DDRというと、一般には大流行したダンスゲームを言うかと思いますが、パソコン業界では今、大変トレンディな先端技術として注目されています。

そもそもDDRとはどういうものなのでしょうか。これはパソコンでは主にメモり関係に使われる用語です。「Double Data Rate」の略で、一定の時間で2倍の情報をやりとりできるものという意味になります。普通、コンピュータは好き勝手に可能な限り速く動作する、等と言ったことで動いているのではありません。「クロック」と呼ばれる、一種の時計機能により、一定のリズムで各部門が調子を合わせて動作しているのです。人間に例えると、「イチッ、ニイッ、サンッ!」等という具合に、全体の動きに対して号令をかける人がいて、電源が入った時点から切断されるまでエンドレスで働き続けます。

コンピュータでは、電気信号の有る無しでデータをやりとりしていることはかなりの方がご存じと思いますが、この号令についても例外ではなく、電気信号が2回来ると1クロック、2回来ると2クロックという具合になっています。ここで、電気信号の有る無しという事ですが、人間が号令を聞いて行動する場合、ある間隔を持って号令がかかるのですから、息を吸ったり吐いたりのように無意識に出来ますが、機械では判りませんので1回のクロックが送られると次のクロックまでの間にゼロに戻す必要が生じます。号令であれば「イチッ!とぅ、ニイッ!とぅ、サンッ!とぅ」のように、ふりこの行ったり来たり状態になるわけです。

簡略化した説明をしますと、メモリの世界では通常1クロックで1回分のデータ転送しかできないところに、DDR技術では今の号令のごとく、電気が流れ出した(オンの状態)瞬間と、なくなる(オフの状態)瞬間の2回、データのやりとりをするように作られているわけです。電気信号の特性をよくつかんだ高速化技術といえると思います。

このDDR技術が生かされているポイントは、概ねメモリにまつわるところで、ビデオカード上のメモリや、メインメモリということになります。ビデオカードではNVidia社のGeForceDDR、Matrox社のG450の一部など、メインメモリは台湾のVIAシステムやSIS、AMDの760などの対応チップセットを使ったマザーボードです。また、AMDのAthlon/Duronシステムで、外部とのデータのやりとりを行うEV6システムバスは、本来の100MHzシステムクロックの倍、200MHzが供給されていることは周知の事実かと思います。また、IntelもDDRメモリを自社のシステムで利用できるよう開発中であることを発表しています。

残念ながら、大手パソコンメーカーはこれらの技術を利用したPCは今のところ出していないようですが、一部のホワイトボックスメーカー、つまり、ショップブランドのパソコンでは既にDDRメモリを使ったものが出荷されています。また、勿論部品としてもDDRメモリがメルコなどの大手周辺機器メーカーから出荷され始めています。

IntelがDRDRAMと呼ばれる次世代メモリへの移行の躓きで足踏みしていたこともあり、市場は大きくDDR-DRAMに傾きつつあります。上記のとおりIntelもDDR-DRAMをサポートする意向ですので、これからしばらくは次世代メモリが何になるのか、目が離せない状況です。DRDRAMもDDR-SDRAMも現在の一般的なSDRAMと互換性がありませんので、どっちに転ぶかによって、今メモリを購入したほうが得か損か、どっちでしょうね。