯められない」というのは、多数の団体の調査結果によって実証されています(1)(2)(3)。これらの調査結果によると、「クレジットカードを使って、たくさん買い物をしている人ほど、貯金が無い割合が高かった」のだとか。
 
たしかに、クレジットカードには、言わずもがなの魅力があります。イチバンの魅力は、「お金を持っていなくても、買い物できる」という点です。クレジットカードが現れる前は、「お金を貯めたから、買い物をする」というのが当たり前でしたが、今では、そういった習慣が薄れてきてしまっているのです。
 
また、精神科医のデビッド・クルーガー博士の研究(4)によると、クレジットカードを使うことで、支出が23%増えるのだとか。それに加えて、持っているクレジットカードの枚数が増えるほど無駄遣いが増える可能性が上がります。武庫川女子大学の研究によると、米国学生ローン大手の調査で、クレジットカードの所有枚数が多いほど、負債額が増えるということが分かっています。
 
つまり、何を言いたいのかというと、「クレジットカードをたくさん使う人ほどお金を貯められない」「クレジットカードをたくさん持っている人ほど借金が多い」ということです。こういった点を踏まえても、安易にクレジットカードを使うことは、得策といえないでしょう(カードで儲かっているのは、僕らではなく、カード会社や小売業者だけですからね)。
 

変えるべきことその2:口座を1つにまとめる

社会人は忙しいですから、お金の管理にかけられる時間も限られています。「家計簿をつけた方がよい」なんてことはみんなが分かっています。それでも「家計簿をつける時間がない」というのが、イチバンの悩みなんですよね。
 
だから、「お金の管理の手間を少しでも減らす」ということが大切です。Himanshuらの研究によると、「お金をたくさんの口座に分けて管理するよりも、1つにまとめてしまった方が貯金しやすい」ということが分かっています(6)。
 
「貯金用の口座」だとか、「生活費用の口座」だとか、そういったところに分けてお金を管理すべきだ!みたいな話もありますが、あれはあくまで、時間に余裕があって、お金を管理できることが前提のものです。
 
忙しい人にとっては、「1つにまとめて管理」した方がよいという研究結果もあります。だから、むやみに口座を分けるのではなく、「お金を管理しやすい環境をつくる」ってことが大切だと思いますよ。
 

変えるべきことその3:固定費を見直す

最後が、「余計な出費を減らす」ことです。とくに、僕らが節約すべきなのは、ちょっとした食費だとか交際費よりも、「電気代」「通信費」「保険料」といった固定費です。こういった支出は、えてしてムダが多い分野でもありますから、まずはこれらの支出に目を向けるのがよいでしょう。
 
たとえば、ある調査(7)によると、日本の家庭の8割が、生命保険に加入しているのだとか。保険はそもそも、「保険会社が儲かるように設計されているサービス」です。だから、まずは要らないサービスを解約しましょう。「要らない保険を解約する」「要らない保証サービスには加入しない」といった点を検討し、出費を抑えるだけでも、家計はだいぶラクになると思いますよ。
 
電力代においては、電力自由化がはじまったにも関わらず、電力契約を切り替えている世帯は、16%にとどまっています(8)。要するに、「節約できるはずなのに、面倒だから切り替えていない」ってことですね。なんてもったいない!
 
それに、「通信費」については、さいきんは「格安SIM」などのサービスが充実しています。それこそ、さいきんはMVNO(仮想移動体通信事業)などのサービスも充実してきました。しかし、2020年3月時点でMVNOの利用率は、全体の13.2%にとどまっています(9)。つまり、通信費も、「大半の人がムダにお金を払っている」ということです。
 
案外、固定費を見直してみると、ちょっと変えるだけで、むっちゃオトクなことがよくあります。よって、本気で貯金をしたい方は、まずは「固定費」を見直すのがよいと思いますよ。
 

まとめ

「自分は努力できないから」「自分には才能がないから」と諦めていた、そこのあなた。努力や才能は、重要ではありません。大切なのは、環境づくりです。だから諦めないでください。
 
繰り返しますが、お金を貯められるかどうかは、「努力」や「才能」では決まりません。どうせ節約するなら、「ラクして」節約したいものです。ツライ節約は、長くは続けられません。
 
大切なのは、「ラクしてお金を貯められる環境づくり」です。クレジットカードや口座管理、固定費の見直しなど、今回お話ししたのは、貯金の「基本」ばかりです。

こういった基本をきちんと見直すことで、ほとんど負担なく、圧倒的な成果につなげることができます。この記事をきっかけに、少しでもたくさん、貯金できるようになってくれたら嬉しく思います。
 
●参考文献
  1. 調査:日本の消費者信用統計(日本クレジット産業協会)
  2. 調査:国民経済計算確報(内閣府)
  3. 調査:家計の金融行動に対する世論調査(金融広報中央委員会)
  4. 書籍:デビッド・クルーガー著『「お金」のシークレット』
  5. 論文:大学生とクレジットカードをめぐる問題
  6. 論文:Influence of Motivated Reasoning on Saving and Spending Decisions(Himanshu, M. Et al)
  7. 資料:生活保障に関する調査(生命保険文化センター、2016)
  8. 資料:電力小売全面自由化の進捗状況について(資源エネルギー庁)
  9. 資料:電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(総務省)

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