皮膚・爪・髪の病気

【症例画像】赤いイボ・老人性血管腫の取り方・治療法

【皮膚科医が解説】年齢を重ねると顔や首、腕など、体にできる赤いイボ。多くは「老人性血管腫」と言われるものですが、くも状血管腫、血管拡張性肉芽腫、静脈湖など、他の病気の可能性もあります。見た目が気になる場合の取り方、除去法、治療法について解説します。

野田 真史

執筆者:野田 真史

皮膚科医 / 皮膚の健康ガイド

赤いイボの取り方は? 顔や首、胸のイボが大きくなり気になる場合

鏡を見る50代女性

顔や首、胸、背中などにできる赤いイボ。多くは老人性血管腫というものです

赤いイボが顔、首や胸、背中、腕にできたので気になっている、という方がクリニックをよく訪れます。この場合の診断は、たいていが「老人性血管腫」と呼ばれるものです。

30代以降に少しずつ増えてくることが多い良性のできもので、細かい血管が赤いできものの中に多数入っています。1~3ミリほどの平ら、もしくは少しだけ盛り上がって、表面はツルッとしています。でき始めは平らですが、時間が経つと少しずつ大きくなり、盛り上がることが多く、基本的には無治療で大丈夫ですが、赤みも目立つので見た目が気になり除去したいと考える方も少なくありません。実際の症例画像も示しつつ、対処法、取り方等について詳しく解説します。

<目次>  

老人性血管腫の症例写真・治療の必要はなし

■老人性血管腫の症例写真・画像
老人性血管腫の写真・症例画像

額にできた老人性血管腫。小型で1ミリ程度の時は平坦だが、大型で3ミリほどになると盛り上がってくる。表面はツルッとしている

老人性血管腫の場合、ひっかくと出血する程度で症状がないことが多いです。ひっかかり出血を繰り返す方はいます。出血を繰り返す場合以外には治療の必要はないですが、見た目が気になる場合にはレーザーなどで治療を行いましょう。
 

老人性血管腫の取り方……ヨクイニンは効果なし

老人性血管腫は顔、首、胸、腕といった服の外に露出する場所にもよくできるので、見た目が気になるので取ってしまいたいという方も多いです。通常のイボに使うことのあるサリチル酸のパッチやヨクイニンの飲み薬は、残念ながら無効です。
 

病院・クリニックで受けられる老人性血管腫の治療法

老人性血管腫を治療する場合はレーザーや手術で物理的に血管が増殖した部分を破壊する必要があり、大きく分けて以下の3つの治療法があります。

■パルスダイレーザー
血管の赤みに反応するレーザーで、老人性血管腫にもよく効きます。パルスダイレーザー(pulsed dye laser)というのがこのタイプのレーザーの総称で、Vbeam(ブイビーム)という機械の名前でよく知られています。パルスダイレーザーを使って治療すると、皮膚を削ったり切ったりせずに治療が可能ですので、治療を希望する場合はこのレーザーで治療を行っている皮膚科クリニックを受診するとよいでしょう。

■ラジオ波メス(サージトロン)、炭酸ガスレーザー
この2つのいずれも皮膚の表面を削ることで皮膚のできものを除去します。ラジオ波メスでは直接できものの表面に接触させて、炭酸ガスレーザーでは中空でレーザーを打つことによって、老人性血管腫がある部分の皮膚を焼灼します。浅いキズにはなりますが、1~2週間もあればふさがり、きれいに治ることが多いです。小型の老人性血管腫であればパルスダイレーザーの方がキズを作らずいい治療ですが、大きい場合には取り切れない場合があります。その場合には、ラジオ波メスや炭酸ガスレーザーで削り取るほうが有効な治療になります。

■手術
手術の場合、老人性血管腫は小型なので、パンチという2~6ミリ程度でくり抜く道具を使って、麻酔をかけたあとにとることが多いです。とったあとには1~2針ほど縫います。手術で取る場合の利点は診断を顕微鏡の詳細な検査で調べられる点です。もしほかのできものと紛らわしい場合は手術を選択します。キズがわずかに残る可能性はありますが、小型であれば目立ちません。
 

老人性血管腫以外の赤いイボができる病気

大人で体や腕、脚に小さな赤い点ができる場合には老人性血管腫の可能性が高いですが、場所や年令によってはほかの可能性を疑う必要があります。

■くも状血管腫(症例写真も)
中央が赤く少し盛り上がり、周りにチリチリと開いた血管が見えるできものです。お子さんにできることもあります。しっかり治療するのであれば、前述のパルスダイレーザーを当てるのがいいでしょう。
くも状血管腫の症例写真・画像

子供のほほにできたくも状血管腫。真ん中が少し赤く盛り上がり、周りにちりちりとした血管が放射状に見える。自然に消えることも多いので、子どもにできた場合は様子を見ることが多い


大人でくも状血管腫が多数見られる場合は肝臓の病気が潜んでいることがあるので、注意が必要です。

■血管拡張性肉芽腫
手足に多く、キズができたあとに血管が異常に増殖してしまいできる、赤いできものです。大きさは数ミリ~1センチ程度のことが多く、血管が多いので簡単に出血します。かさぶたが付着していることが多いです。こちらも良性のできものですが出血を繰り返すので、ラジオ波メス、炭酸ガスレーザー、通常の手術いずれかの方法で除去することが多いです。

■静脈湖
唇のできもの・静脈湖の症例画像

くちびるにできた静脈湖の症例画像。黒色で少し盛り上がったできものが確認できる


唇にできる青~黒色の少し盛り上がったできものです。日光による唇へのダメージで血管が変形しやすくなるので、静脈湖は50代以降と年齢が上がるとできやすくなります。症状は通常ありませんが、ちょっとした刺激やキズで出血を繰り返す場合もあります。見た目に色と盛り上がりが気になりますので、治療することが多いです。パルスダイレーザーを使うと傷を作らずにきれいに治せることが期待できます。
 

赤いイボの正しい取り方はレーザー治療か手術

赤いイボは血管のできもので、その多くが老人性血管腫です。レーザーや手術によりきれいに取ることができますので、設備を備えた皮膚科クリニックを受診してご相談ください。

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