アルフレックスとは、日本のモダンファニチャーのトップブランド

「アルフレックス」とは、日本のモダンファニチャーのトップブランドのひとつです。そんなアルフレックスの歴史や特徴・魅力について、詳しく解説します。また名作・代表作といえるソファやチェアもご紹介します。

*画像はすべてアルフレックス  ジャパン提供

INDEX
アルフレックスの歴史
アルフレックスの家具の特徴・魅力
アルフレックスの名作


アルフレックスとは、どんなブランド? 歴史を辿る

アルフレックス 

恵比寿駅から徒歩5分の立地にあるアルフレックス 東京のショールーム 全国に直営店4店舗

その歴史はイタリアのミラノで1951年に始まります。「arflex(アルフレックス)」の“ar”は“家具”を意味するイタリア語のarredamenti、“flex”は“柔軟性”を表す英語のflexibility。つまり社名には“柔軟性のある家具”という意味が込められています。

1951年に開催された第9回ミラノ・トリエンナーレという、美術工芸の国際的な展覧会で金賞を受賞した椅子は、まさに「柔軟性のある家具」でした。当時の家具は、木材や藁といった自然素材を用いて熟練した工芸家たちが手作業で作る、時間もコストも要するものだった時代。そんな中、形状の自由度が高く、大量生産も可能な成形ゴムやエラスティック・ゴムベルトを用いたものを発表したのです。この受賞は、アルフレックスのブランドの出発点といえるでしょう。

上記の例からもわかるように、アルフレックスの家具は、アイデア・素材・構造などに先進性を持ったファニチャーブランドでありながら、あくまでも「使う人ありきの家具」としてイタリア人達に支持されたのです。

アルフレックス ジャパンは、イタリアのアルフレックス社で家具作りを学んだ保科正(ほしな・ただし)氏(現・顧問)によって、1969年に創業されました。高度成長当時の日本では家具売り場に行けばちゃぶ台と箪笥、婚礼セットが並んでおり「ソファ」は応接室にあるものでした。アパレルの仕事でイタリアに滞在していた保科氏は、イタリア人家族がソファでくつろぐ姿を見て、その心豊かな暮らしぶりに感動しました。その後イタリアのアルフレックス社に入社し、家具作りと住まう人が中心となる豊かなライフスタイルを学び、日本での販売権とオリジナルデザインの製造権を得て帰国しました。

以来、アルフレックスは、日本人の住環境にまつわるライフスタイルの変化を牽引したブランドとして、人気を博します。
 

アルフレックスの家具の特徴・魅力3点

アルフレックス 

ショールームのディスプレイは、家具単体ではなく暮らしをイメージしやすい提案があり参考になる

■アルフレックスの特徴・魅力1:イタリア生まれの日本育ち
アルフレックスはイタリア生まれ、日本育ちのブランドです。イタリアでの本来の持ち味や哲学を重んじながら、日本の価値観や住環境に適したものづくりによって大きく発展しました。2つの国のいいとこ取りがなされている、それがアルフレックスの最大の魅力といえるでしょう。

たとえば、カバーはお客様自身で交換してもらえるようになっており、普段は目に見えない裏側の部分も、使いやすさにこだわって作られています(ソファもすべてカバーを外せるようになっているので、汚れたときクリーニングに出したり、季節の変わり目で交換することも可能です)。そんなこだわりの製品が、日本の生活にマッチしたサイズやデザインで提供されているのが嬉しいところです。

■アルフレックスの特徴・魅力2:自社工場でのメンテナンス体制があるため、安心して長く使い続けられる
2015年にできた川崎のメンテナンス工房では、長年使われたアルフレックスの家具を預かって、生地の張り替えやウレタンの入れ替えなどを行なっています。昔の製品も型紙や設計図が保管してあり、時間が経って商品として廃番になっても、修理対応をしているとのこと。これはあらゆる分野の日本の企業姿勢の中で、非常に貴重な取り組みです。

■アルフレックスの特徴・魅力3:シンプルで時がたっても時代遅れにならない
アルフレックスは、デザイン以上に「長く使ってこそ価値がある家具」という点を売りにしています。だからこそ、空間になじみ、やさしい空気を醸し出すようなシンプルなアイテムが多いのが特徴です。

また、全ソファアイテムがカバーリング式なので、時代の変化に合わせて、気軽に着せ替えてインテリアを楽しむことができます。

とはいえ、新鮮なデザインにも注力。アルフレックスらしい独自の審美眼で、国籍を問わず、新進気鋭のデザイナーと積極的に取り組みをしています。また、社長自ら、国内外の展示会で熱心にご覧になっているのは業界関係者の中でも既知のこと。故に、毎回新作家具とその見せ方が楽しみな、進化するブランドであり続けています。
 

アルフレックスの名作5点

■アルフレックスの名作1MARENCO(マレンコ)
マレンコ

コロンとしたフォルムが特徴のマレンコは、実は和室にも馴染むデザイン

アルフレックスといえば、すぐに浮かんでくるイメージはマレンコでしょう。1971年に発売されて以来、40年以上の間に100回を超える仕様改良をしている“進化する定番”アイテムです。写真のリネン風カバーにスタンプを押したものは、インテリアにほどよいヌケ感を作り出しています。様々な生地でカバーリングできるにも関わらず、リネンを用いたマレンコのヌード張り地(カバーを外したときの張り地)の佇まいが人気を博し、カバーとして改めて開発されたという逸話も面白いですよね。

こちらは次の記事にて、詳しくご覧くださいませ。→「ソファーの上手な選び方ー構造から見たデザイン
 

■アルフレックスの名作2NT(エヌティー)

NTdining

編み込んだ革の風合いが美しく、すわり心地のいいロングセラー

1977年の発表以来、40年以上経つ今でも、アルフレックスのダイニングチェアといえば眼に浮かぶような名品。木と革のもつ特性を十二分に生かしたチェアです。成型合板で作られたフレームは、頑強な構造でありながら、身体になじむしなやかな曲線を描き、さらに革の編み込みが良好なクッション性を与えています。また、テープの締め直しが可能で、高いメンテナンス性も魅力。日本が世界に誇る家具デザイナー、川上元美氏デザインで、2009年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しています。

■アルフレックスの名作3ASOFA(エー・ソファ)
エーソファ

シワの表情も魅力のロングセラーアイテム。カバーリングなのでツートンにして遊ぶのも楽しい

1986年発売以来つねにトップ3のロングセラー&人気モデル。「くつろぎの理想形」をテーマにベーシックなスタイルを追求した、アルフレックスの代表的ソファです。シンプルかつ上品で、暖かみを感じさせるデザインと、独特のやわらかい座り心地が、発売以来変わらぬ人気を誇る理由です。

アルフレックスジャパンが創業から15年を経過した1985年、それまでに構築したノウハウを結集し、シェル(ボディ)とクッションだけという、シンプルな構造でソファをつくる開発に着手。従来のソファの張り込まれた堅いイメージから、より上質のリラックスを求め、タブーとされてきた「しわ」も、豊かな表情として積極的に取り込み誕生したアイテムです。

ベースやシート、シートバッククッション、アームクッションの色がそれぞれ自由に組み合わせ可能なため、インテリアに合わせて自在にコーディネートが楽しめるのが魅力です。

■アルフレックスの名作4BRERA(ブレラ) 
ブレラ

"ペニンシュラ"と呼ばれる背やアームのないユニットによる抜け感と伸びやかさが特長

2013年発売。イタリアのデザイナー セルジオ・ブリオスキによる、開放的でダイナミックなソファです。ソファを壁から離し、背面にコンソールやスツールなどを配置した、新しいリビングスタイルを提案。ソファの内側だけでなく、外側にも広がる「拡張型リビング」を提唱したモデル。

さまざまな向きで座ることができるので、家族が別々のことをしながらも、同じ空間で過ごしやすくなりました。スマ-トフォンやタブレットが普及した現代にふさわしいリビングスタイルといえます。

また、ソファの居住性を高める多彩なテーブルもラインナップ。ブレラの特徴でもあるステンレスの脚部や、大理石・木質・張り地から選べる天板など、質感豊かな素材を組み合わせることで、スタイリッシュで成熟感のある演出を可能にします。

■アルフレックスの名作5BLANCHEブランシェ) 
アルフレックス 

繊細な脚や滑らかな形状のクッションが空間にリズムを生み出す  

フランス人デザイナー、パトリック・ノルゲ氏による先進的デザインのパーソナルソファ。精密かつ堅牢な成型合板技術により生まれた滑らかな三次元形状のシェルと細いスチール脚部が特徴です。シートの適度な沈み込みや緻密に設定された傾斜角、またヘッドレストにより、頭部までしっかりサポートする、快適な座り心地。背面とヘッドレストを含む内側は張り分けも可能で、よりパーソナなカスタマイズが楽しめます。

■アルフレックスの名作6RINN(リン)

アルフレックス 

とぎれることなく流れていく、しなやかで美しいラインをもつチェア

突板の木目を一方向に合わせ、細部まで精緻に仕上げることで、一般的な成形フレームでは味わえない、とりわけ洗練された存在感が生まれました。

座り心地は、スリムな見た目以上に安定性があり、シートバックやアームの曲線が心地よく身体にフィットします。ダイニングチェアで初めてカバーリング仕様を取り入れ、メンテナンス性にも優れています。さまざまなアーティストとのコラボレーションによる限定カバーなども販売し、話題性も高いチェアです。2011年発売、藤森 泰司氏デザイン。

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