お金の話を公ではしたがらない日本人。でも世界では……

日本のお金の常識に捉われているうちはお金持ちになれない!?
中国、シンガポール、マレーシア、香港などアジア各国・地域を拠点に
ビジネスを展開し、アジアの富裕層を知るジョン・シュウギョウさんが、
これからのグローバル時代にお金持ちになる方法を伝授します!

 
グローバル化時代のお金の考え方

グローバル化時代にお金持ちになるための新常識とは?


 

お金の考え方は、日本人だけは明らかに他の国々の人と違う

現在私は日本だけでなく、マレーシア、シンガポール、ベトナム、香港にそれぞれ拠点を持ち、投資の教室や経営コンサルタント、ビジネスコーチングなどを行っています。アジアの各国・地域を毎月のように回りながら、多くのビジネスパーソンや投資家、経営者などに会ってきました。

だからこそ、さまざまな国・地域の事情や国民性を知ることができたと思っています。そして面白いことにお金に対する意識や向き合い方がそれぞれ違うのです。中でも一番特殊なのが日本です。日本人だけは明らかに他の国・地域の人と違うというのが私の実感です。

まず、日本以外の国・地域の人たちはお金の話をすることに抵抗がありません。投資セミナーに集まってくる人たちは皆明確な目標があります。「先生、私は5年で資産を100万ドルまで増やします!」「事業を起こして年収50万ドルまで稼げるように頑張ります」……。

誰もがお金を稼ぐこと、増やすことに前向きで、それを公言するのです。それはセミナーのような場だけでなく、普通の会話でもです。その点、日本人はどうでしょう? 露骨にお金のことを話すのは「はしたない」とか、「下品だ」とか考える人が多いのでは? 

株の投資セミナーなどに参加されている人たちも、周囲の人に内緒できている人がほとんどです。お金の勉強をしているのが周りに知られると恥ずかしいとか、お金を儲けようとしていると思われるのが嫌だからなのでしょうか?
 

お金を稼ぎたい、増やしたいという人ほど信用する

対照的なのは中国人です。彼らは「お金を稼ぎたい」「成功したい」という人を信用します。「私はお金が嫌いです」という人とは付き合いません。なぜならお金は生きていくうえで必要不可欠なものだという認識が徹底しているからです。

日本の言葉に「清貧」というのがありますね。貧しいことを美徳とし、贅沢は罪悪であると考える。たしかに「足るを知る生き方」というのは大事です。同じ儒教国である韓国にも多少その意識があります。しかし、それ以外のアジアの国・地域に清貧の思想はありません。むしろ貧しさこそ敵であり、諸悪の根源だと考えています。

東南アジアの国・地域でもGDPの低い国がたくさんあります。彼らは貧しさが争いを生み、不幸や苦しみを生むという現実に直面しています。だからこそお金を稼ごうと考える。お金から目をそらさずに、正面から向き合うことがまっとうな生き方だと考えいているのです。
 

日本人もホンネはお金が大好き

でも、日本人だって少し前までは同じような状況だったのではないでしょうか。終戦から高度成長に向かう時期は、誰もが貧しさから抜け出したいと必死で働いていたはず。いまでこそ清貧の思想などがもてはやされますが、バブルの頃などは有り余ったお金で海外の不動産や企業を買収し、「エコノミックアニマル」と呼ばれた時期もありました。

おそらく日本の人たちもそれ以外のアジアの人たちも、本音は同じだと思います。やはり貧しさは嫌だし、豊かになりたいと思っている。お金だって本心はたくさん欲しいと思っているはずです。でも、日本人は建前と本音がある。本音はどんなにお金を稼ぎたい、増やしたいと思っていても、人前ではそれを明言しません。

ただ、私が思うのは、それが日本の人たちのお金に対する態度をゆがめているのではないかということです。「お金のことを口にしたら恥ずかしい」。そんな気持ちが、お金に対する自然な意識やモチベーションを妨げているように感じます。

日本人のお金に対する文化的な刷り込みは、日本の中にいるとなかなか気がつかない事かも知れません。それが当たり前という社会の中では、自分たちの特殊性に思い至ることは難しいと思います。
 

マイナスの刷り込みを外せば新たな可能性が生まれる

私は韓国人であり、日本をはじめ中国や東南アジア各国・地域など、比較的いろんな国・地域を見て比較できる環境にいるので、違う見方ができるかもしれません。ただ、ここまで言うと、何やら日本や日本人を一方的に非難しているように取られるのではないかと心配です。

じつは後に改めて触れますが、私自身は日本の特殊性を知りながらも、それゆえに日本の社会と日本人の方たちの良さを痛感している人間でもあります。そしてその能力や勤勉さ、まじめさをリスペクトしています。

だからこそ、お金に対するマイナスの思い込みや刷り込みから自由になってほしいのです。そうすれば必ず大きな結果が生まれる。新しい潮流が生まれるかもしれません。それはもしかすると世界の模範になるかもしれない。それくらい私は期待をしているのです。

そのためにも、私がいまアジア諸国・地域の人たちと付き合うことで感じた、「お金持ちになるための法則」を参考にしていただければと思います。以後の回で具体的なその方法をご紹介しましょう。

★第2回『お金は人間関係そのもの!人を大切にする華僑のお金の法則』に続きます

教えてくれたのは……

ジョン・シュウギョウさん
 
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1971年韓国生まれ。TBL投資アカデミー代表。経営学修士(MBA)。韓国の軍務服務時に日本語を独学で習得。1997年に留学生として来日。3年間で大学のすべての単位を取得し飛び級卒業する。経営学修士(MBA)を取得後PwC、KPMGなどの会計法人のコンサルティング部門で経営コンサルタントとして活躍。投資に目覚め、独立。TBLアドバイザリーを設立し、東京を中心に投資学校を運営する。現在はマレーシア、シンガポール、ベトナム、香港などに法人を立ち上げ、投資セミナーや経営コンサルティング、ビジネスコーチングなどを行う。現在はマレーシアのペナンに家族とともに暮らし、アジアの各拠点を回りながら仕事をこなす。主な著書に『世界一やさしい株の教科書1年生』(ソーテック社)など。

取材・文/本間大樹
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