キューバの首都ハバナの観光

キューバの名物、アメリカ製のクラシックカーが行き交う、パセオ・デ・マルティ通り。背後の建物は手前がハバナ・アリシア・アロンソ大劇場、奥が旧国会議事堂。

キューバの名物、アメリカ製のクラシックカーが行き交う、パセオ・デ・マルティ通り。背後の建物は手前がハバナ・アリシア・アロンソ大劇場、奥が旧国会議事堂。

キューバを観光するにあたり、まず行きたいのが首都ハバナの旧市街。歴史的建築の数々が並び、タイムスリップしたかのような情景が続くのがたまりません。では、このエリアには具体的にどのようなスポットがあるのでしょうか。

 街ごと世界遺産!オールド・ハバナ(旧市街)を徒歩で散策

カラフルで味わい深い建物が並ぶパセオ・デ・マルティ通り(Googleマップ)

カラフルで味わい深い建物が並ぶパセオ・デ・マルティ通り(Googleマップ

キューバの首都はハバナで、現地の言語であるスペイン語ではLa Habana(「ラ・アバナ」と発音)といいます。この都市の中で、ハバナ旧市街(オールド・ハバナ、スペイン語ではハバナ・ビエハ)と呼ばれるエリアはスペインの植民地だった頃からのものを含む歴史的な建築が数多く残り、壮観です。実際に見てみると、街ごとユネスコの世界遺産に登録されているということが、よくわかります。
ハバナ旧市街の至るところで、生バンドが演奏をしています。

ハバナ旧市街の至るところで、生バンドが演奏をしています。

はじめてキューバを訪れ、ハバナに滞在するのなら、旧市街に宿泊するのが断然おすすめです。数々の観光スポットが徒歩圏内にあるという、便利さがたまりません。

ハバナの治安、観光で気をつけるべきポイント

キューバについて、治安が悪そうだとイメージしている人も多いようですが、決してそのようなことはなく、中南米で最も安全な国と言われています。ハバナの市街地を歩いているとあちこちで警官を見かけますが、それは外貨を持ち込んでくれる観光客を国家として大切にし、安全を確保するという姿勢によるものです。

とはいえ、全く無防備で街を歩いて大丈夫というわけではありません。誘拐など命に関わる事件はほとんどありませんが、スリ、置き引き、ひったくりの類は非常に多いので、所持品には十分な注意が必要です。貴重品はホテルのセーフティボックスに入れ、カメラなど高価なものを外に出したまま歩くのも避けましょう。そして、周囲に観光客の姿がない所にはなるべく行かないということも、特に夜間は重要です。

もうひとつ注意したいのは、地元の人に話しかけられた時。キューバ人はあまり人見知りをしないので、純粋に外国人と交流したいというケースが多いのですが、中には「いい観光スポットへ案内する」と言って現地に着いたらガイド料を要求する、ヤミの葉巻を売りつけるなど、悪いことを企んでいる人もいます。あまり神経質になると旅もつまらなくなりますが、初対面の人には一応警戒したいものです。

それでは、このエリアを中心に隣のセントロ・ハバナと呼ばれる地区の境あたりも含め、徒歩で回れる範囲の8つのおすすめスポットを紹介していきます。なお、入場時間や料金は変更されることが多いことを、お断りしておきます。
 

おすすめスポット1.カテドラル広場(Plaza de la Catedral)

左右に塔がある建物がカテドラル。広場の一部に、近くのレストランのテラス席が置かれることもあります。

左右に塔がある建物がカテドラル。広場の一部に、近くのレストランのテラス席が置かれることもあります。

旧市街を歩いて回るにあたり起点とするのにふさわしいのが、カテドラル広場(Plaza de la Catedral)。1704年に建てられたカテドラル(大聖堂)に面した広場で、終日多くの観光客で賑わっています。
広場に面した飲食店もあり、生バンドによるキューバ音楽の演奏も行われているので、楽しみは尽きません。カテドラルそのものも時間帯が不定ながら、内部に入れることがあります。

旧市街を歩いて回っている間に道がわからなくなったら、このカテドラル広場に戻ってくればOK。誰もが知っている場所なので、ここまで戻る道順は近くの人に尋ねれば、すぐにわかります。そんな目印としても活用できるのが、カテドラル広場です。昼間と夜で雰囲気も変わるので、ホテルに戻る前にもう一度寄るのもいいですね。

〈DATA〉
■カテドラル広場(Plaza de la Catedral)
住所:Calle Empedrado No. 156(Googleマップ
入場時間:常時
入場料:無料
(カテドラルの建物は時間不定、無料で内部を公開)

おすすめスポット2.革命博物館(Museo de la Revolucion)

キューバを訪ねたら、是非革命の歴史を学びたいものです。

キューバを訪ねたら、是非革命の歴史を学びたいものです。

キューバと聞いてまず革命を連想する人も多いですが、その革命を中心にキューバの歴史に関する数々の展示がある博物館です。建物は革命以前の大統領官邸だったもの。革命の敵の本拠地を改装したというのも、ユニークです。屋外にも、フィデル・カストロやチェ・ゲバラなど革命軍のメンバーが1956年にメキシコからキューバへ渡る際に乗った船、「グランマ号」のレプリカなどが展示されています。

〈DATA〉
■革命博物館(Museo de la Revolucion)
住所:Calle Refugio No. 1(Googleマップ
入場時間:10:00~17:00
入場料:8CUC、ガイドツアー2CUC

おすすめスポット3.ハバナ・アリシア・アロンソ大劇場(Gran Teatro de la Habana Alicia Alonso)

1838年に開設された劇場を囲む形で1907~1914年に建てられ、外観各所の装飾が見事です。

1838年に開設された劇場を囲む形で1907~1914年に建てられ、外観各所の装飾が見事です。

スペイン・バロック様式で建てられた劇場。外観は風格に満ち、大いに見ごたえがあります。キューバ国立のオペラ団やバレエ団の公演が行われる場所で、公演観覧のチケットは30CUCですが、昼間に場内をガイドツアーで見学することができます。なお、もともとこの劇場の名は「ハバナ・ガルシア・ロルカ大劇場」でしたが、数年前にリニューアルされた際、キューバ伝説のバレエ・ダンサーの名前を付け、「ハバナ・アリシア・アロンソ大劇場」となりました。ガイドブックや地図などで、今も旧名称が使われていることがあります。

〈DATA〉
■ハバナ・アリシア・アロンソ大劇場(Gran Teatro de la Habana Alicia Alonso)
住所:Paceo de Marti No. 458(Googleマップ
入場時間:9:00~16:00
入場料:ガイドツアー7CUC

おすすめスポット4.旧国会議事堂(Capitolio Nacional)

東を向いて建っているので、午前中に行くと正面に日が当たったところを写真に撮ることができます。

東を向いて建っているので、午前中に行くと正面に日が当たったところを写真に撮ることができます。

ハバナ・ガルシア・ロルカ大劇場の南側の隣に立地する、白いドームがあり幅が約200mという大きな建物です。1929年に建てられたもので、外観はアメリカの国会議事堂によく似ていて、当時のキューバとアメリカとの関係を象徴しています。もともとは本家と同様に国会議事堂でしたが、1959年の革命政権樹立ののち、キューバ科学学会および科学技術図書館として使われようになりました。ここ数年は大がかりな改修工事中で(再オープンは2019年となる模様)、内部の見学ができなくなっていますが、建物を外から眺めるだけでも、ここへ来た甲斐があります。また、キューバ国内の主要道路の距離は、この旧国会議事堂前を起点としています。

〈DATA〉
■旧国会議事堂(Capitolio Nacional)
住所:Paceo de Marti No. 513(Googleマップ
●2018年5月現在、改修工事のため内部は非公開

おすすめスポット5.セスペデス公園(Parque Cespedes)

羽織袴姿で左手に刀、右手にたたんだ扇子を持った支倉常長の銅像。

羽織袴姿で左手に刀、右手にたたんだ扇子を持った支倉常長の銅像。

ハバナ市内はあちこちに公園があり、観光客や地元の人たちが集まっています。そのなかで旧市街の北側、ハバナ湾に面したセスペデス公園は、日本人なら是非訪れておきたい場所です。この公園には、1613年に仙台藩伊達正宗の命により、慶長遣欧使節として石巻からローマへ向かう途中、ハバナにも立ち寄った支倉常長の像があります。日本人の像はキューバでは大変珍しく、400年以上前に日本人がこの地に来ていたと思うと、大いに感激します。

〈DATA〉
■セスペデス公園(Parque Cespedes)
住所:Ave. de Puerto(Googleマップ
入園時間:常時
入園料:無料

おすすめスポット6.フエルサ要塞(Castillo de la Real Fuerza)

まるで映画の撮影現場のような、石造りの要塞

まるで映画の撮影現場のような、石造りの要塞

15世紀から17世紀にかけての大航海の時代、ハバナはヨーロッパと中南米を結ぶ航路の中継地点として、多くの船舶が寄航して栄えました。しかし、船舶に積まれた財宝などが海賊に狙われたため、防衛が必要になりました。そこで、ハバナ湾の入口付近にいくつかの要塞を建設され、現在は4つが公開されています。その中で旧市街中心部に最も近く、アルマス広場と隣接した所にあるのが、フエルサ要塞です。1555年に建設がはじまったもので、大砲が置かれた台などを見られるほか、建物内に海賊に撃沈された船舶から回収した財宝などが展示されています。

〈DATA〉
■フエルサ要塞(Castillo de la Real Fuerza)
住所:Ave. del Puerto y Calle O'relly(Googleマップ
入場時間:9:00~17:00
入場料:3CUC

おすすめスポット7.コチェ・マンビ(Coche Mambi)

20世紀初頭に作られた、アメリカの様式の豪華な客車。

20世紀初頭に作られた、アメリカの様式の豪華な客車。

旧市街、サンフランシスコ教会裏の道路脇に、クラシックな鉄道車両が置かれています。これは1912年から1959年まで、革命前のキューバの大統領専用車として使われた、アメリカ製の客車です。風格に満ちた外観が見られるだけでなく、内部を見学することもできます。
“マンビ”の車内にある食堂。

“マンビ”の車内にある食堂。

豪華な食堂、寝室、展望室などがあり、調度品も置かれています。ちなみに、「コチェ」は英語の「コーチ」(Coach)に相当する単語で、この場合は鉄道の客車を意味します。「マンビ」はキューバ独立戦争でスペインと戦った軍隊の名前です。

〈DATA〉
■コチェ・マンビ(Coche Mambi)
住所:Oficios No. 211(Googleマップ
入場時間:火~土9:00~14:00
入場料:無料

おすすめスポット8.ラム酒ハバナクラブ博物館(Museo del Ron Havana Club)

博物館はサン・ペドロ通りに面しています。

博物館はサン・ペドロ通りに面しています。

キューバを代表するラム酒のブランドで、日本でも販売されているハバナクラブの博物館。キューバにおけるラム酒の歴史や、製造過程などを解説した展示物が豊富にあり、蒸気機関車がサトウキビ列車を引いて走る20世紀前半の工場のミニチュアも楽しめます。ラム酒が飲めるバーや、お土産のラム酒を買える売店も併設されています。
館内はガイドによるツアーで見学します。

館内はガイドによるツアーで見学します。


〈DATA〉
■ラム酒ハバナクラブ博物館(Museo del Ron Havana Club)
住所:San Pedro No. 262(Googleマップ
入場時間:月~金9:00~17:00、土・日10:00~16:00
入場料:ガイドツアー7CUC


もちろん、ここまで見てきた8箇所のほかにも、ハバナ旧市街の名所はたくさんあります。ガイドブックや地図などで事前にじっくり研究するのもいいですし、街を歩きながら目に付いた所に寄ってみるという、気ままな旅も楽しいものです。

是非ハバナを訪れ、その魅力を実際に味わってみて下さい!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。