食と健康

子供のあごを鍛えるお薦めの食材とメニュー

ハンバーグばっかりはダメ!子供の歯やあごを鍛えるお薦めの食材とメニュー子供に好まれるメニューの筆頭に挙げられる「ハンバーグ」や「カレーライス」など。しかし、喜ぶからといって毎日では困ることもあるのです。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

子供が「やわらかいメニュー」を好むワケ

食事をする兄妹

子供がやわらかいメニューを好むのにはワケがあります。しかし、子供の言い分ばかりを聞いていると、将来、子供にとってよくないこともあるんです。

子供に「何が食べたい? 」と尋ねると、回答率の筆頭にあがるのは「ハンバーグ」や「カレーライス」といった料理です。

実は、これらの料理は、味付けが濃く、食材をやわらかくして調理してありますので、体の大きさに対してたくさんのエネルギーを必要とする子供にとっては好都合。しっかり噛まなくても飲み込むことができるため、疲れる前にたくさんのエネルギーを確保することができるのです。

だからこそ、最近の子供たちは体格がよくなっています。体格が良くなってきたこと自体は喜ばしいことだと思いますが、一方で歯並びが悪く、歯科矯正をする子供も増えています。
 

歯科矯正が多いのは「あごが小さい」から

最近は、歯科矯正をしている子供が多くなっています。少子化に伴い、1人の子どもに使える金額が増えたこともあるでしょうが、それ以上に「子供たちのあごが小さくなっていること」が原因として挙げられます。

子供たちのあごが小さくなった理由は「噛まないから」。この1点に尽きます。

「疲れる前にエネルギーの多い食事を多く食べたい」という子供の欲求を満たすことは大切ですが、そのために噛まなくなってあごが弱くなり、歯科矯正の必要が生じてしまうのであれば、かえってかわいそうというものです。

また、よく噛まない子供は内臓に負担がかかりやすくなるため、生活習慣病のリスクも上がります。
 

あごを鍛える食事とは?

食物繊維,固いもの

食物繊維のはいったメニューを選ぶ

あごを鍛えるためには、なんと言っても「噛む回数を増やすこと」です。昔は「硬いものを食べると歯が丈夫になってあごが鍛えられる」といわれていましたが、実際には、硬いものを食べるよりも、「噛むこと」に意義があります。

大人でも肥満予防のために言われることではありますが、
  • 1口30回かむ
  • 時間をかけてゆっくり食べる
ことができる食事メニューが必要です。

そのために適した食材としては、食物繊維を多く含む食材(たけのこ、レンコン、にんじん、ほうれんそう、小松菜、りんご、柿、なし、さつまいも、大豆、いんげん、ごま、アーモンド、くるみ、きのこ類など)や、骨や歯の成分となるカルシウムを多く含む硬めの食材(煮干し、こんぶ、わかめ、干物、貝類など)がオススメです。

例えば、ひじきの煮物やれんこんやにんじんの入った煮物などが適しているでしょう。

体を大きくするための食事とあごを鍛える食事を併用して、大きく健康に育ててあげたいものですね。
 

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